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kintoneで企業文化を変えた!(ハズ、、、)
この記事はkintone Advent Calendar 2022の12/9担当のものです。
あと、これはkintoneのアドベントカレンダーなのに、kintoneの出番が少ないです。ご了承ください。(期待させてゴメンなさい~)
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他の企画(情シスslack)でも似たような投稿をしているので、もし興味あればご覧ください。
序章:何をすべきか?どうすべきか?
私が情シス部門長として、どんなことを考え、どんな戦略で行ってきたか?というのは上の【素人情シス部門長が考える「情シスの仕事」ってなんだろう?】を参照にしてください。そのうえで、この内容を書いていきます。
私が情シス部門長として、まずやろうと思ったのは「企業文化」にメスを入れる事。なぜならば、2030年に自社がどうなっていたいか?という事を考えた時、その時代背景は正直読めない。だって、約10年前の2010年にスマホ持っていた人どのくらいだと思います?なんと4.4%ですよ!こんなにもITの時代の流れって読めないものなんですよ。
そんな時代背景の中、いくらデジタルツールが「現代の読み書きそろばん」だ!と言ったって、そのツール自体の寿命だって見えるもんじゃございません。
そう、「今あるツール」に慣れることが重要なのではなく、私は「未来のツール」をいち早く使いこなせること。これが会社という組織の底力を上げる、と考えて、戦術を考えました。
「未来のツール」を使いこなすためには、いろんなマインドセットの変換が必要。そのために、普段のちょっとした行動パターンを変え、「行動変容」から「意識変容」に繋げようと画策しました。わかりやすくいえば「小さく始めて、気が付いたら意識が変わってる」という感じですね。
そこで私が考えたのが、普段使うビジネスツールを変えてしまって、そこから知らず知らずのうちに日常ルーチンが変化し、マインドセットもかわってしまう!というもの。
その代表として選んだツールが次の三つ(社内では三種の神器と呼んでます。)
Teams、box、kintone
この三つをなぜ選んだか?という事で解説していきましょう。
第一章:非同期テキストコミュニケーションを当たり前に
まず、マインドを変えていこうと思ったのは、「対面主義」の変革。だって、これからグローバルを目指そうっていう経営戦略なのに、地球の裏側まで対面で会いに行かないとコミュニケーション取れないんじゃ話になりません。
それと、ビジネスが加速している中、そして地球には時差がある中、同期コミュニケーションに頼っているようじゃビジネスのスピードが落ちて行ってしまう。
そこで私が選んだツールは、Teams。(個人的にはslackにしたかったけど、すでにE3契約済みだったんで、そこは致し方なく、、、www)
ここで重要なのは、「非同期テキストコミュニケーションに慣れる」という事。しかも、メールのような長文を熟考して書くのではなく、チャットで短文を素早く書く、という習慣をつける事。ここを目指してます。
実際に使い始めていますが、まだメンションに「様」を付けたり、最初に「お疲れ様です」を付けたりするのはご愛敬。そのうち慣れてくるだろう、と気長に待っているところです。重要なのは「短文、非同期、テキスト」という環境に慣れることです。
あ、ついでに良かったことしては、自動翻訳のレベルが上がったため、異言語のスタッフでもコミュニケーションがとりやすくなった。という副次的効果がありました。
第二章:データは一つ、一つを共有
次に重要視したのは、個人商店的な働き方から、チームで仕事をする、というマインドセットへの変革。
多くの企業でもそうでしょうけど、自社もある「業務の属人化」。これって、その原因として、自分のPCのデスクトップ上にデータを置いて、自分しか使えないExcel計算式とかを駆使して業務を行っていたりすることが多いんですよね~。
この「一人で仕事をする」という感性から「チームで仕事をする」という感性に変えていくためには、まずは個人持ちのデータを止めさせること。ここにスポットを当てました。
