【テラフォーミング・マーズ】企業解説 基本編
どうも、waterです。
今回は企業カードの解説をやっていきます。
企業はゲームの主軸を決める大切な部分です。特に初めてテラフォをやる方にとって、企業とプロジェクトカードの組み合わせもわからないと思うので、まずは基本的な戦術を解説し、対戦相手がその企業を使っていた場合の立ち回りやおすすめのプロジェクトカードも簡単に解説したいと思います。
※蛇足ではありますが、企業の使いやすさをランク表記してみました。配られた企業の選別に困った時は参考にしてみてください。
1.タルシス共和国(S+)
最初のアクションで都市を無料で置けるため、実質の初期資産は「68」です。企業の効果からもわかる通り、火星上に都市を配置することが基本戦略になります。そのため、都市の得点を上げる森林タイルの配置が重要になります。例えば、植物産出を上げるカードを前半から確保しておいたり、標準プロジェクトで森林タイルを配置することも大切です。
また、称号や褒賞も取りやすいため、比較的楽に高得点を稼げることもあり、初心者でも安定して扱える企業です。資金産出を上げやすいので、電力産出以外は無視して、お金で解決したほうが効率がいい場合もあります。
2.採掘ギルド(B+)
基本セットの企業で、唯一タグを2つ持っていることから、称号「建設師」や褒賞「土建王」を狙いやすいという特徴があります。建材に特化した企業なので、良くも悪くも手札に依存してしまいますが、建築タグは数が多いのでそこまで気にする必要はありません。
基本的な戦い方は、都市タイルや森林タイル、特殊タイルを配置して建材の産出を増やしながら、称号と褒賞の獲得を狙います。特に褒賞「土建王」を一番安い状況で設立します。これは1ラウンド目でも構いません。また、建築タグには熱産出を上げるカードがあるため、TRは温度を狙ったほうが戦いやすくなります。ただし、ラウンドの進行に合わせた手札の取捨選択が悩ましい企業なので、初心者には少し扱いにくい企業だと思います。
3.惑星間シネマティクス(C)
まず、最初の手札で建築タグのカードが確保できないと資金不足になりやすく、勝利点を伸ばすことが難しくなります。企業「採掘ギルド」と似ていますが、産出がないことからスタートダッシュがとても重要となり、建材産出を増やすよりも、初手にある大量の建材を使って、MC産出やチタン産出、熱産出などを上げたほうが最終的な得点効率は高くなります。
企業効果であるイベントカードのキャッシュバック効果ですが、強力なイベントカードのほとんどが宇宙タグであることから、チタン産出を上げないと機能しないことがほとんどです。「最適化された空力ブレーキ」はとても相性が良いので、できるだけ序盤に確保したいところです。総合資金力はとても評価できますが、最初の手札にかなり左右されるため、初心者では非常に使いにくい企業といえます。
4.フォボログ(A)
チタンの価値が1上がるので、初期資金は「63」になります。基本的な戦い方は、宇宙タグのあるカードを使うことになるため、火星上以外で勝利点を稼ぐことになります。序盤はチタン産出を上げるカードを優先的に確保し、大型イベントカードや「タイタンよりのメタン」「エウロパより水の輸入」といった木星タグのカードを集めていきます。
また、ラウンドが進むごとに有利になるため、あえてグローバルパラメーター(温度・酸素・水)を上げないという戦い方もあります。企業「惑星間シネマティクス」と同じで最初の手札に左右されるため、初心者は戸惑う企業ではありますが、カードで勝利点を稼ぐ練習に向いた企業ともいえます。
5.サターン・システムズ(C~A)
他の企業と異なり、戦術を木星タグに依存した企業です。手札のカード次第では高得点を狙えるため、勝てるときと負けるときの差が最も大きくなりやすいです。また、ドラフトでは木星タグのカードはカット(カードを渡さないプレイング)されるため、基本的に確保できません。木星タグのカードで勝利点を稼ぐことが基本的な戦い方です。特に「木星タグ数=勝利点になるカード」は確実に確保しなければなりません。
結局のところ、木星タグのカードがないと始まらないので、カード獲得系カードの優先順位は非常に重くなります。とにかく序盤は、チタン産出とMC産出を上げつつ、カードを獲得する手段を増やしていきます。初心者では扱いがとても難しく、プロジェクトカードも制限されることからも上級者向けの企業です。
6.エコライン(A+)
見た目通り森林配置に特化した企業です。森林タイルを配置できるということは、酸素濃度も上がるということですので、自然とTRも上がります。ただし、森林タイルだけ配置していると総合的な勝利点を伸ばしにくいため、都市を配置することも大切になります。
この企業能力から基本的に手持ちの植物は、隕石系のイベントカードで優先的に除去されます。そのため、植物を守ってくれる「保護生息域」は最優先で確保します。また、称号「緑化匠」の獲得、火星上のタイルを参照する褒賞「開拓王」でも1位を狙いやすいです。開始時の資金不足はありますが、総合的に判断して、「タルシス」に次いで初心者でも扱いやすい企業です。
