そのとき、僕は夜中のトレーニングを2時間半ほどしてから、風呂に1時間くらい入って、午前四時くらいにさて寝ようとスマホでFacebookを何気なく見たら、友人のさとなおくんの投稿が表示された。
「ちょっと寝ている間に、韓国で戒厳令が発令され、軍隊が国会議事堂を封鎖し、議員らが窓から議事堂に侵入して無理矢理国会を開き、戒厳令解除をスピード決議する、みたいなことがひと晩で起こっていた。」
さとなおくんFacebook びっくりしてBBCとCNN(スカパーのチャンネル)をザッピングしたら、どちらも韓国国会前あたりの中継をずっとやっていた。特番緊急中継しっぱなしモードのようだった。 しかし、日本のテレビにしてみたら、NHK総合もBSもなんもやっていなかった。民放はなおさらのこと。
ツイッターに行って関連投稿をざらーっと見てみた。韓国の人が日本語で、およそどういうことだかを投稿してくれていて、それが分かりやすかった。
日本のテレビのほうを観てみると、明け方の通常放送、NHKは「国際報道」だけれど、昨日の夜の再放送だし、民放各局は通販インフォマーシャル番組だらけ。まるで何も大事件など起きていないようだ。
ツイッターで「テレビ 韓国」というふうに検索してみると、NHKはニュース速報を出し、10分くらい臨時ニュースにして、また元の通常のNHKスペシャル再放送に戻った、とツイッター投稿している人がいたので、全チャンネル録画機で確認してみた。
NHK総合は、「歴史探偵」という番組の再放送中に、(11時50分からの番組の39分目だから、4日午前0時29分だと思う、テロップで「韓国大統領が非常戒厳を宣布 国会での政治活動などを禁止すると発表」と表示。一分くらい表示されていて消えた。番組はそのまま続行。 この番組が終わった後の0時35分から44分まで特別ニュースになり、現場で軍と抵抗する市民の映像や尹大統領の会見映像などが流れた。が、10分遅れでNHKスペシャルの再放送が始まり、その後、字幕の速報もニュースもなかった。
民放では、ことが起きた時間帯に通常編成でニュース番組があったのはフジテレビだけで、23時40分からの「FNN LIVE NEWS α」の、国際ニュースコーナーで0時18分から19分の1分間、「韓国大統領『非常戒厳』を宣言」として伝えている。すぐに次のニュースにいき、これ以上の続報はなし。朝のニュースまで、事態進行中の続報は一切なしであった。
で、僕はFacebookに投稿を始める。午前4時44分
なんで日本のテレビ局、ひとつも韓国の戒厳令ニュースの緊急番組流していないんだ。頭本格的におかしいのか。お隣の国の大統領がクーデターしようとしたのを、市民と国会議員が阻止したという、歴史的事件だぞ。アホか。腐りきってるな。BBCもCNNもずーっと中継してるんだが。 自民党の改憲案「緊急事態条項」がヤバいもんだとバレるので、「この件の報道は最小限に」とか政府自民党筋から各放送局に圧力かかってるのか。 いや、単にテレビ局が揃いも揃ってほんとにアホなだけな感じがするのが怖いな。
4時52分
韓国の市民が即座に国会の前に集まって、軍が国会封鎖するのを阻止したの偉いし、ほんとに偉いし。 大統領に駆り出された軍が、実は銃に装弾していなかった、市民に発砲する気はなかったというニュースも未確認だかツイッターにはあるな。 光州事件のような体験を国民も軍もしてあるから、それぞれがその体験を内面化して行動している感じがするなあ。 ということの意味をちゃんと伝えろよな。バカなのか日本のテレビ局。
4時57分
韓国のかたが日本語で何が起きたか、ツイートしてくれているので、どうぞ。
リンクはいろいろあるので引用しないけど。
5時17分
それにしても、大統領が支持率が低いから人気回復のために戒厳令を出すっていうのはなんだろう。軍事独裁にして反対派を国会から全部排除して、報道統制もしようと思ったのかな。理解不能だな。それとも(変な勘繰りだけれど、急に動いたシリアのことの数日後だから、バイデン最後っ屁、国際情勢を世界中で最悪にしてからトランプに渡す作戦の一貫、極東バージョンとして、中国と北の動きに対応する即応性を上げるために(戦争起こりやすくするために)、戒厳令を発令しておくよう、バイデン政権から実は圧力かかったとか、ないかなあ。無くはないような気がするよな、シリアの突発具合から引き続きだから。)
