令和7年1月3日(金)
孫の泣く声で目が覚める。
三が日、娘夫婦は我が家で過ごしている。今日からは義理の息子の実家で過ごすようだ。僕はすでに両親を亡くしているのでこういう煩わしい事がない。親戚付き合いも大変だな、と思う。
娘夫婦が家を出る時に奥様も寝床から出てきた。孫は義理の息子の実家に住む大好きな甥っ子達に会えると大興奮で、優先順位の低い爺や(僕の事である)との別れなんてアッサリしたものであった。なんだか甥っ子に嫉妬しそうであるが、小さい子供はいつも未来を向いて生きている。そう、そういう生き物なのだ。かわいいではないか。・・・未来のない老い先短い爺やはそう思うのであった。
娘夫婦が去った後、孫の残したかにぱんで遅い朝食を摂る。かにぱんは孫の大好物だ。いつも持ち歩いている。が、何故か毎回全部は食べない。
この後の予定はこれと言って無かったのだが、僕の部屋の蛍光灯(最近部屋が温まるまで点滅する)と浄水器のカートリッジなどを買いに奥様とホームセンタへ散歩がてら行くことに。 と、家を出て暫くすると雨がパラパラと降ってきた。「いい加減にしろ」と奥様が僕を睨み呟く。そう、僕は最強の雨男なのである。世が世なら神と崇められていたのではないかと皆に言われるほどである。「砂漠行ってこい」と家族からもよく言われる(遠い目)。傘をさすどうか迷っているうちにホームセンタに着いた。
蛍光灯などの目的の物を買ったあと、地下の工具売り場へ行き、奥様にニッパを買ってもらう。実は年末取引先の方からガンプラ(ガンダムのプラモデル)を頂いたので(詳しくはこちら)ちゃんと作らねばという事で、奥様のお金で購入していただいた。なぜなら現在僕はパーフェクトな一文無しだからである。本当に1円も持っていないのだ。えっへん。
自宅に帰る頃には雨は止んでいた。むしろ日が出てきたくらいだ。なんということだろう。
「雨、やんだね」と僕が言うと、奥様は「誰のおかげだと思ってるんだ」とニヤリと笑いながら、そしてまた僕を睨んだ。奥様は自分の事を晴れ女だと言って憚らない。雨男だとか晴れ女だとか、そんな非科学的な事を、と僕はいつも言っているのだが、「今までの結果がそう」と論より証拠だと嘯くのだ。困ったものである。
家に帰ると奥様がシチューを作ってくれた。シチューは大好物である。早めの夕食ということで出来上がったらすぐ食べた。本当はフランスパンが欲しかったが奥様からNGが出たので、ちびちびとワインを頂きながら食べる。
僕はシチューは好きなのだが、主食やおかずといった感覚がなくて、そうだな、感覚的にはお味噌汁に近い感じだろうか。なので、これだけだとどうしてもちゃんと食事をした感覚にならないのだ。不思議である。ちなみにシチューで白米も食べられない。つまりおかずがシチューのみの場合は白米は食べない(今日もそうだ)。ただし、パンだと大丈夫なのである。どうしてこうなったのかは僕を育てた僕の母に聞くしか無いのだが、あの〜、誰か聞き方知っています?
夜も特にすることもないので、Kindleで小山田いく氏の「すくらっぷ・ぶっく」と、たがみよしひさ氏の「GREY」を読む。両氏は兄弟であるが、小山田氏の方はすでに亡くなっている。両氏は僕の青春時代を代表する漫画家であった。小学校から中学卒業まで、彼らの漫画を読み漁ったものだ。当時は二人が兄弟であるなんて知る由もなかった。どちらも久しぶりに読んだが、初老になって読むとかなり意味合いが違って見えてとても面白かった。・・・いや、ただの記憶違いかもしれないが。
子供の頃は漫画をいくら読んでも疲れなかったのに、今日はとても疲れた。もしかして自己発光するデバイスで読んでいるからかもしれないが、漫画なのに内容が頭に入ってこなくなったので、頃宵も良くなったという事にして布団に向かうことにした。
ちなみに点滅する蛍光灯は蛍光灯が原因ではなく、グローランプが原因だった。
明日も良い日でありますように。