そこで、用意したツールがbox。(ホントはデスクトップに保存できないよう端末もchromebookに変えようか、と思ったけど、さすがにそこまでは出来なかった。。。)
このboxを使う事で、「データは一つ」という事と、「データは共有」というマインドセットを社員にインストール中です。詳しいお話は下記リンクで、、、(自分の宣伝www)
第三章:データを理解し、データを味方に
そして、一番重要なのがデジタル時代に対して、ツールを使いこなすことが主目的なのではなく、その先にある「データ」こいつを理解し、その「データ」ちゅう、わけのわからんもんに合わせてビジネスを考える必要がある。と思ったんです。
けど、正直言うと、データを理解する。というマインドセットに持っていくためのツール選びが難航しました。
特に使いやすいデータのツールと言えば、PowerBIとかTableau。でも、あれは「データを表示する」という代物で、データを理解するツールにはならない。逆にデータを理解しないまま、あの類のBIツールを使うと、データに踊らされる羽目にあってしまう。そう、主従が逆転しちゃう危険性をはらんでいると思うのです。
そんな中、まずは作ることが楽しいツールを見つけてしまったのです。そう、それが、みんな大好きkintoneだったわけです。
まぁ、素人ながらでも情シス部門長なんで、kintoneの話は前から聞いておりました。でも、正直ツールの一つとしてしか見ていませんでした。そんな中、なんでもkintoneの発表会ってものがあるらしい。なに?kintone hive?なんだそりゃ?ちょっとサイトでも見てみるか、、、
えぇぇぇぇ!!!なんじゃこりゃ~!!!
もう、衝撃でしかありません。なんでみんなたかがツール(ごめんなさい)でこんなに熱くなって、しかも楽しそうに登壇しているの?なんなの?宗教なの?(これまたスイマセン)って思っちゃいました。
うーん、ツールを使うだけで楽しい、なんてことがあるのかな?なんて半信半疑ながら、30日間無料を使い始めてみました。。。あれ?これ、ちょっと楽しいかも、、、
自分だけでは自信がないので周りの人を巻き込んで、ちょっとずつ30日間プランで幅を広げてみました。そしたらみんなも楽しそう!よし、じゃ、ここでいっちょやったるか!という事で、全社導入を決めました。(SaaSだからダメだったら中止しちゃえばよいか~という考えも実はありましたが)
そしたら、これが大当たり!現在では、各部署が勝手にアプリを作り始め、その「作る楽しさ」に目覚めているところです。まだ、「データとは」という概念を理解して始めた人は少ないが、前の二つのツール(Teams、box)と比較しても、「なくてはならないツール」ではないため、まずは楽しんでくれること、ココが需要だと思ってます。
最終章:そしてこの先どうなるの?
今はkintoneのアプリは各自で勝手に開発している状況なので、いわば「荒地」状態です。でも、そんな中でも、上の「非同期コミュニケーション」ができ始めているので、「うちの部署はこんなアプリ作っているよ」という情報が共有され、boxで培った共有マインドが功を奏し、「そのアプリ、うちの支店でも一緒に使わせてくんない?」みたいな状態が始まってきているのです。
そう、Teams、box、そしてkintoneによって、属人化のオンパレードであった社内の空気が変わり、だんだんと、チームで仕事をする。という空気感に会社が変わってきたんです!!
まあ、完全に変わりきって、イケイケの会社に変わっているか?と言われたら、まだまだJTC(Japanese Traditional Company)です。でも、ベクトルとしては変わってきている事は間違いありません。
この先、だんだんとkintoneでデータ慣れしてきて、マスターとトラン、データ正規化なんかが見えてくれば、「現代の読み書きそろばん」の基礎ができてくることでしょう。
そしたら、kintoneではなく、ほかのツールに乗り換えるかもしれません。でも、それでもショウガナイのかな?と思ってます。そうなれば、会社は次のステージに飛び立つことでしょう!
はやくそんな時代がやってくることを望みます!