そいつにとっての希望

A「周りの人の体温に触れると
自分に絶望するんだ」
絶望。

A「自分は、なんて温もりのないやつなんだって、」
嫌気。

A「死んじまった方がいいと思う、本当さ」
自己嫌悪。

A「死が呼吸をするように当たり前で楽なことなら
僕は既にもうこの世には居ない」
確信。

A「死にたいって言ってる訳じゃない
場違いに感じてるんだ、異物だよ
あってはダメな存在だと思う」
自己肯定。

A「異物は異物なりに周りに合わせて、
そして続けてたらいつか本物になるんじゃないかって
そうやって続けてたけど、やっぱりだめなんだ…」
偽物。

A「塵は塵にかえるべきなのさ」
安らぎ。

A「だから
さよなら」
希望。

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