今年の元旦から三月の新聞を、古新聞回収に出す前に読みなおしてみた。
今朝、古新聞回収トイレットペーパーと交換の日だったので、元旦から3月31日三か月分の朝日と日経を、まるまる二日間くらいかけて見直しながら、スクラップというかスマホ写真でクリッピングしながら整理した。もちろんほんとは5月末の分までやろうと思ったのだけど、力尽きた。あとはまた来月。
年明けすぐは、アメリカとイランが戦争になりそう、革命防衛隊の幹部をアメリカが暗殺して、お互い報復しあって、っていうのと、ゴーンがレバノンに逃亡っていう方がずっとビッグニュースで。イランがウクライナの民間機を誤爆してっていう事件もあったし。
新型コロナについては、1月8日に「12月22日に中国 武漢で原因不明の肺炎」という記事が出たのが最初なんだよな。1/11には、武漢で初の死者っていうニュースも出ていたけれど、今やコロナ対策で圧倒的支持をされている台湾の総統選で蔡英文が勝てるかどうか分からん、ていう情勢で、IOC委員に山下さんがなって、オリンピックは当然やるはずで、昨年の訪日客は最多の3188万人で、インバウンド需要は五輪でさらに盛り上がる予定で、NY株も市場最高値を更新していたんだよな。
半年くらい前の新聞をまとめて読むと、なんだか、本当に人生も世界も、一寸先は闇だなあ。そして、人間は、すぐ、いろんなことを忘れる生き物だなと思います。
その後、海自の中東派遣とか、伊方原発運転差し止めとか、三菱電機にハッカー攻撃で軍事機密が中国に、とか、それなりに大事件がいろいろあるのだが、ほとんど忘れている。
そして春節のタイミングで、武漢が都市閉鎖になるんだが、武漢からは封鎖前に何百万人も逃げ出していて、日本にも来ているし、中国各地に出ちゃっていたんだよな。
でもこのタイミングでは、まだまだ東アジアの話で、アメリカはもちろん、ヨーロッパも全く危機感無いんだよね。
お医者さんもインタビューされて「国内での感染拡大の可能性は低い」とか「怖がり過ぎる必要はない」っていうコメントを、ほとんどの人がしている。
1月30日にチャーター便第一便で帰国してきて、12人が入院。この辺でやっと、WHOが緊急宣言をしたり、無症状でも感染するらしいという情報が出てきている。マスクについては、日本国内ではマスクは増産、マスク不足なのは中国の話なんだよね、このころは。そして、2月1日はイギリスがEU離脱。そして2月5日にクルーズ船が横浜に。武漢がいちばんひどくなっているところで、日経の記事は中国の工場がとか部品がとか、経済がどうこうっていう心配を、まだしている段階。
日本国内の雰囲気が変わるのが、2月14日に国内初の死者が出たところ。後でわかるけれど、相模原の、横浜線沿線、わりと我が家に近いところの拠点病院だったんだよね。
同じ日に、和歌山で医師が感染、後に「和歌山モデル」として有名になる対策を取る、きっかけがこのタイミング。
そして2月18日に、例の「37.5度が四日以上続いたら受診」というのが発表されるわけ。
世界から、クルーズ船の対応が批難されていて、アメリカもヨーロッパも、後で日本の何十倍も死者が出るなんてちっとも思っていないように、日本の対応を批判する報道がされていた時期。
韓国は、2月19日になって、初めて、例の新興宗教の教会で集団感染が発生と報じられている。この辺の前後関係も、今、もう全然分からなくなっちゃっている。
2月22日の日経の記事、『「外出自粛、消費にブレーキ」「人出急減、大阪15%、横浜10%」』ていうのが一面トップ記事見出し。え、10%しか減ってないの?って今なら思うけれど。当時は大変なことだったのだ、10%でも。
そして2月25日になって「イタリアでも感染急増」ってなる。
そうそう、電通社員から感染者が出たのも25日で、ここからテレワーク時代が本格化したのだった。全員出社禁止になったんだよね。
この辺から、「株安連鎖」っていうわけで、世界中で株式大暴落の一か月間に突入していく。
北海道が先に、一斉休校していて、一斉休校するとどうなるという記事が数日間あった後、唐突に
2月28日に首相が全国小中高に休校要請、金曜日に発表があって、土曜日に記者会見があったんだっけ。
新聞の論調は、かなり批判的なものが続くのだけれど、その後もアベノマスクとかいろいろ批判されているけれど、世界との比較で、結果論で言うと、このタイミングの休校要請は、意味があったと思うなあ。当時の新聞も野党も全部批判しているけれど、ファインプレーだったような気がする。
3月1日の朝日の一面トップは「休職の保護者に助成金 首相、説明不足を認める」と、批判論調なんだけれど、世界各国のこの後の惨状を見ると、台湾ほどうまくはやらなかったが、英米イタリアスペインあたりよりは、とにかく対応が早かった。満点ではないけれど、なんとか対応しようとしていたことは、今、こうして見返すと思う。
3月2日一面は、『換気悪い所に密集「避けて」』という、クラスター対策の基本が発表されているのと、習近平訪日延期と、マラソンの大迫が東京マラソンで日本新で五輪代表決めた、なので、このあたりの日本の空気がわかる。五輪はまだやる気。
この段階、休校要請はしていても緊急事態宣言はまだしていない。コロナ特措法と緊急事態宣言をめぐる国会論戦がこれから始まるところ。
このあたりで、アメリカでも国内初、二人目と死者が出始め、株価が下がったり上がったり乱高下を繰り返す、余裕で軽く見ていたトランプが批判されて大騒ぎになってくる。
そして9日には、もう日本よりアメリカの方が感染者が多くなっている。ダウも急落し、トランプ批判がさらに強まる。
そう、書かなかったけれど、コロナ騒ぎになる前は、アメリカは大統領選挙、民主党の予備選が、ずーっとトップニュースで、年明けすぐはバイデン不調、大混戦だったのが、このころは対立候補が次々撤退表明して、もうバイデンで決まりになっている。
3月12日にWHOがパンデミック認定したことで、五輪は無理、というスタンスにIOCがなっていくのがこの後の展開。
3月12日の日経『「パンデミック」五輪影響も。都幹部「局面変わった」』 という見出し。14日にはIOC会長が延期について言及。
13日には特措法が成立して、緊急事態宣言が可能に。
このあたり、「五輪」と「緊急事態宣言」のタイミングを、政権が読み始めた感じが、記事から伝わってくる。
現金給付案についても、ようやく12日に「政府、来月に緊急経済対策」ということで記事になり始める。
この前に、台湾はすでに封じ込めに成功しており、さらに中国本土も、武漢の事態が収束に向かっている。
替わって3月14日に、トランプが非常事態宣言。16日には米国利下げでゼロ金利政策へ。一兆ドルの対策予算。
疲れたのでこの辺でおしまい。本当に、忘れるよね。どんな順序で何があったかって。
ちなみに、古新聞は、トイレットペーパー8ロールに交換されていた。そういえば、この間、マスクだけじゃなく、トイレットペーパーもデマ買いだめで品薄になったという記事もあったなあ。