
このくらいならいいですか
私が背負っているものは
決して軽くも甘くもない
だから
これくらいの距離感が丁度いい
手を伸ばせば
届くようで届かない
そのくらいの曖昧さ
そう
このくらいの距離感で
満足しなければならない
これくらいなら
許されるのかな
これくらいじゃないと
それ以上手を伸ばしたら
私の手は空を掴んで
そのまま奈落の底へと
落ちてしまう
出逢わなければよかった
会わなければよかった
そうすれば
心が引き摺られることもなかった
もう少し
もう少しだけ
誰も好きにならないで
私を嫌いだと言わないで
あとほんの少しだから
それが私の最後のお願い
なにも期待しない
私は望まれることなど
考えてはいけない
人間なのだから
貴方と居ると
普通の恋をしていると
錯覚してしまう
貴方は知っているだろうか
貴方が時々そうやって
私との距離を縮めてくれる度に
私に許される距離はどのくらいなのか
そんな想像に胸を痛めてる
辛い記憶を噛み締めながら
過分な欲が出てくるのは
私の心が貴方によって
癒されているからなのだろうか
だから...
私の手を
もう少しだけ
握ってて貰えませんか
いいなと思ったら応援しよう!
