生みの苦しみからの逃走

私は物心ついた頃から、物思いに耽ったり妄想したり想像を膨らませるのが大好きでした。

小学生の頃、なりたかった職業は漫画家。

ただ、あまりにも絵が下手でして、写生会の絵が下手過ぎて通知表の図工の成績は5段階の2(笑)

そんな人間がマンガなんて描ける訳もなく……。

好きこそ物の上手なれなんて言葉の通り、毎日ひたすら練習していて中学生になった頃には美術の成績が5段階の5にはなりましたが、私は自分の実力に早々と見切りをつけ、夢は小説家になりたいに変わってました。

というのも、当時某新聞にイラストや小説や詩などの投稿コーナーがありまして、イラストに対してはなんの反応もなかったのに一度試しにと書いた小説には好きですという声をかけられまして…「こっちの方が私に向いてるんだな」と単純に思ったからだったりします(笑)

ですが、私は腕が弱く文字を沢山書くとすぐ腱鞘炎になってしまうたちでして( ̄▽ ̄;)

大人になってワープロ(←私はワープロの時代の人間ですf(^^;))買ってから小説家になる活動をしようと単純な私は考えました。

…が、それが大きな間違い‼️

大人になってね、ワープロが買えるだけの稼ぎがあるという事はそれなりの仕事に就いているという事で……。

結果、ストレスでパンクして物を書くどころか文字を見るのも嫌になり、好きな作家さんの小説を読む事すらなくなってしまったのです。

さあ、どうしたものか……何もしないのは私らしくない……イラストはチョロチョロ描いてはいましたが、自分を表現するには足りな過ぎました。

そんな頃、私が感情を吐き出す為に書いていたのは散文詩でしたね。

今も書いたものは取ってありますが、見返すとなんかどす黒いですわ(笑)

うん、私病んでたねって感じf(^^;

ちょっと話が脱線してしまいましたが、私は子供の頃マンガや小説に心を救われていた所がありまして、私も小説家になって誰かの心を救いたい❗️と強く思っていたのです。

ですから、「ああ、そうか…本当に心が疲れた人間は小説を読まないんだ、それじゃあどんなに頑張っても救いたい人を救えないじゃないか」と思って愕然としました。

そんなある日、私は自分自身が許せないくらい大嫌いになりまして、「人様に迷惑かけるくらいなら、こんな私は消えてしまった方がいいんだ」と思い気付いたら机に向かって遺書のような詩を書いてました。

「さ、死ぬか」詩を書き終えた私は死に場所を求め外に出ようと立ち上がりました。

その時です、当時大好きだったユニット『al.ni.co』のFCから届いたグリーティングカードが目に入り、弾かれたように彼らの『晴れた終わり』という曲を聴きました。

この曲は当時曲を作られた上杉昇さんが死に対する恐怖を払拭する為に死ぬ時はこうありたいという考えを歌にしたものでして、『後悔は一つも見当たらない 何もない』という歌詞がありました。

そのフレーズを聴いた瞬間、止めどなく涙が溢れまして「このままじゃ後悔しかないじゃん、私」と思い死のうという思いを払拭する事が出来ました。

上杉さんは『晴れた終わり』は私の命の恩人なのです✨

…ちょっと重たい話になってしまいましたが(; ̄ー ̄A

そんな出来事があったから思っちゃったんですよ、私が音楽に救われたように、私も誰かを救える音楽を作りたいなんて。

いや~、本当に単純馬鹿な私ですが(笑)

音楽は小説より強いなと、小説は自分で読もうとしないと触れられませんが、音楽は聴こうとしなくても街中で流れてたり生活をしている限り絶対耳に届くからと考えてしまいまして。

そしてある会社の作詞テストを受けました所、一発合格いたしましてね、そこから私の作詞家としての挑戦が始まりました。

その会社のプロデューサーからハメコミ(出来上がってる曲に詞を付けていく作業)の方が向いてるよと言われまして、ひたすらハメコミで作品を送り続けました。

その作業は楽しくもあり、苦しくもありました。

絞りだし絞りだし…私って言葉のストック全然持ってないじゃん‼️と自分に怒りを覚えたり、毎日すっごい格闘でした。

そして、作詞家なので当然ですが歌う歌手の方のイメージで作品を作らなくてはならなくて……これが一番辛かった(>_<)

自分の中にないものを産み出さなきゃいけない訳なんですよ、マジしんどい(T∀T)

「こんな作品書いてていいのかな、私」自分の夢からどんどん遠ざかっていく現実。

プロデューサーの方に才能あると言っていただけましたし、何度かCD選考候補に選ばれた事もありました。

でも、自分凄くヘタクソだなと思い、別の音楽会社の通信制のスクールも受けました。

そのスクールでも一応コンクールで2度賞をいただきました。

…それでも、私の目の前に大きな壁が立ちふさがりました。

足りない何か…それが全然解らなくて、壁を壊す事もよじ登る事も出来ませんでした。

そんなある日、仕事を辞め結婚前の荷物整理をしていたのですが、中高生の頃私は凄いアニメオタクでして、その頃に作った個人誌が出てきたんですよ。

「うっわ~拙い~最悪~」

コミケに参加してたけど、くっそも売れなかった本

「そりゃ、そうだわ、こんな最低なの❗️」

自分で顔をしかめるくらい最悪の作品。

いくら子供の時とはいえ、これは酷すぎるぞ❗️と
( ̄▽ ̄;)

