日常を享受する
授業を受けるため、二週間ぶりに大学に行った。
二度寝せずに起きて、軽くストレッチをしてから朝食をとって身支度も済ませて、この調子で余裕を持って家を出られるだろうと思っていたのに、結局出発時間ギリギリになってしまいダッシュでバス停に向かった。
そのおかげで予定時刻よりも三分ほど早くバス停に着くことができたが、そこで昼食を冷蔵庫の中に忘れたことに気づいた。せっかく昨日のうちにきちんと弁当箱に詰めて準備しておいたのにな、と自分の不注意にひとり苦笑いを浮かべつつ、仕方がないので昼食は昼休み中にコンビニまで歩いて買いに行くことにした。
昨日の睡眠時間は四時間と、個人的には圧倒的に足りなかったこともあってか、バスの中ではいつの間にか寝ていた。乗り過ごす一方手前で起き、そこからはまた走って大学に向かって、バス停に到着した時と同じく授業開始三分前に教室に着いた。
同じ授業をとっている友人のなかには前期の最終授業ぶりに顔を合わせる人もいたが、みんな特に変わりはなさそうでよかった。
そのうちの一人はこの夏休み中にまた新しいコンテンツにハマったらしく、休み時間中はそれがいかに面白いか教えられ、お前にも観てほしいと勧められた。いわゆる「布教」をされたわけだが、私はそのコンテンツではなく、友人がそのコンテンツに夢中になっているさまを見る方が好きだった。
一日目の授業が終わり、帰る頃には雨が降っていた。傘は持っていなかったが、通り雨だったため特に困ることなく帰宅した。
授業中に鑑賞した作品のうち、主人公が銃撃の雨を避けて駆け抜けるシーンを見たからか、友人のひとりがおもむろに「避けて帰るか」と言い出したのは少し面白かった。
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