
松井久子「疼くひと」読了
昨日、スタバの長居のお供に買ったこの本、夢中になって先程読み終えた。
余分な情報を入れずにインスピレーションで選んだ。直感が冴えてる時は、自然と今の自分に合ったものに出会う。
主人公の燿子は70代。
かつて大ヒットドラマを生み出した脚本家だ。
彼女はとても興味深かった。
多分、普通の幸せという範囲からはみ出ている彼女の価値観と、セクシャリティに対する感覚が似ていた。
15歳下の蓮という男性とSNSで繋がったところから、燿子は女性としての感覚を取り戻してゆく。
物語そのものは、ぜひ読んで体感してほしい。
久しぶりに買った本が、この小説でよかったと思った。
ジャンルではなく、小説としての官能を読む人に呼び起こすのは、書き手のエネルギーだと思う。
こんな文章を書けたら、そう思った。
そして、あの時の互いの想いは心の中だけで生きて、私の死と共に消去されればいいと思った。