マグロがビーフでカツオでタタキ
皆さん、こんにちは。割と料理は出来るほう。木賃ふくよし(芸名)です。
こう見えても、ワタクシ、飲食業界に30年ぐらいいるので、それぞれの専門分野には遠く及びませんが、
(´・Д・)」一通りは、
なんでもやれる。
正直、「料理が出来る」ってのにも色々あって、一言で言い表すのは非常に難しい。
こう書くと、実は料理が出来ないのを、言葉を濁してるだけなんじゃないの? と思う人もいるようだが、そーゆー話ではない。
まあ、前述のように、それぞれの専門家には遠く及ばないとして、和洋中の料理はとりあえずだいたい作れるのである。
ちゃんと修行した訳ではないが、見様見真似でイタリアンもフレンチも中華も和食も、とりあえず大体のメニューは作れるのだ。
無論、専門の道具ナシでは作れないモノや技術的に作れない料理もあるし、作った事がないから、作れるかどうかわからない料理も、当然のようにあります。
しかしまあ、煮炊き焼き蒸し揚げ、と一通りの料理は作った事があるので、応用すれば近しいモノは作れる。
まるで触った事がないタイプの食材もないし、ちゃんと見て食えば、大体のレシピは想像がつく。まったく得体が知れない料理、というのは少ないのである。
じゃあ、料理は出来るって事でいいんじゃないのか? と思うかも知れないが、そう簡単な話ではない。
見様見真似で似たモノは作れるが、それで「料理が出来る」と言うのは不遜な話で、飲食業界が長く、プロの知り合いも多いため、そう言った人たちを前に「料理が出来る」というのは気が引けるのである。
で。料理が出来るってのにも色々と種類があって、例えば、単純に美味しい料理を作れれば料理が出来る、と言うほど単純な構造ではない。
別に、一般の方々がそれで「料理が出来る」と思ったり、名乗ったりするのは自由にすればいいと思う。
だが、飲食業界で料理が出来るってのは、
(´・Д・)」ランチタイムに、
3種類のパスタを8人前。
3セットをタイミング良く、
スピーディーに提供する。
ってな事がこなせて、ようやく「料理が出来る」というような判定が下されるのである。
正直、一般のご家庭で料理が上手だったり、パーティー料理や、コース料理的なモノまで作れる人はいる。そりゃ、充分に料理上手だと言っていい。
しかし、ワタクシ如きでも、準備に丸1日を使っていいなら、そんなものぐらい作れるのである。
そして、価格をつけて販売する、という利益や原価率を度外視してしまえば、
(´・Д・)」美味い料理ぐらい
別に作れてしまうのである。
つまり、飲食業界的に「料理が出来る」ってのは、
素早さや原価、
安定性をキープしつつ、
商品として売れること。
更には、独創性があったりすると尚良いし、また、自分以外の誰でも再現できるレシピを開発する事も重要だったりする。
一応、ワタクシは自分で店を20年ほど店を経営していたので、
(´・Д・)」一通りは作れる。
と言える一方で、プロの料理人を数多く見てきているので、
(´・Д・)」遠く及ばない。
とも思う訳である。似たような紛い物は作れても、専門の人に敵うなどとは口が裂けても言えないのだ。
さて。なぜ今日はこんな自慢のようにも捉えかねられない話を始めたかと言うと、
(´・Д・)」再現したい
レシピが出来たからだ。
それが何かと言うのはコチラをお読みいただきたい。
そう。山梨県で食べた漬けマグロが、とんでもなく美味かった上に、まるでレシピが解析できなかったからである。
マジで意味がわからなかった。
マグロを食ってるはずなのに、味も歯応えもまるで牛肉ユッケ。しかも美味い。
(´・Д・)」どーなってんの?
しかし、ワタクシも料理人の端くれである。
(´・∀・)」全然わかんなかった♪
で済ませるつもりはない。
完全再現は無理だとしても、せめて紛い物は作れねばならないのである。
しかし、現在のワタクシは店を廃業し、調理器具や調味料、食材も乏しければ、単身者用の狭くてショボいキッチンしかない。
簡単に再現レシピを研究できる環境にないのだ。
しかし、それを言い訳に何もしない訳にもいかない。
例えば、質の良いマグロを入手して実験するのは難しいが、現時点でも再現レシピへの糸口ぐらいはつかめるはずである。
と言うか、一番知りたいのは、なぜ、
(´°Д°)」マグロから
牛肉の味がするのか。
この点である。
で。山梨で食べたマグロの品質が非常に良いものだったとしよう。それと同じものを手に入れる事は難しい。だが、ここで最も大事なポイントは何か。それは、
(´・Д・)」マグロから
磯の香りが消えていた。
まず解決すべき点はコレだ。魚の品質云々よりも、牛肉と錯覚させるに至るだけの潮の香りの消し方。これを解析しなければならない。
そして、明確な事は「漬けマグロ」なので、要は漬けダレのレシピさえ判明すれば、近しい味自体は作れるはずなのだ。
特に、味は「牛肉のユッケ」かと混乱するレベルだった訳で、最大のヒントは「牛肉ユッケのタレ」である。
あとは酒やスパイスで味を保ちつつ、どうやって潮の香りを消すか。これは朝鮮干し貝がある。
そんな訳で、貧困に喘ぐ身でありながら、レシピを予想し、食材を購入する。
薬味・調味料系は使い回しが出来るので多少の出費は仕方ないとして、問題はマグロだ。
良いマグロを使えば、その方が美味しくは作れるだろう。しかし、そんなのを買う余裕はない。
いや、むしろイマイチなマグロである方が、どれほど磯臭さを消せるかの実験にはなる。
そんな訳で、近所のスーパーで安かった、
(´・Д・)」カツオのタタキを購入。
いや、マグロじゃないだろ! というツッコミが入りそうだが、マグロだってキハダマグロなのかクロマグロなのかメバチマグロ(山梨で食べたのはコレ)なのかビンチョウマグロなのかって差もある訳で、言い出せばどの部位を使用したかの差もある。
まずの目的はレシピのアウトラインを知りたいだけなので、要は赤身の魚であれば、概要を知るに足る食材になるのだ。
(´・∀・)」 てな訳で
レッツ・トラーイ♪
基本は牛肉のユッケのタレ。
これに磯の香りを打ち消すスパイスや酒を加えて、とりあえずは見様見真似の漬けダレは完成。
では早速、買ってきたのタタキを適当な厚みに切って、タレに漬けて、、、と。
あ。もともとのカツオの味も知っておかないと、どれぐらい変化したかがわからないからな。
(´・∀・)」とりあえず、
一切れいただきまーす!
(´・Д・)」
(´°Д°)」
(´°Д°)」ウソだろ?
(´°Д°)」このカツオのタタキ…
(´°Д°)」もう
味付けされてる…
(´・∀・)」再現レシピ制作
第1陣は、大失敗に終わった。
めっちゃポン酢味でした。一応は実験を続けたけど、ユッケダレとポン酢が喧嘩して、訳の分からん味になった。
そして、ポン酢で味付けしなきゃならないぐらいのタタキだったので、磯の香りはほとんど消えてなかった。
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(´・Д・)」 文字を書いて生きていく事が、子供の頃からの夢でした。 コロナの影響で自分の店を失う事になり、妙な形で、今更になって文字を飯の種の足しにするとは思いませんでしたが、応援よろしくお願いします。