
『破戒』をKindle_Unlimitedで読んだ
こんにちは。気づけば今年も1月が終わりました。
なにも成し遂げられないまま。
さて、年明けの記事でこんな記事を上げましたが、これを機に電子書籍リーダーでKindleUnlimitedの無料体験をしています。あと半月ほど無料期間が残っているのでたくさん本を読みたいと思っています。継続するかは悩み中。
純文学を読んでみよう。
私は中学生のころ伊坂幸太郎の本にハマって、活字を読めるようになりました。それまでは図鑑や取扱説明書など、見て面白かったり実用的な、登場人物に思いをはせることのないものばかりを眺めていたと思います。
その後は道尾秀介など、現代の作家さんの作品を読んだりしていましたが社会人になってからはほとんど本を読んでいません。
そんな私が電子書籍リーダーをもらって、何を読もうか。文学っぽい作品とか読んでみたいかも~。
学生時代は、お金を払うならわかりやすそうで面白そうなもの、と思ってしまって小難しそうな作品に手が出せなかったけど、追加料金なしで読めるなら試しにダウンロードしてみーよおっと!
そしてなんとなく目に留まったのが島崎藤村の『破戒』。
あらすじは以下の通り
明治後期、信州小諸城下の被差別部落に生まれた主人公・瀬川丑松は、その生い立ちと身分を隠して生きよ、と父より戒めを受けて育った。その戒めを頑なに守り成人し、小学校教員となった丑松であったが、同じく被差別部落に生まれた解放運動家、猪子蓮太郎を慕うようになる。丑松は、猪子にならば自らの出生を打ち明けたいと思い、口まで出掛かかることもあるが、その思いは揺れ、日々は過ぎる。やがて学校で丑松が被差別部落出身であるとの噂が流れ、更に猪子が壮絶な死を遂げる。
その衝撃の激しさによってか、同僚などの猜疑によってか、丑松は追い詰められ、遂に父の戒めを破りその素性を打ち明けてしまう。そして丑松はアメリカのテキサスでの事業を持ちかけられ、ひとまず東京へと旅立つ。
思ったより難しくない!
まず私は「なぜ今まで読まずにいたのか」と手に取らなかったことを後悔しました。それほどに良く、読み応えのある作品でした。
たしかに、表現や言葉遣いが現代的ではないので一瞬考えてしまうこともありますが、きちんと注釈が入っていたり現代語のルビが振ってあったりするので全く問題なく読み進められます。
物語的にも淡々としていて難解なのかと思っていましたが、まったくそんなことはなく、感情表現に富むものでした。
今まで避けていてごめんなさい。
『破戒』を勧めたい人
この作品を読んで、自分の見ている世界の狭さや人間の醜さなどの負の側面を再認識することができたとともに、理解者への安心感や信頼感という正の側面も思い出させてもらいました。
私がこの作品を勧めたいのは現在の環境に息苦しさを感じている方。
周りに圧力をかけられ、その職場環境やクラス内、友人グループの中で居場所がないと感じている方にこそ読んでみてほしいです。
狭い世界で苦しまなくても、周りを見てみると意外と大きな世界が広がっている。一歩踏み出してみるのも悪くない。と思えるのではないでしょうか。
自分には電子書籍は合っている。
電子書籍、実際のところどうなのよ!と思っていましたが、私には合っている気がします。
通勤電車の中で読んだりベッドに潜って読んだり。暗い中でも明度設定を変更すれば快適に読めるのでとってもいい感じです。
これからもたくさん本を読みたいと思います。
終わりに
私にとって初めての純文学作品『破戒』。
読書の楽しさを再認識させてくれた良作でした。
またこのような本に出会いたいです。次はヘミングウェイを読もうと思っています。
それでは。
いいなと思ったら応援しよう!
