詩◆フラクタル崩壊
ぼくらキレイなフラクタルだった筈さ
広い世界、ずっと二人ぼっちだと思ってた
互いに分かり合えるのは互いだけ
他の人たちには無理だったし
ぼくら二人なら それで良かったんだ
良かった……筈なのに
キミは突然降って湧いてきたみたいなぼくより
ずっと前からキミを夢みてる誰かの方がいいのかい?
分かり合える必要は無かったのかい?
だったら、どうしてこの手を取ったの?
フラクタル、描かなければ
崩壊することもなかったのに
ぼくら、キレイな図形を描いて
何処までも広がって行けると思ってた
……ぼくだけの甘い幻想だった。
もう、いいよ
もう、いいよ
キミの答えは分かったよ。
どんなにぼくが傷ついて立ち止まっても
キミが誰かと歪な形を描き続けるなら
ぼくは、この世界から消えるしかないから
崩れ落ちていく世界で
それでもぼくはキミの手を待ってる
フラクタル描けるのはキミとだけだから
ぼくらキレイなフラクタルだった筈さ……