概念の境界を折りたたみ続けるー読書メモ ヴィヴェイロス・デ・カストロ『食人の形而上学』(2)
最近の人類学の本はおもしろい。
研究手法の訓練を受けたことがない素人が読んでもとにかくおもしろいのである。中でもこのヴィヴェイロス・デ・カストロの『食人の形而上学』。
冒頭の節に次のようにある。
概念と実践のあいだの縁組−つねに多義的であるが、しばしば多産的でもある−にこそ、人類学のオリジナリティはあるのではないだろうか。(『食人の形而上学』p.14)
他者が作ろうとしている概念を観察し記述する。
そうすることで、自らもまた概念を作る。そうした営みにフォーカスするの