オオカミの口
スコーンを焼いた。
実は最近まで、スコーンはやたら手がかかるイメージを持っていたから、前向きに作ろうと思えないでいた。
過去に作ったことが2,3度あったものの、あれはレシピがよくなかったのかわたしの腕がなかったのか、納得のいく形のものが出来た試しがなかったのだ。
けれども最近、本場仕込みのブリティッシュスコーンのレシピを見る機会があって、あれ?そもそも材料も手順も少ない?なんてことに気が付いた。
しかも、出来る限りグルテンを発生させないために捏ねる作業もなく(というより捏ねないことがコツ)、スコーンが日常に根付いている国々ではおやつにサクッと作ってサクッと食べられる様な一品。
ひょっとして、そんなに難しいことって、無いのでは‥?
ひとまず作ってみないことには難易度はわからないものなので、英国的なクラシックスコーンを作ってみることにした。
使った材料は、強力粉、バター、牛乳、ヨーグルト、ベーキングパウダー。
後日卵を入れるレシピも試したけれど、個人的に卵がないスコーンの方が後味がすっきりしていて食べ進んだので、アレンジが効きそうなこの材料で日々焼いている。
そういえば、日々と言えば、ヒビ。
スコーンが膨らむ時に脇の部分にヒビが入ることがある。
オオカミの口(Wolf's mouth)と呼ばれていて、それがあると美味しいスコーンの証らしい。
なかなかハッキリとしたオオカミの口が入るスコーンが作れないでいるのだけれど、難なくオオカミの口が出来るほど生地を操れるようになったら、スコーンを習得したと胸を張って言ってもいいのかなぁと思う。
日々、ヒビを夢に見て練習中。