これは友人に「まあまあ」とたしなめられる。陰謀論はいかんと。
つぎはちょいと真面目に、本業読書感想文書きとの関連投稿。
ユン大統領の、「従北勢力を撲滅し憲政秩序守る」と言う、非常戒厳の理由付けというのは、①1980年の光州事件のときの、市民や学生のことを北の煽動だと言って弾圧したのと(ハン・ガンの『少年が来る』で描かれた)同じ理屈で、 ②1948年の四・三事件で済州島の人たちを虐殺したのも同じ理由づけで行われた(ハン・ガンの『別れを告げない』で描かれた) 軍事独裁政権が背後で米国に支えられて「北に対抗するため」と市民を弾圧するという構図が韓国の政治の底流にあって、何かあるとそれが暴力的な形で表に出てきてしまうのだなあと思う。 こんなことが起きたことのその底流にあるものを理解するためにも『少年が来る』と『別れを告げない』を読むことおすすめします。
読書感想文のリンク、貼っておくか。
陰謀論はいかんと言われたけれど、バイデンはひどいんだぜ、ということで、横道に逸れた投稿もしている。5時49分
あとね、バイデンがバカ息子ハンターバイデンの犯罪あれこれ全部(2014年から2024年に犯した犯罪全て、今後新たに明らかになったとしてもそれらも全て恩赦対象なんだぞ)、恩赦したから。やらないって何度も明言してたのに。ほんとに糞野郎だな。 ハンターバイデンの犯罪は麻薬だの性犯罪(小児性愛)だの銃の不法保持だの脱税だけじゃないからな(そんだけ全部やってるんだから大騒ぎだけどね。ほんとに犯罪の総合商社みたいなバカ息子なのである。)。 ウクライナのガス会社の重役としての汚職と違法行為もだからな。バイデンがウクライナの戦争を焚き付けている理由のひとつは息子が重役をしているガス会社の利権をプーチンが邪魔したからだからな。これらが今後はっきりしても訴追されないように、前例のない長い期間の、今後明らかになった場合の犯罪も全部恩赦にしたのである。アメリカメディア大騒ぎだったのに、日本のメディアは、まるで報じてないからな。バイデンは史上最低の大統領だと思う。この、退任間近2ヶ月の振る舞いがあまりに酷い。
7時12分。朝のニュースでは各局ある程度報道はしている。日本のテレビ局がようやく報道し始めた頃、CNNやBBCは事態が収束したとみて、通常編成に戻っている。
お隣の国、韓国のクーデター。もっとも緊迫していたときにバラエティや通販番組や過去の番組の再放送ををいつも通りに流していた全部のテレビ局のトップは、どういうつもりだったのか、今後もそうなのか、なにか、改善するつもりがあるのか、会見する必要があるだろう。航空機事故で重大インシデントだと、国交大臣に報告してなんか調査や指導が入るし、金融機関の不祥事は金融庁に社長が怒られにいくじゃん。放送局を管轄する総務省は、こんだけ「報道機関として無能、責任放棄」なテレビ局の社長たちを呼んで「バカモーン」って怒る必要あるんじゃないの。 と冗談でなく思う。状況をしろうとするとツイッターとCNNとBBCに頼らないとわからんじゃん。日本のメディアじゃないじゃん。バカなのか。
ここで、昼夜逆転生活の僕は寝ました。朝から夕方まで寝るのである。そうして起きての12月4日17時23分の投稿。
Facebook友人の中島先生が、現代メディアの記事を紹介してくれたので、それをシェアしながら、投稿。期限つき記事なのでいずれリンク切れになるだろうが、いちおうリンク貼っておく。https://gendai.media/articles/-/142655?page=1&imp=0
