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「孤独と社交性のバランス」の論文の感想

主観的な報告がベースの研究だが、興味深い論文だったので感想

こちらの論文を発見したので読んだ感想。

内容としては以下の通り。

対象:イギリスとアメリカの35歳以上の成人178人(男性79名、女性95名、その他1名、無回答3名、平均年齢:47歳)

期間:3日以上。最長21日間

内容:参加者には「一人の時間」と「誰かと交流した時間」を記録して日記を書いて、ストレス、生活の満足度、自主性、孤独感の度合いを毎日報告してもらう。収集した情報を分析した。
 「孤独感」等の用語は個人で解釈のブレがないような選択式となっている。

結論
 孤独と社交性の最適なバランスは特にない。
 一人で過ごす時間が長くなった日には、孤独になり、満足度が低下。毎日の孤独が自分の選択で、長い時間蓄積されない場合には無効になるか軽減
 一人で過ごす時間が増えた日には、人々はストレスが減り、自主性の満足感(意欲的、確かさ、プレッシャーからの解放度合い)が大きくなる。これらの利点は累積的
 研究期間を通じて一人で過ごす時間が多かった人は、全体的にストレスが少なく、自主性がより満足していた。長期間の孤独による幸福への悪影響は、その人が通常よりも異常に長い時間を孤独に過ごした場合に発生(つまりもともと1人時間が多い人は悪影響が小さくなる)
 孤独な時間は、いくつかの指標では幸福度を低下させるリスクがあるが、幸福度の他の側面にとっては重要な利点を秘めている可能性がある。


感想
と言うわけで、どちらかというと「孤独肯定派」の論文である。
ただし、自己決定型モチベーション (経験を大切にして楽しむため、孤独を追求する)、および選択的動機(自由に選択された孤独の追求)という前提はある。
この前提があれば、より積極的で意味のある孤独の時間を促進し、いろいろと言われている孤独のコストを軽減する可能性がある
しかし、「積極的に孤独で居る幸福感」よりも、「不本意に孤独であるときの満足度の低下」の方が相関関係があるらしい。だから孤独を避ける対処法が注目されるのかも。

つまり「やむにやまれず1人でいる。本当は誰かと一緒に居たいのに」という方には当てはまらないが、
私個人は当てはまるし、このnoteの継続的な読者がもしいらっしゃるのであれば、恐らく当てはまるだろう。そして最初から孤独時間が長い人ほど孤独によって生じるリスクが減る。
研究手法的にどうしても「主観的」にはなるが、朗報ではある。

以前書いた記事の私の意見も支持してくれそう。
やはりこの記事で書いた「①何かあった時の支援の求めづらさ」の対処だけをきちんと考えるのが、私たちのような孤独主義者には大切である。
(健康リスクは無い可能性が高いので。世間に流されて変に心配する方が健康リスクがあると思われる)
1人で居たいなら堂々と1人で居ましょう!


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