ハートに火を着けて
皆さん、こんにちは。ドアーズの「ハートに火をつけて」は、フィンランドのバンドAMORPHIS(アモーフィス)のカバーバージョンが好き。木賃ふくよし(芸名)です。
いきなりですが、
(´・Д・)」
ワタクシはこの顔文字を多用します。イラストレーターや漫画家なら絵柄で「あの人だ」と理解してもらえる訳ですが、文字は一瞬で誰かを判別する事が困難だと言えます。夢枕獏とかならともかく、村上春樹でさえ、3行で「春樹だ」と認識するのは難しい。
なので、「またこの顔文字使ってるよ」と思われてでも、コイツの文章だ、と思ってもらえる方が利点があるのでは? と考えているからです。
(´・Д・)」 あと、余程の感情を表す時以外は、「あ、ちょっと聞いてくれる?」ぐらいの雰囲気が出てるかな、と。
煽ってる時も煽られてる時も、ちょうどいい感じにイラつくだろうし。
そもそもワタクシは文芸好きなので、あまり顔文字を使用したくない側なのです。可能な限り、文字で表現したい。しかし、廃れていく文字文化の中で、
そこでAはこう言った。
「うちのワイフの主張は、ベートーベンだったらしい」
それを聞いたBは苦笑いを浮かべ、それに答えた。
「いや、ベートーベンは耳が聞こえないよ」
と書くより、
(*´-`) 「うちのワイフの主張は、ベートーベンだったらしい」
(´・Д・)」 「いや、ベートーベンは耳が聞こえないよ」
と書いた方が、テンポよく読んでもらえるのではないかと思うのだ。
ワタクシは小説などの文学を好むが、多数派が本も読まない現在、文字だけにこだわって読んでもらえないよりは、読んでもらえる方が正解だと考えている。
ワタクシ自身はほぼ読まないが、ライトノベルの普及がそれを物語っているのではないか。ライトノベルなど文学ではないと気嫌いする人もいるが、廃れるぐらいなら変化を受け入れた方が延命できる、と言うのが個人的な考えだ。
その中でも、文字文化好きとしてのこだわりで、顔文字は使用しているものの、正直な話、あまり「w」とかは使用したくない。
いわゆる(笑)である。
無論、必要な箇所にこれらを使用する事には何の抵抗もないが、
「うちのワイフの主張は、ベートーベンだったらしい(笑)」
「いや、ベートーベンは耳が聞こえないよwwwww」
なんてのは形として残すつもりの文章に使用したくないのである。(チャットやメールには状況や相手により、普通に使うけどね)
別に(爆笑)でも(笑)でもlolでもwwwでも草でもいいが、とりあえず語尾にそれを付けときゃ勢いで誤魔化せるだろ、的な使い方はしたくないのだ。
無論、勢いで誤魔化したい時には遠慮なく使う。
ところで、wと言えば、もう何年も前の話だが、とあるネットゲームをやっていた時のことだ。
多人数参加型のシミュレーションで、他のプレイヤーと会話をしたりしながら古代中国史の世界で領土拡大を目指すゲームだった。
で、他プレイヤーと同盟を組んだりしながら話を進めるのだが、同盟者とは同盟内で会話(チャット)をする事が出来る。
そこに、ひとりの、ちょっと会話が噛み合わないプレイヤーがいた。
何と言うか、自分のことを話すだけで、会話がキャッチボールにならない。で、彼なりに個性を出そうとしたのだろう。
必ず語尾に、
ωが付いて
いたのであるω
わかりますかω
ωですよω 句読点の代用品なのか、キーボードか日本語入力ソフトの故障なのか、必ず語尾にωが付いていたのである。
今なら、それがwの代用品であると、彼なりの個性の出し方だったのだと気付けるω
しかし、当時は何故いつもωなのか理解できていなかったのだω
で。前述のように、全く会話が成り立たない彼が、チャットルームから去った時、他のプレイヤーから、
(;´д`) 「会話が成り立たないね、、、」
と欠席裁判が始まったのである。
欠席裁判自体はあまり好ましい行為ではないが、ワタクシは今を逃せばもう二度と聞けない!と思い、思い切って発言した。
(´・Д・)」 なんで彼はいつも、
ω
会話に金玉袋ブラ下げてるの?