中島先生が教えてくれた記事。記事冒頭 「以下の文章は、2018年に公開された映画『1987、ある闘いの真実』を受けて、東京大学東洋文化研究所教授で韓国研究が専門の真鍋祐子氏が、同年9月に執筆したものである。今回の事件を受けて、特別公開する。」 今回の件、さまざまなレベルの「なぜ」が心の中に湧いてくるのですが、1980年の光州事件以降の、揺れては戻り、ときどき表面に噴出してくる韓国の政治をめぐる、深層のあり方についての解説として素晴らしい。 「尊い犠牲を払って「民主化」を勝ち取った韓国で、なぜ強権的な政治が再現されてしまうのか? その疑問を解くためには「漸進的民主化」と「記憶の闘争」という二つのキーワードをもとに、過去30年間の韓国社会の歴史的動態を振り返る必要がある。」 「韓国の政治学者や社会学者たちは、民主化を〈制度化/内面化〉の二つの次元で捉えた上で、1987年6月の「民主化宣言」後の歩みを「漸進的民主化」と分析している。どういうことかといえば、大統領直接選挙、地方自治の実現、言論の自由など、民主化のための制度的基準は整ったが、これを動かす民主的規範の内面化には至っておらず、いまだ反民主的な規範=「積弊」が清算されない民主化途上、という意味だ。」 「また「漸進的民主化」の段階では、民主的制度による選挙戦で、「北の脅威」を煽動して強権政治に隷従させる権威主義や、地域感情を鼓舞する縁故主義など、反民主的規範を流用することで反民主的政権を誕生させてしまうこともある。」 「1997年、民主化への第一歩となる光州事件が勃発した5月18日が国家記念日に制定され、犠牲者たちが眠る望月洞墓地は「国立5・18墓地」に昇格された。その結果、殉職した軍人を祀る国防省管轄の「国立忠顕院」と、軍人に抵抗して闘った死者を祀る「国立5・18墓地」が、ともに国家に殉じた死者を顕彰する聖域として併置されることになった。」 「だが、両者がそれぞれ命を捧げた「国家」という対象は、互いに相容れない国家観に依拠している。一方は共産主義の同胞国家・北朝鮮と厳しく対峙する分断国家・大韓民国に殉じ、もう一方はきたるべき理想の国家、「統一祖国」のために殉じたとされる。」 「左に傾いたものを右に正す、そして、右に傾いたものを左に正す―――それでは、また同じ歴史を繰り返す。だが分断状況下で〈友/敵〉に区分された死者たちが宙吊りにされている限り、「記憶の闘争」に終息はなく、権威主義的な圧力と暴力が温存される。歴史が再びどちらかに傾けば、そこにまた新たな犠牲者が生み出される。」 ちょいと引用長くなりましたが、本文は各大統領時代の変遷をより詳細に論じています。「長い」「詳細」というとみなさん敬遠するわけですが、「長い方が分かりやすい」ということはあるのです。なんでも「短く結論から」のアメリカ式ビジネス式が正しいと思うのは間違いです。経緯や具体的人物の痛み、悩みを感じてこそ、心に残り、理解が頭にも深く刻まれるのです。記事に飛んで、ぜひ読んでみてください。 この三十年の、民主主義を勝ち取った側の動きだけでなく)、保守側の人たちの心理の深層も同じ深さで分析して、その全体のあり方を説明してくれている。ぜひ、どうぞ。
そうして、晩御飯食べながら、ずっとニュース番組、特にBSフジのプライムニュース、反町さんの 「【韓国でいま何が?】尹大統領「非常戒厳令」で大混乱 緊急検証 2024/12/4放送」黒田勝弘(産経新聞ソウル駐在客員論説委員)(冒頭)、なんかを観ながら、いろいろ考えたわけである。
その後、日付変わって5日の午前2時48分、ここまで考えたことのまとめ、大長文投稿。これを転載して、このnote、おしまい。
