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【テラフォーミング・マーズ】拡張「プレリュード」の解説

どうも、waterです。今回は、テラフォーミング・マーズの拡張「プレリュード」の解説をしていきたいと思います。

プレリュードという拡張は、いくつかあるテラフォの拡張の中でも「必ず導入をしたほうがいい」といわれるほど魅力的なシステムで、序盤にできるアクションの幅を広げてくれます。
主な効果として、MC(お金)や資源を援助したり、グローバルパラメーターを増加させます。
これにより、これまで企業を成長させないと使えなかったカードも序盤からプレイできるようになります。
結果として、プレイ時間の短縮にもつながり、より高度なプレイヤーとの駆け引きが楽しめます。
解説では、初めてプレリュードを遊ぶ方を対象として、どのような判断でカードを選べば有効活用できるかわかりやすく記載するように努めましたが、至らない点もあると思いますので、参考程度にとどめてもらい、実戦で使い心地を慣らしてもらえればと思います。
また、他の拡張次第で評価が変わることもありますので、基本的にはその盤面に合わせたプレリュードの選択を意識してもらえたらと思います。

※「開始時」と書かれている能力は、スタートプレイヤーの手番の開始前にすべての効果を解決します。



1.提携銀行

MC産出+4/MC+3

長期的に強い資金力が手に入ります。特に序盤の資金不足にそこまで悩まないのであれば、悪い選択ではありません。また、称号「専門家」を狙う場合も候補になります。

2.帯水層タービン

海洋タイル1枚を配置する/電力産出+2/MC-3

海洋タイルの配置ボーナスを最速で摂りたい場合を除けば、活用が難しいと思います。初期手札で都市系のカードなどで電力産出をコストとして使うならば、選択肢に入ると思います。拡張「コロニーズ」を導入していれば、交易コストとして電力を使用するため、採用候補になります。

3.バイオ燃料

植物産出+1/電力産出+1/植物+2

植物産出と電力産出が上がり、おまけで植物資源がもらえます。正直、かなり地味なプレリュードです。企業「エコライン」のような植物特化の企業であれば選択肢になりますが、それでも選ぶかどうかは微妙なところです。初期手札と相談して、ほかに使えるプレリュードがなければ、選んでもいいかもしれません。

4.バイオラボ

植物産出+1/カードを3枚引く

手札がよくない場合は選択肢になると思います。ただし、最初の3枚で運試しするくらいなら、別のプレリュードを選んだほうが無難です。それでも選ぶ理由があるとしたら、カードのプレイ条件に関わる科学タグかもしれません。

5.生物圏の支援

MC産出-1/植物産出+2

植物産出+2という強力なスタートダッシュができます。植物産出を上げるカードの大半が温度が条件になっているので、序盤から森を配置することで酸素濃度のTRを稼ぐことができます。ただし、突然の隕石には注意が必要です。

6.企業帝国

MC産出+6/MC-6

コストとして、6MCを支払いますが、1ラウンド目の産出には回収できるので、そこまでデメリットではありません。長期的に安定した資金力で毎ラウンドの行動の幅が広がります。もし、提携銀行と一緒に使うことができれば、称号「専門家」を最速で狙えます。

7.ドーム農法

植物産出+1/MC産出+2

効果は地味ですが、タグが2つあるのが特徴です。称号「分散投資家」「建設師」の足がかりとしての活用も見込めますが、選択肢としてはやや弱いかもしれません。

8.寄付

MC+21

「Simple is best.」という言葉をそのまま体現したカードです。お金はどの企業を使っても強いので、とりあえず迷ったらこれを選んでおけばいいと思います。特に初期手札をたくさん買いたいのであれば、購入資金としても使えますし、手札のカードのコストにもできるので、無駄がありません。

9.最初の火星人


都市タイル1枚を配置する/植物産出+1

ゲームの最初のアクションとしてではなく、開始時に都市を配置できるので、タルシスのようにアクションを消費しなくて済みます。標準プロジェクトで25MCで都市が置けることを考えれば、その効果の強さは見て取れると思います。植物産出も増えるので、別のカードと組み合わせれば火星上を制圧しやすくなります。

