トルコ、イスタンブールの下町のトルコ式浴場は100年以上の歴史を誇る
トルコの風呂と言えば、ハマムと呼ばれるトルコ式浴場。
一種のスチームバスであり、浴槽は設けられているとは限らないようだ。
今回、立ち寄ったのはイスタンブールのアジア側の下町にある浴場。
外見は何の変哲もない2階建ての建物。
看板らしきものは出ているが、存在を知らないとスルーしそうである。
入り口は写真向かって左側が女性用、右側が男性用。
男性用は外のとおりから中がチラ見えするが、女性用は外から見えない造りになっている(冒頭の写真のように、窓の内側に壁が設けられている)。
どんなものだろうかと、様子伺いに木の扉を開けて中に入る。
価格表があるが、トルコ語表記。
注意書きの「キャッシュオンリー」だけ英語で書かれている。
はじめて立ち寄った時は、英語が通じる人がいなかった。
セットで140トルコリラ(1800円程度)。
入浴だけ、あかすり、マッサージのバラ売りもあるみたい。
写真右側の皿時計の下側にある番台で支払いをする。
支払いを済ませると、シーツのような大きな布地と同じく、小さな布地を渡される。タオルの役割を果たすらしい。
そして、個室に案内される。
個室で着替え終わると、先ほど渡されたタオルを巻いて、小さなタオルを持って写真の扉の向こうにある浴室に向かう。
この時に水着を着用してタオルを巻かなくても構わない。
さすがに裸で歩いている人はいなかった。
中に入ると上記がもうもうと立ちこめる。なぜならば、スチームバスだからである。入り口の左右に並ぶ小さなセルのような扉のない個室の前を通り抜けると中央の大きな広間に出る。ここは天井の高い空間で、中央に寝台のような台が設えてある。2~3人は横になれる広さがある。そして、四方を取り巻く壁沿いには椅子のような石の台が設けられている。
天井を見上げると半円のドームになっており、明り取りから光が差し込む。そしてよく見ると、浴室内の壁は入り口と同じデザインのタイルがはめ込まれている。
聞くところによると100年以上前のものらしい。
入浴の作法は、
まずは、壁沿いにある蛇口をひねり水盤にお湯をためる。
たまったお湯を小さな洗面器ですくい、身体にかける。
これを何度か繰り返す、そしてサウナみなたいに座って待つ。
この動作を何度か繰り返す。
しばらくすると、係のおばさまが浴室に入ってくる。
あかすりとマッサージを希望していると、頃合いを見て声を掛けられる。
おそらくお湯をかけて座ってを20分ぐらい繰り返したころだろうか。
(時計がないので感覚)
声をかけられるとまずは寝台にうつぶせに横たわるように指示が出る。横たわるとあかすりが始まる。
痛くはなく気持ちいい。
2か月近く旅をつづけたからか、こすられると消しゴムのように垢が出てくる、出てくる。
恥ずかしいというよりも気持ちいい。
背面が終わると、あおむけになりこすられ、それが終わると台に腰掛けるように指示が出る。
腰かけると右半身、左半身の順にこすられる。
あかすりがおわると、うつぶせのまま台の上をスライドする。
次は、マッサージ。まずは体中にボディーソープのようなものを半身に塗りたくられる。
塗りたくられあと、スポンジでこすりながらマッサージ。
時にスポンジとおばちゃんの指がツボに入り、気持ちいい。
マッサージも、あかすり同様に背面が終わるとあおむけになり、それが終わると台に腰掛け、右半身と左半身をスポンジで泡立てながらこする。
一通り終えると、お湯をかけて終了。
その後、洗髪になるが、時におばちゃんが洗ってくれることもある。
こちらはケースバイケースのようだ。
髪を洗い終えてから、まだ浴室でサウナ状態で座っていてもかまわない。
私が訪れたのは夏場。さすがに30分近く、スチームサウナにいるとのぼせそうになる。
水を浴びて浴室から退室した。
体質の際には渡されたタオルで水をふき取り、浴室を出る。
係のおばさんに声をかけて、個室のカギを開けてもらう。
着替え終わり、身支度を終えると終了。
混んでいないと個室の中には椅子が置かれているので、
ここで腰掛け休憩することもできる。
髪を乾かしたい場合はドライヤーを借りることもできる。
使用料は2トルコリラ。
私は宿が近かったので、濡れた髪のまま宿に戻った。
更衣室内には椅子が置かれていて、持参した水や売っている飲み物を購入して休憩することもできるようだ。
最初、ヨーロッパ側にあるイスタンブールの観光スポットにある、ハマムで利用料を尋ねたら5000円と驚くような価格だった。
もちろん建物や雰囲気もラグジュアリーな感じである。
観光客向けなのであろう。
しかし、個人的には今回立ち寄ったハマムのような、地元の人も使う庶民的な施設の方が利用して嬉しいものがある。
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