四時間ほどで失敗に終わったので、今回、尹大統領の戒厳令のことを、ちょっと意味不明の珍事件みたいに、すぐに忘れちゃうニュースのように考えている人がいるみたいだが、いくつかの点で極めて深刻なことだし、日本とも関係あることなので、ちょっと思いつくことをつらつら書いていく。 大きく日本への影響は、ふたつある。 ひとつめは、尹大統領になって、日本の自公政権との関係が非常によくなり、日韓関係が数年ぶりに理想的によくなっていたのが、今後の展開ではどうなるか分からない、という問題。対北朝鮮や中国に対する、日韓の安全保障上(軍事上)の協力ということについて、やっとスムーズにことが運び始めたのに、またうまく進まなくなるのでは、という懸念だったりする。こちらはどちらかというと、自民党とか保守の人たち、外交や軍事上の安全保障を考える人たちが語っているポイントである。フジサンケイ関係者、そっちサイドの評論家、ネトウヨくんたちはこっち側の意見でちょいと騒いでいる。 ちなみにこういうネトウヨ君たちは、今回のクーデターを北朝鮮スパイの扇動だとか、国会前に集まった国民市民というのもそっち系の工作員だとか、韓国の歴史上繰り返し悲劇を生んだそういうひどい意見をツイッターに書き散らかしている。(歴史的に最後には否定されたのだがな、こういうひどい見方というのは。隣国の歴史をきちんと勉強したよう。) もうひとつは、自民党の改憲案の中にある非常事態条項の検討にあたって、今回起きたことがいくつか大事なこと、リスクを示している、ということ。これは自民党改憲に反対しているリベラル系の人たちが多く論じている点である。 とはいえ、元・国民民主党で、改憲派ではあるが自民党案には反対の立場の菅野志桜里氏の意見は傾聴に値すると思うのでFacebook投稿から引用する。 「韓国憲法には国会議員過半数による戒厳令解除規定があったからこそ、今回早期の収束が図られた。日本にも権力統制型の緊急事態条項を早急に憲法に導入すべきだ。国民・維新・有志の会でまとめてある緊急事態条項には、国会による宣言解除規定も入っている。緊急事態条項が危険なのではなく、まともな緊急事態条項がない状態こそが極めて危険なのだ」 ということで、改憲はした方がいいが、韓国のように国会に戒厳令解除規定を盛り込め、という意見、一見もっともである。菅野氏は、朝日新聞や産経新聞にも同趣旨でコメントを書いている。あらゆる事態を想定して、憲法にきちんと明文化して盛り込んでいこうという立場である。 が、菅野氏に対してFacebookなどで反対の質問をしている人たちがいて、これももっともなことなので紹介する。 今回、大統領の指令を受けた軍は、国会を封鎖して、この国会による「戒厳令解除投票」がされないようにしようとした。 これに対し、市民が大挙して国会間前に集まり、軍を国会に近づけないように身体を張って阻止した。その中で、非常に高齢の議員でさえ、深夜ではあるが国会に命がけで集まって、窓をよじ登ったりして国会に入り、投票議決を行った。菅野氏に対する反対意見というのは、憲法にいかに解除規定を盛り込んだとしても、軍が国会封鎖に成功していたら、解除はできなかったはずである。国民が命を張って丸腰素手で立ち向かい、戦車や軍事ヘリを出動させ銃を構えた軍、軍人に抵抗し、しかも軍も光州事件などの反省から国民に武力行使は結局しなかった。 そういうギリギリのせめぎあいの中で、かろうじて戒厳令は解除されたのである。 ツイッター上には、素手で機関銃を持つ兵士に抵抗する女性ジャーナリストの動画があるし、尹大統領はクーデター成功後に野党党首も自分に反対している与党党首も軍に逮捕させちゃおうとしていた、野党のイ・ジェミン投手の自宅に韓国軍が侵入して逮捕しようとしていた、という情報もあり、本当に、あの数時間はみんな「命がけ」「死を覚悟」だったのである。 数時間で不発に終わったから、収まったからと言って、全体を茶番だったみたいに扱う、そう理解するというのは、本当に政治が、民主主義を守ることが命がけのことだということが分かっていないなあ、と思うのである。 もし日本で改憲がなされた後に同様の事態が起きたらどうなるか。日本では国民、市民が国会前に集まることなく、権力に従順なテレビが、特にNHKが「国民のみなさんは危険ですので家にとどまって、外出しないでください」と呼びかけたら、あたかも大地震のときのNHKからの声に従順に従うように、従順な日本国民は家にとどまって、自衛隊の国会封鎖を許してしまうのではないか。国会議員も命をかけてまで国会に集まろうとする人など少数で、そもそも議決が成立しないのではないか。 