10.生態系のエキスパート

植物産出+1/グローバルパラメータを無視して手札から1枚プレイする。

グローバルパラメーター(温度・酸素・海洋)の条件を無視してカードを即座にプレイできます。ただし、プレイのコストは通常通り支払います。最も強力な使い方は、「魚類」や「家畜」などの毎ラウンドで1資源が1勝利点となるタイプのカードです。また、植物産出を上げる「海草畑」なども強力です。拡張「ビィーナス・ネクスト」を導入していれば、金星パラメータも条件無視の対象になります。私のお勧めは「成層圏の鳥」や「金星動物」です。

11.一風変わったスポンサー

コストを最大25MC下げて、手札からカードを1枚プレイする。

高コストのカードを序盤からプレイしやすくしてくれるカードです。初期手札依存ですが、特別な条件もないので非常に強力です。ただし、プレイするカードに条件がある場合は、それを満たす必要があります。

12.実験林

緑地タイル1枚を配置する(酸素濃度+1)/植物タグを持っているカードが2枚出るまで山札から1枚ずつカードをめくる。その2枚のカードを手札に加え、残りは捨て札にする。

緑地を配置できるので実質TRが1上がりますが、植物タグのドローは使いどころが条件付きが多く、使用は後半になりやすいので、全体的な評価としては低くなります。ただし、もう1枚に都市を配置できるカードがあれば、選択肢としては悪くありません。

13.ガリレオ衛星採掘権

チタン生産+2/MC-5

5MC支払いますが、チタン産出を上げてくれるので、長期的にはプラスになります。宇宙タグで勝負するなら積極的に選びたい1枚です。また、木星タグが付いていることから称号「外縁入植者」にも手が届きやすくなります。

14.大帯水層

海洋タイルを2枚配置する。

シンプルに勝利点2点と配置ボーナスです。海洋タイルは標準プロジェクトで18MCなので、このプレリュードは36MC分くらいの価値があります。正直、短期決戦を仕掛けない限りは使いにくいと思います。

15.超巨大小惑星

気温+3/MC-5

勝利点3点と気温ボーナスがもらえるかわりに5MC支払います。温度上昇は標準プロジェクトで14MCなので、単純計算で37MCの価値になります。大帯水層と同様に、このプレリュードも短期決戦向きといえます。企業「ヘリオン」の場合、気温を上げきっても熱資源を資金に変換できるので、選択肢になりえます。

16.イオ研究基地

チタン生産+1/カードを1枚引く。

木星タグと科学タグのプレリュードです。おまけでチタンとカード1枚ももらえます。このプレリュード自体は強くありませんが、企業「サターンシステム」や木星タグで勝利点が増えるカードが手元にあれば強力な1枚になります。また、称号「外縁入植者」の土台としても役立ちます。

17.融資

MC生産-2/MC+30

寄付に近いですが、MC産出を2下げるのが特徴です。1ターン目のスタートダッシュとしてはとても強力です。ただし、長期戦を見据えて、MC産出を上げるカードを最初の手札で確保しておくことをお勧めします。

18.火星産業体

電力生産+1/建材生産+1/MC+6

電力産出と建材タグを増やすことから、都市配置を目指す場合にとても有効な1枚です。それ以外の使い道は地味なので、選択肢としては弱いかもしれません。

19.富金属小惑星

気温+1/チタン+4/建材+4

温度が標準プロジェクトで14MC、チタン(12MC)と建材(8MC)の合計で34MCくらいの価値があります。資源は非常に使いやすいことから無駄がない1枚だと思います。とりあえず優先するべきものがなければ選択して間違いありません。

20.金属企業

MC生産+1/建材生産+1/チタン生産+1

地味な印象ですが、MC産出、建材産出、チタン産出を上げることで、長期的に有利になるだけでなく、称号「万能家」を狙うことも可能です。

21.採掘計画

建材生産+2/建材+4

建材に特化したプレリュードです。使用するタイミングは選びますが、企業「城星マーズ」「採掘ギルド」との組み合わせは非常に強力です。

22.モホール計画

熱生産+3/熱+3

熱に特化したプレリュードです。最も恩恵を受けるのは、企業「ヘリオン」でしょう。もし、ソレッタなどの熱産出を上げるカードがあれば、ヘリオン以外でも有効に使えるはずです。

