【最後の「底力」】
写真は10月3日、球史を塗り替える日本人最多の56号弾を放った村上選手のInstagramストーリーズ(@ys_munetaka55)より引用したものです。
この日引退試合だった嶋捕手のリストバンドを着用していたのですね。自分のインスタでこんなエピをちゃっかり披露しちゃう村上選手。
SNS時代のスーパースターだなぁ。
55号から61打席ぶり、土壇場での記録更新。
その陰に嶋の「底力」あり。ホントいい話ですね。
東日本大震災当時、楽天担当として取材していた身としては実に感慨深い。
ちょっと嶋の話をしますね。
嶋と言えば震災のあった2011年、シーズン開幕前のスピーチで語った「見せましょう、野球の底力を」があまりにも有名。その年の流行語大賞にもノミネートされました。
その嶋、スピーチから10日後の開幕戦(VSロッテ、千葉マリン)で、なんと決勝3ランを打ってるんですよ。
プロ入り後4シーズンでわずか6本塁打の非力な捕手が、神がかり的な角度の飛球を放って、たまたまライトからレフトへ吹いた強風に乗って、左翼席に入っちゃったという。
まさに神風で「野球の底力」を体現したのが嶋という男です。
名スピーチの反響が長年重荷になっていたそうですが、これで報われたんじゃないでしょうか。
あのスピーチがあったからこそ、嶋はチームを問わず人望を集め続け、最後はあの「村神」に「嶋さんのリストバンドを着けて56号を打ちたい」と思わせたわけだから。
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