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メキシコで家を借りることになった
10年近く前のちょうど今頃の話。
メキシコ東部、ユカタン半島の町メリダに訪れた。
少し長居するのもいいなと思っていた。
到着した当初は、こじんまりとしたアットホームなペンションに泊まっていた。
1泊30ドル(朝食付き、トイレ・シャワー共同)。
高くはないが、長期間滞在するとそれなりの金額になる。
さて、どうしようかなと思っていた。
そこでペンションのオーナーに相談した。
「どれぐらいの期間、メリダにはいるのか?」
「3か月ぐらいかな(年末ごろまで)」
と言うのも当時メキシコは180日まで滞在することができたからだ。
すると、オーナーは提案してきた。
「10月1か月間、家を1軒借りないか?
110ドル(毎日朝食付き)でどうだ」とのこと。
場所は今のペンションから徒歩3分の同じ通りにある。
何故かと尋ねると、毎年11月からアメリカ人に家を貸しているのが、それまで空いているかららしい。
ひとまずどんな家化を見せてもらうことにした。
そして案内されたのが、冒頭の写真の部屋。
LDKがひとまとめになったワンルーム+奥のスペースにベットルームがある。
広さは50㎡程度。
バスタブがなく水回りが古めかしいものの、シャワーのお湯もトイレもきちんと流れる。そ
しかも毎日掃除をしてくれるらしい。
こりゃいいや、掃除もしてくれるし、朝ご飯がついているから。
ここの宿の朝ごはんは、おいしいしからありがたい。
いやいや、話はしてみるもんだな。
しかし、家を一軒一人暮らしで借りると怖くないのか?
と思うかもしれない。
実は、借りた家のお隣さんは、昔から住んでいるおばあちゃんの家だった。
そしておばあちゃんの家には、仲間たちがたむろしていた。
日が暮れるまで椅子を道路側に並べて、しゃべっていた。
合間によそ者が来ると目を光らせてくれていたのである。
なので1か月住んでみて、怖い思いはしたことがなかった。
唯一悩まされたのが、蚊の存在。
蚊取り線香も効かない。
なぜ、これだけかが発生するのかな?と思っていたら
裏庭のバケツの水がボウフラの住処になっていたようだ。
バケツの水を捨てたら蚊も出なくなった。
なかなか、快適な1か月だった。
人には相談してみるものだな。