23.モホール採掘

建材生産+1/熱生産+2/熱+2

こちらも熱特化のプレリュードですが、建材も産出できるので、温度の上昇以外にも手が伸ばしやすくなります。ただ、選択肢としては強くないので、特別なことがない限りは選ぶことは少ないかもしれません。

24.窒素輸送

TR+1/植物生産+1/MC+5

基本的に植物産出が増えるプレリュードはやや見劣りしますが、「電磁カタパルト」のようなカードの組み合わせによっては選択肢になりえます。

25.軌道組み立て施設

チタン生産+1/チタン+4

宇宙タグに特化したプレリュードで、シンプルに強力な1枚です。価値としては12MC+α程度ですが、このプレリュードからチタン産出の増加につなげることで強力な宇宙戦術を目指せます。

26.極地産業体

海洋タイルを1枚配置する。/熱生産+2

熱産出+2と海洋タイルというなんとも微妙な効果です。配置ボーナスで強力なものがあれば選択肢になると思いますが、このカード単体では1TR差ですので、積極的に選ぶことはないと思います。

27.発電施設

電力生産+3

基本セットだとまず選択肢にならないプレリュードです。ただし、このカードは拡張「コロニーズ」で真価を発揮します。もし興味があれば、コロニーズの新要素「交易」についてご確認ください。

28.研究ネットワーク

3枚カードを引く/MC生産+1

3枚ドローとMC産出+1で見た目は地味ですが、珍しい「ワイルドタグ」持ちのプレリュードです。ワイルドタグは、プロジェクトカードのプレイ条件参照やタグ参照、称号などのアクション時に任意のタグとして扱えます。ただし、それ以外はタグ無し扱いになります。また、他のプレイヤーが使ったプロジェクトカードで参照する場合もタグ無し扱いとなります。

29.自給自足型開拓地

都市タイル1枚を配置する。/MC生産+2

個人的には最強レベルのプレリュードだと思っています。都市を無料で置けるうえにお金も増やしてくれるので序盤から火星を制圧しに行けます。迷ったらこのカードを選んでおけば間違いないと思います。

30.溶錬プラント

酸素濃度+2/建材+5

酸素濃度と建材5個というちょっと判断が難しいプレリュードです。速攻戦術や、酸素濃度がプレイ条件になっているカードがあれば選択肢になると思います。

31.社会支援

MC生産-1/植物生産+1/電力生産+1/熱生産+1

MC産出を下げて、個人ボードの下段を1ずつ上げる地味な効果です。MC産出は何かしらで確保する必要はありますが、プレリュード「金属企業」との併用で、最速で称号「万能家」を狙うことが可能です。

32.供給体制

電力生産+2/建材+4

電力産出と建材という都市特化のプレリュードです。手持ちに都市配置系のカードがあれば選択肢なります。また、拡張「コロニーズ」において、序盤の電力産出+2というのは、大きなアドバンテージですので、選択肢になります。

33.補給物資の投下

チタン+3/建材+8/植物+3

チタン(9MC)、建材(16MC)なので、単純に見れば25MC相当で悪くありません。汎用性はないですが、序盤のブーストとして使えれば強力な1枚となると思います。おまけ程度ですが、タイルを配置できるカードをプレイすることで、植物の配置ボーナスを集めて森林タイルを置くことも可能です。

34.国連火星動議の施工請負

TR+3/カードを1枚引く

シンプル3勝利点とカード1枚で、序盤のアプローチとしてはやや物足りなさを感じます。数の少ない地球タグ持ちで帳尻を合わせているようですが、他のプレリュードを選んだほうが無難です。

35.宇宙局の私有化

チタン+6/宇宙タグのカードが2枚出るまで山札からカードを公開し、
その2枚を手札に加え、残りは捨て札にする。

宇宙タグに特化したプレリュードその2です。確定で宇宙タグ持ちのカードが2枚引けるため、チタンが無駄になりません。引くカード次第で多少戦略を変更したりする必要もあり、初心者の方は持て余してしまうかもしれせん。それでも強力なプレリュードですので、選択肢に入れていいと思います。


【テラフォーミング・マーズ 過去記事】


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