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陸の孤島、温泉津はユノツと読みます〜旅するシェフ編〜

WATOWAの旅するキッチンって一体何。
町にとってどんな存在でありたいのでしょうか。


旅するキッチン、WATOWAを創ったのは、コロナ禍真っ只中の2021年5月でした。当時、温泉街には生命線になる、cafe and barが一件ありまして、スーパーも早くに店仕舞い、コンビニもない町。訪れた旅行客としては大変不安な要素だったと思います。各お店には定休日だってありますので。
その頃、WATOWAの宿は(湯るり、HÏSOM、燈(NEW)、WATOWA(NEW))4棟に増え用としていました、旅館のようにお食事付きのサービスは提供できないので、旅途中のゲストがカップラーメンやパンを食べる他仕方ない状況に申し訳なさと、島根県の豊かな土地で採れる、新鮮な食材を味わってほしい!!!という思いが膨らんできました。

人員を考慮すると、料理まで手も回りませんし、テナントを募集できるほどの実績もありませんでしたので、都会や違う地域から、世界中から料理をすることと、旅することを組み合わせて温泉津を楽しんでもらえるキッチンにして誰でも包丁一本で温泉津にやってこれる場所を作ることになりました。

旅するように働き、温泉津の食材を自分の五感で確かめながら料理して温泉津で暮らすように働く
地元の人も旅人もローカル食材が生きた料理を食べた。更に住民は交通の便が悪い陸の孤島ではなかなか食べられない他の地域の食文化に触れたいのです。
輪と和が生まれ旅行客と地元住民の憩いの場、交流の場になってほしい
人懐っこくて面白い地元の人との交流の中でここでしか作れない旅の体験をして、温泉津を深いところまで知ってほしい。
代表の想いは発進、出発進行のところから変わらず、温泉津の全ポテンシャルを信じて、自分が住んでいて楽しい町であってほしい。未来の子供達が温泉津に残りたいと思える選択肢を残したい。
例え日々の予定や意見がコロコロ変わり、社員の娘が困ることがあっても根本の強い想いと言いますか、軸の部分が決してぶれずに、信じ抜くちからを持った人柄に尊敬と信頼を持つことができます。


さて、暮らすということは、仕事をして社会の、町の、一員となり、やりがいを持つこと。生きていく上での喜びや楽しみを感じながら生活を送ること。ではないでしょうか。
WATOWAのキッチンは数日間のPOPUPではなく、1ヶ月程度の長期間を温泉津で過ごすことが主流ですので、そこで休み時間に海や山に行ったり、地域の住民と密接に関わりながら暮らすことができます。田舎暮らしの自然と共に生きる厳しさや楽しさを知り、「旅行だけ、仕事だけ」では体験できない経験をして、プチ移住のように感じる人もいたと思います。


実際に「ランチ営業前にザブッと行ってきましたー!」と熱々48度の温泉から帰るシェフ。「昼休みに海に行って素潜りしたら何も収穫できませんでしたよ」「休みだったから漁師のおっちゃんにイカ釣りに連れて行ってもらったら大量だったので明日のキッチンはイカ三昧ですよ!」と我々の想像を遥かに超えて、そこ知れぬコミュニケーション能力を見せてもらっている日々です。
昔、石見銀山が栄えた時代から世界の貿易港として栄えた温泉津は、外からやってきた人に興味津々で面倒見も良く、優しいです。我々家族も移住してきた最初に体感して感動と安心をいただきました。10年たった今でも忘れませんし、まだまだ知らないことはなんでも教えてくれる人たちです。

実際にWATOWAキッチンと東京の二拠点生活を経て、温泉津に定住し、クラフトビールとハンバーガーのお店をオープンした了さん。地元のおばあちゃんやおじいちゃんも大きなハンバーガーを頬張っています。町に溶け込み、なくてはならない存在へ、さらにはWATOWAに新しくやってくるシェフの相談役としても助けていただいています。休み時間には大好きな海へ行き素潜りをしています。

了さん

WATOWAが2023年にオープンしたkazeto本館一階には、ローカルフードラボを経営する佐藤さんのお店が新店舗として担当してくださっています。港の食堂は日本海の幸が温泉津港を一望できるロケーションと合わさり、旅行客も地元の住人も集う場となってきています。
佐藤さんのAJIKURAは冬は雪深くお店がオープンできない日もあるという事情もあり、2月にWATOWAキッチンで地元食材を使ったイタリアン料理を営業しにきてくだっさていました。今では一緒に町のこと、観光のことを考え、率先して楽しいイベントなどで地域を盛り上げてくれる頼もしい仲間です。

港の食堂イタリアンイベント

「自分のお店を持ったことはないけれど、作りたい空間がある」
「店舗移転のため時間ができた」
「全国を旅しながら料理をしている」
「出張料理をしていて身動きがとりやすい」
人によって経験も置かれている立場もさまざまなところが面白くて、個性的な人が集まり、その人がまた面白い知人を誘って、新しい化学反応が生まれてこの町は止まることなく進化を続けています。


小さな片田舎でお店を出店することは、例え短期間であっても不安と心配事が絶えない挑戦であると思います。
WATOWAからの精一杯のサポートと、周囲の温かい住民の空気を感じてからでも遅くはありませんし、営業までは何度も打ち合わせを通して安心して来温できます。
ご興味がありましたら、WATOWAのdmや会社のメールアドレス、電話番号までお問い合わせくださいませ。

地元の食材、器、お酒を生かした場所づくりを一緒にしてくださる料理人をお待ちいております!


愛知県からBANCHIES
東京からharui haruno さん
西念寺の裏山でとれた筍
温泉津の新鮮な魚
藤沢からスパイスカレーと野草茶と本屋さん
銀座より移住、BARとゲストハウスをオープン


東京より移住、カフェをオープンしたキャシーさんとそのスタッフ


神戸、東京より、里山開拓、時津風でスナックとモーニング


私たちも移住者でしたね。
何年経ってもこの町で優しく受け入れていただいた経験は忘れませんし、それを次の人へも同じようにしたいという想いがありますね。

代表 近江雅子

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