そしたら、チャット欄がwwwwwwwwwwwwwwとか金玉wwwwwwwwwふぐりwwwwwwww玉袋wwwwwwwwwwwww俺も思ってたwwwwwwwwwwとwで埋め尽くされ、wの代わりだよ、と指摘を受け、その時にようやく、wの代用品だと知ったのである。
ずっと金玉袋だと思ってたのよね。
(´・Д・)」 どう見ても ω ふぐりだろ。
この事件を通して、ワタクシは金田一京助先生が言うような「正しい日本語を学ぶ意味」を知った。
日本語の正しさの意味、そして、ωがwの意味だった事と、
「個性を出すって事は、誤解されることを恐れぬこと」と知ったのである。
正しい日本語を学ぶ意味、という意味では、こんな話もあった。
これは、ふぐり事件よりさらに昔になる。
まだ携帯電話も普及していない頃、ようやく家庭にインターネットが普及し始めた頃だったろうか。
趣味人が集まるチャットルームで、特に何と言う訳でもない会話に明け暮れていた時代の事である。
会話の節々から、おそらく若い女性(たぶん。会った事はないが便宜上、彼女と称する)と思われるチャット相手がいた。
基本的にはグループチャットが多かったのだが、個人的に会話した事もある。
まあ、それなりに会話を楽しんできた記憶はあるのだが、彼女は語尾に
おはようv
と、やたらにvを使用するのである。
最初はピースサインかと思っていた。
✌︎ (´・Д・)✌︎
しかし、どうにも違う。
「面白いv」「わかるv」みたいな感じにも使っている。
先に答えを言ってしまうが、
vは❤︎の代用品だったのである。
おそらくはポケットベル時代の名残だろう。vは❤︎を意味していたらしい。
25年ほど前の話で、その頃はハートマークを打てないソフトやハードがあったり、よしんば打てても表示されず、〓などに変換されるとか文字化けするケースが多かったのである。
そこで確実に表示される半角のvが❤︎の代用品になっていたらしいのだ。
だがワタクシはそんな事も知らず、ピースサインではないとしたら、一体何なのか?
そこでワタクシの灰色の脳細胞は一つの答えを導き出した。
「w」は「ダブリュー」で「笑い」
「w」は「ダブルユー」すなわち「uu」が語源である。しかし、現在の「w」はどう見ても「vv」である。
「vv」の半分、「v」が意味するのはーーー、
半笑いであると!!
(´・∀・)」 ふひ。
あー、おもしろーいv
は、
あー、おもしろーい(半笑い)
え、めっちゃ好きv
は、
え、めっちゃ好き(半笑い)
うむ。何となく感じの良い子だと思ってたが、割と皮肉っぽい子だな! 考えてみりゃグループチャットより、
個人チャットの時の方が、
半笑いを連発されてるし。
半笑い連発って事は、こりゃあんまり親しくしない方がいいのかな。
(´・Д・)」 そこに、出会いがあったかも知れんと気付いたのは、ずいぶん経ってからの事でした。ええ。
金田一京助先生が言っていたのだと思いますが、「言葉は刻一刻と変化するもので、正しい日本語などない。大事なのは、相手に伝えたいことを伝えられる事である。だから私達は言葉を研究し続ける」と。
伝える方も伝えられる方も、個性を出すにしても、誤解とは悲しいものです。やっぱり文学は絶やしちゃいかんと思うのです。
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なお、この先には特に何も書かれてません。
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(´・Д・)」 文字を書いて生きていく事が、子供の頃からの夢でした。 コロナの影響で自分の店を失う事になり、妙な形で、今更になって文字を飯の種の足しにするとは思いませんでしたが、応援よろしくお願いします。