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誰かの言葉に傷ついても
少し前の我が家の就寝前のお布団の中、いつものように子どもたちに「大好きだよ」と伝えていると、6歳の娘が私にこう言いました。
お母さんは可愛いよね。
でもね、私はブサイクなの。私がブサイクなのは分かってるよ。
その言葉に、一瞬、何が起こったのかわからないくらいの大きなショックを感じました。
どうしてこの子はこんなことを思うのだろうか。
自分のことを「ブサイク」だと本当に思っているのだろうか。
私の可愛い娘の心が傷ついている。
こんなに可愛い娘なのに。
私の中でいろんな気持ちが込み上げてきましたが、私は一言彼女に訊ねてみました。
どうして、そう思うの?
彼女から返ってきた言葉は、
だって私、男の子みたいって言われるから。
髪も短いし、声も男の子みたいだって学校で言われるもん。
小学1年生なんて、まだまだ子どもで素直に言葉を伝えてくれるけど、相手との距離感や、その言葉で相手がどう感じるか、なんて考えもしないから、大人の私でもびっくりすることを面白おかしく言われることも多い。
そんな言葉を、彼女は素直に受け止め、傷ついているのだろう。
お母さんはダンゴムシが可愛いとは思わないけど、あなたは?
” 可愛いと思う・・・”
お母さんは、ネギが大好きだけど、あなたは?
” 嫌い・・・”
ね、「好き」とか「嫌い」とか「可愛い」とか「ブサイク」って人によって違うのよ。
お母さんはあなたがとっても可愛いと思うよ。
短い前髪も、あなたの可愛い顔がちゃんと見える。
あなたの声も、聞こえるととっても幸せな気持ちになるの。
でもね、あなただけは、あなたのことを1番好きでいてもらいたいな。
それにね、世界中の人みんなが「可愛い」と思う人は絶対いないの。
だから、あなた大切な人のための「可愛い」でいいのよ。
あなたは誰に「可愛い」って言われたい?
私は、お母さんとお父さんとじいじとばあばに可愛いって言われたい。
だから、いっぱいお手伝いするね。
彼女はそう言って、お布団を被った。
人によって好きなもの、正しいと思うもの、嬉しいと感じること、大切だと思うことは違う。それに、周りにいてくれる人も環境も時代で変わるから、見える風景や感じる風もいずれ変わる。
ただ、変わらないのは、自分はずっと自分のままだってこと。生きてる間に自分が誰かに変わることは決してない。
だから、自分はずっと自分の味方でありたい。
一生自分を満たしてくれる存在は自分だけだから。
私の返しを彼女がどう捉えたのか正しくはわからないけれど、彼女の穏やかな寝顔を見ると私も安心して眠りについた。