リベンジしたくなりましたよね、私。

このままでこの大好きだったアニメの二次創作を終了させたくないわ!と。

ワープロに速攻向かい、小説を書き始めました。

現在俗にBLと呼ばれてる作品(私の時代はやおいでした(笑))、アニメキャラをリアルに年齢を重ねさせ「この年齢になったら彼らどうしてるだろう?」と考え始めると楽しくて仕方なくなりましたね。

で、いつも作詞してる時に閃かないような面白い言葉がポンポン出てくる訳ですよ✨

気が付いちゃったよ、「私、作詞向いてないんだな」って。

悲しい事に気が付いちゃったよ(´TωT`)

出来上がった作品はコピー本にして友達数名に押し付けのように送りましたが(笑)、「いい刺激もらえるから読み返してるよ」とか言ってもらえました✨

小説にそれなりの手応えを感じたものの、2社にお金を払ってだけど作詞家登録している状態だったので、そのまま音楽の世界目指して努力しました。

作詞だけじゃなくて時々作曲もして、作品を送り続けました。

ですが、どんどん楽しくなくなる上に結婚して子供が出来たら子育てに時間も精神も奪われる訳で、もう全然いい作品なんて書けなくなってるんですよ。

で、最初に始めた一社の方を運営状況が凄く変わったのを期に辞めました。

もう一社の方はハメコミじゃなく詞先で送る形だったので、子育てしながらでも地道になんとか続けてはいました。

そんなある日、詞の肥やしになるようにと携帯の広告バナーを見て凄く気になった恋愛ゲームを始めたんです。

携帯公式サイト月額300円+税の「ルームシェア·素顔のカレ」というゲームでした。

ヤバイ勢いで転げ堕ちましたね(笑)

もう、裕ちゃん…桜庭裕介がもろに理想の男性像で✨

そこで勢いのままに「Waterdance」という二次創作のホームページを立ち上げました。

「子育てしながら小説書けるのか?」というちょっとした迷いを絶ち切る為に無理やり立ち上げましたね(笑)

私、普段は石橋を叩いて渡るタイプなのですが、何かふと思い立った時は後先考えず行動してしまいますf(^^;

結果、最高でしたね✨

元来私は悲劇のファンタジー小説を書くのが好きな人間でしたが、とろとろに幸せな恋愛小説を普通にいっぱい書けました。

中でも「愛し合うということ」という作品が一番沢山の方から支持され愛され、UPしてから暫く毎日のように感想をいただいてとっても幸せでした✨

実はその感想をいただいてた時期、第二子妊娠中でつわりが酷く「嬉しい❗️…気持ち悪い~❕」言いながら返信を書いてました( ̄▽ ̄;)

凄く素敵な感想を沢山いただいたのに、ロクな返信出来なかったのが悔やまれますがf(^^;

「愛し合う…」を期にその後の作品も沢山感想をいただけるようになり、「感動して泣いた」とか「凄く幸せな気持ちになれた」とか「仕事の疲れが忘れられた」とか言っていただけて「ああ、夢…叶っちゃったな」と胸が熱くてたまらなくなりました。

本当に作品を読んで感想を下さった皆さまには大感謝m(_ _)m

満たされちゃったのと、独身時代の貯金が尽きたのとでもう一社の方も辞める事にしました。

別に無理にプロになる必要はない、心から書きたいと思うものを書いて、それを読んで幸せになってくれる人がいる、それで十分。

私はそういう結論に至りました。

音楽の方もね、もっと頑張れば違う未来になってた可能性もあったのかも、だけど。

今は森良太くんの作る音楽に触れていてすっごく幸せだからそれでいいのだ。

プロって大変だと思う。

私は生みの苦しみから逃げてしまったようなものだと思う。

生みの苦しみ自体は嫌いじゃない、最終的に出来上がった時の悦びを知っているから。

先程中高生の頃に酷く御粗末な同人誌を作ったと書いたけど、その時だって子供だったからこその苦しみがあって原稿書き上げてコピーして製本して出来上がった時は本当に嬉しくて毎回本を抱き締めていました。

だからね、本当は今でも何かやりたいんだ。

パートに出てから小説書いてる余裕なくなって、そうしてるうちにガラケー用だったからホームページは消えてしまって……。

何もしてないけど、何もないけど何かしたい。

魂をすり減らすように絞りだして何か作品を作りたい。

人生の半分はたぶん終わってしまってると思うけど、まだ命はある訳だし。

死ぬ前に絶対何かやる!

ここでこう書いておけば、現実に出来る気がするから書いておく。

とりあえず今は久々にイラストを描きたいな~なんて思っているのだが、休みの日何故か家に誰かいて一人になれないのだよ(; ̄ー ̄A

明日休みだけど日曜日だから家族全員いるしね、平日休みの方が嬉しいのになぁ( ̄▽ ̄;)

きちんとイラスト描けたら何処かに載せますね…ってここでもいいのか(笑)

もし、描けたら……ね?f(^^;

長々と書いてしまいましたが、最後まで読んで下さる方いらっしゃるのかしら?

ま、Waterdanceも最初は全然アクセス伸びなかったし、いつかなんとかなるさと思って残します❗️

読んで下さった方ありがとうございます。

次の記事でもお会い出来る事を願って……