7.トールゲート(C+)
能力からもわかる通り電力産出に特化した企業です。コストに電力産出を必要する科学タグや建築タグ、都市タグのプロジェクトカードが使いやすくなり、基本的に火星上の都市による得点を狙います。また、電力産出系のカードを集めることで余った電力を温熱に変換することで、温度の上昇によるTRの獲得も見込めます(企業「ヘリオン」がいる場合を除く)。
ただし、能力そのものが得点になりにくいため、他の企業と比べると得点を取りにくい印象です。ただし、電力をお金や勝利点に変換できるプロジェクトカード「電力インフラ」「物理学総合研究所」を序盤から使うことができれば、ワンチャンあります。他の企業との絡み合いが少ないという点から、初心者でも使える企業だといえますが、勝利点を稼ぐのは難しいです。
8.ヘリオン(A+)
初期資源はやや少なめですが、熱をお金として有効利用できるため、そこまで影響はありません。むしろMC産出が3ある状態でスタートできるとも考えられます。基本的に熱資源は温度上昇に回したほうが最終的な勝敗で有利に働きます。そのため、資金への変換はよく盤面を見て選ぶ必要があります。また、温度が最大以降に本領を発揮する能力なので、温度を上げる隕石系イベントカードも使っても大丈夫ですし、むしろ積極的に使いたいです。最も欲しいのは熱産出を7上げてくれる「ソレッタ」で、これは優先して確保します。そして、褒賞「温熱王」で1位を狙えるため、最速(8MC)で設立します。結果として温度が上がりやすいことで、植物系カードも打ちやすくなるので、ゲーム後半からは火星上の都市建設と植物配置を進めます。安定した資金とTR獲得率から初心者でも使いやすい企業です。
9.テラクター(B)
数値だけ見ると初期資金は多く見えますが、総合的に見れば他の企業と同程度です。基本セットのプロジェクトカードでは、地球タグのカードが少ないため、恩恵をあまり受けられません。地球タグのカードはMC産出を上げやすいので、序盤から終盤までお金でやりくりするのが基本で最大戦術になります。どんなカードをプレイしても大丈夫ですが、起用貧乏になりやすいので、ある程度の方針は固める必要があります。
比較的相性がいい科学タグをベースにすることで戦いやすくなるので、初心者でも使いやすいですが、戦術の選択肢が広いことから初めて扱う場合は勝利するのが難しい企業かもしれません。
10.国連火星動議(C)
テラフォでもかなりユニークなアクションを持った企業です。各ラウンドに1回だけ追加のTRが手に入ります。初期資金がやや低く、企業効果を使うには、手札に依存するのが難点です。グローバルパラメーター(酸素濃度、海洋、温度)を上げられるカードがあれば積極的に狙い、「脱窒菌」や「藍色細菌」、「温室効果ガス生成バクテリア」を使うことでTRを上げる方法もあります。
正直、他の企業と比べると資金も低く、能力も確実ではないことから勝利点を稼ぐことがとても難しく、初心者にはおすすめできません。まだ「初心者企業」のほうが戦えるまであります。
11.インヴェントリクス(B)
グローバルパラメーターの影響を最も受ける企業であり、最も活用できる企業です。この条件の適応は、酸素なら1%毎、温度なら2℃毎、海洋なら1枚毎に対して行われます。「適応技術」をプレイすることで、最大±4まで対応できるので、意外と侮れない能力です。ちなみに最初に引ける3枚は、おまけ程度なので深く考える必要はありません。
基本的に植物産出や動物資源を獲得できるカードを早期にプレイできることから、森林タイルを配置するプレイやカード勝利点を狙うことになります。ただし、グローバルパラメーターを上げすぎると、アクションによる勝利点が稼げない可能性があるため、どこで止めるかは判断が必要となり、初心者ではやや扱いにくい企業といえます。
12.クレディコー(S)
20MC以上のコストのプロジェクトカードのプレイ時、または標準プロジェクトの実行時、4MCキャッシュバックしてくれる優良企業です。他のカードでコストを軽減しても、表記上のコストが20MC以上であれば、キャッシュバックされるため、コスト軽減系のカードとの組み合わせがとても強力になります。コストが20MCを越えるプロジェクトカードの多くは宇宙タグなので、チタン産出を上げておくと勝利点を稼ぎやすくなります。他の企業と比べても初期資金が豊富で、プロジェクトカードを選ばないことからタルシスと並んで初心者向けの企業といえます。
以上、基本セットの企業の解説でした。企業だけがゲームの勝敗が決まるわけではありませんが、初めてテラフォをプレイされるのであれば、できるだけ勝利点を稼ぎやすい企業を選ぶほうが無難です。
最終的には初期手札と相談しながら決めていただければと思います。
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