一項・二項・三項・四項関係を発生・増殖させる -安藤礼二著『列島祝祭論』を読んで考える
安藤礼二氏の『列島祝祭論』を読む。
日本列島各地で繰り広げられたさまざまな祝祭。そこに時空を超えて繰り返し登場するモチーフの根底にある思考について、安藤礼二氏は次のように書く。
始まりは「二」である。
聖と俗
山と平地
無限と有限
人間と神
死と生
これらのペアは、互いに他方とは相容れず、反発しあい、分離しようとする対立関係にある。
人間が生きている限り、日常の至る所にこうした互いに相容れない二項の対立関係を見出すことになる。子供と大人、昼と夜、太陽と月、女と男、夏