20代の記憶
膨大なビデオテープの処分
両親がいなくなった実家に遺品整理に来ている。
もちろん自分のモノもいくつかあって、それも整理をしている。
段ボール箱の中から膨大な量のVHSビデオテープが出てきた。
正確に言うと、あるのは知っていたけど手をつけられなかった。
もとより21世紀、2021年にもなってVHSビデオを再生出来る環境がないし、内容は背面のラベルで把握出来るけど見れない状態で、捨てるに捨てられず困っていた。
今回思い切って、メルカリでVHSビデオデッキ、アマゾンでmp4にビデオのデータを変換出来る機械を買って、中身をサルベージすることにした。
ビデオデッキ約8,000円、mp4に変換する機器15,000円、モニタする画面13,000円。。結構な金額を払って過去の映像データを2021年の現在に引き上げることにした。
ブエノスアイレスという香港映画
色々と引き上げた映像データはあるのだけれど、ウォンカーウァイ監督のブエノスアイレスって言う映画が、雑多に録画されたテープの中から出てきた。
結構有名な映画だし、今現在DVDでも手に入りそうなんで、データ化しなかったけど。観た感想を書きたいと思う。
なんか香港の作品だからかウォンカーウァイ監督の作品だからか、時代だからか解らないけど、なんというか「もうこういうのにはウンザリなんだよな・・・流石に」と言う感想だった。
正直、自分でもこんな感想を持つ事には驚いたけど、アルゼンチンとか香港とか、なんか雑然としていてスッキリしない事に対して、許容する心のゆとりがもう無いのかもしれない。
恋人と上手く行かなくて激昂したり、殴ったり泣いたり、寒いなか道に迷ったり・・・そんな事は、もうウンザリなんだよな。
もう亡くなったレスリーチャンと言う俳優が演じる酷い男、それに振り回されるトニーレオン。
イグアスの滝を見に行って、途中道に迷ってる所とか、寒い中出かけて風邪をひくとか、よりを戻したあとの痴話喧嘩的なのとか本当にウンザリする。
もう人生に悩んでいる年齢ではない(笑)
膨大なビデオテープの中には10代から20代にかけての自分が大事に大事にしていたモノが沢山入っていて、再生すれば、懐かしくて泣けてくるコンテンツばかりなのは確かなんだけど、懐かしさとともに諦めた夢?とか将来?とかもビデオの映像から透けて見える。
若い頃は何者かになりたいと思って何年か足掻いていた時期もあったけど、就職を機に一気にそんなことからは引き剥がされて、働く事になり気がつけば20年以上はこんな生活をしている。
ヨーロッパでの生活に憧れていた時もあったけど、仕事を通じて世界各地を見て歩いたりした結論は、海外よりは日本がやっぱり良い。
そして、自分のやること・やれることはたかが知れいていると言うこともわかった。
大切な動画はクラウドに・・・
見ればウンザリしたり、懐かしくて泣けてくるようなコンテンツは、また10年後20年後見ることが出来るように、クラウドにあげておこうと思う。
ま、明日死ぬかも知れないけど、老後また見て楽しむことが出来ればそれはそれで楽しいのかも知れない。
今度、ビデオのデータをmp4化するやり方をマニュアルにでもしようと思って、今日は寝ることにします。
おわり