謎のドローン「フェニックス・ゴースト」

2022年7月22日、アメリカ政府から、ウクライナに対する新たな軍事支援の内容が発表されました。

この支援には、最大580機の自爆ドローン「フェニックス・ゴースト」が含まれています。
しかし、フェニックス・ゴーストの詳細は、この記事を書いている時点(2022年8月)でも、まだ公開されていません。


フェニックス・ゴーストという名前が最初に出たのは2022年4月でした。

Mystery drone: How the Air Force fast-tracked a new weapon for Ukraine
https://www.politico.com/news/2022/04/21/mystery-drone-air-force-new-weapon-ukraine-00026970
04/21/2022

アメリカ政府が発表したウクライナへの軍事援助の中に、121機の「フェニックス・ゴースト」ドローンが含まれていたのです。このドローンを開発したのはカリフォルニア州にあるAevex Aerospace社で、ロシアがウクライナに侵攻する前から開発されていたようです。
エイベックス社へのインタビューでは、
・垂直に離陸。
・6時間以上の飛行が可能。
・赤外線センサーがあり、夜間でも運用可能。
としています。

​What Is the Phoenix Ghost Drone: New Details Revealed
https://en.defence-ua.com/weapon_and_tech/what_is_the_phoenix_ghost_drone_new_details_revealed-3654.html
July 23, 2022

そして↑の記事では
・バックパックに収納できるサイズ
・6時間空中に滞空できる
・赤外線誘導で、夜間でも作動可能
・軽装甲ではなく、中装甲(medium-armored)車両を破壊できる
…とあります。
しかしバックパックに入るサイズで6時間も滞空できるというのがどうにも信じられません。米軍はスイッチブレードという、恐らくフェニックス・ゴーストとサイズが近い小型ドローンを使っていますが、これでも滞空時間は1時間を超えません。何か新しい技術でも使われているのでしょうか。

未だにその外見写真すらネットに上がりませんが、580機も追加される、ということはウクライナでは「使える兵器」だと認識された可能性が高いです。
また、数ヶ月で580機も用意できるというのも気になります。それだけ生産し易いのか、あるいは既存のドローンに手を加えたものなのか…

※8月に入り、フェニックス・ゴーストと思われる攻撃の映像がネットに上がっています。