そうだとすると、「解除規定ありであっても、緊急事態条項を盛り込む」ということは、やはり、この日本ではとしても非常に危険なのではないか。 菅野氏への反論というのは、およそそういう主旨で、多くの有名無名の人たちがSNS上で反対意見を表明していた。 今回、尹大統領は直前のギャラップ調査で支持19%不支持72%、リアルメーター調査で支持25%不支持71%と極端な不人気。 国会も与党が直前総選挙で大敗して少数与党になっていて、予算も重要法案もまるで通らない。 そういう不人気だからこそ、一気に挽回するためにクーデターともいうべき戒厳令発布をしたのである。20%しか支持がない少数与党になっても、軍の国会封鎖さえ成功すれば、軍事独裁で、メディアもコントロールでき、国会議決なしにさまざまな政策を遂行できることになってしまうのである。 日本のテレビではTBS「Nスタ」の井上貴博アナが「韓国ではまだ民主主義が根づいていないのかな」と発言してツイッターでは大炎上しているが、まあいろんな見方ができる。 ①韓国は何十年も戦争が継続中の国だから、緊急事態条項的な戒厳令はどうしても必要な国である。その上で解除規定がなされているということは、これは日本とどちらが民主主義が根付いている、いないという話ではなく、国の置かれた状況と憲法のあり方が違うということである。このあたり、井上貴博アナは不勉強で考えが浅いと思う。 ②その憲法規定の抜け穴で、軍が国会を封鎖しようとしたのを、国民が大挙して国会前に集まり止めた、国会議員が命がけで深夜に国会に集まった。そして、与党議員も含めて大統領の暴走を止める議決に賛成した。というのは、これは民主主義が「自ら戦って勝ち取ったもの」として、国民の、議員の行動に現れているのである。これは民主主義が根付いている度合いとして、日本よりも韓国の方が深く根づいているという受け止め方をした人の方が多いと思うので、この点では井上貴博アナはトンチンカンだと思う。 圧政に対して国民が血を流して勝ち取った民主主義、というのを日本人は持っていないのである。戦争の惨禍にじっと耐えて戦争に負けたら、占領軍の米軍さんが民主主義をご褒美にくれた、(一部の戦前戦中から政府に抵抗していた共産主義者以外の)多くの国民にとって、民主主義というのはそういう「けなげに耐えた結果のご褒美民主主義」なんだと思う。戦いとったものではない。 そういう日本人が、緊急事態条項が発令されたときに、従順に家にこもって、政権の独裁化をすんなり受け入れちゃうリスクというのは、結構あるなあ、と思うのである。 ちなみに、昨夜、日本のテレビ局がほとんど全く全然この事件を報道しなかったのも、うがった見方をすると「緊急事態条項・自民党改憲案」への悪影響を恐れて自公政権に忖度したのかもしれないし。 そこまでの考えるまでもなく、隣国が民主主義の危機、瀬戸際にどう立ち向かったか、ということも理解できない井上貴博的無知と浅い考え、どのテレビ局も全員そのレベルだったのかもしれない。 ぐるっと回って、ひとつめの日本への影響・北朝鮮、中国、それにロシアも含めて、東アジアの安全保障環境が厳しくなり、トランプに米国政権が変わると、在韓米軍・在日米軍が「金を出さないなら兵力を減らす、戦わない」と言い出しそうな中で、日韓の関係が悪くなるのは安全保障上マズイ問題。 これはこれで真剣に考えるべきことではある。井上貴博はそっちの問題が気になっていたようで、あんな発言をしたようなんだな。TBSの局アナなのになあ。 で、僕は特に明確な意見結論は今のところなし。現在はさらに情報と多様な意見収集勉強中。僕は功利主義的なひとなので、「日本の国益」とか「家族の生命の安全」とかいう視点を最終的には重視するなあ。このあたりの「正義を求めること」と「自分や家族の生命安全」がギリギリせめぎ合う経験というのを、韓国の人はここ何十年間かしてきて日本人はしてこない人が多かったのだ。ハン・ガンの小説を続けて読んで思ったのは、そのことなんだよな。だから、今のところは態度保留で勉強します。