転職体験記①。
noteを見ていたら
#転職体験記 なるタグを見つけた。
なので、ちょっと書いてみようかな、と思う。
私は、資格取得で有名な専門学校に通っていた。
時々TVのCMでもやっている。
そこで、医療事務の資格をとった。
職業を医療事務にしようと思ったのは、元々医療福祉系の仕事に興味があったことが理由。
そんな中、「でも体力ないしな…」と悩んでいたところに、父にこの仕事を教えてもらったのがきっかけだった。
専門学校を卒業後、最初に就職したのは、通勤に1時間半くらいかかる中規模の病院。
救急病院だったので、日祝日の出勤もあった。
結論からいうと、この病院には2年弱しか勤めなかった。
待ち時間が長いことにより患者さんがイライラし、私たち受付はその受け皿となり、毎日のように暴言を吐かれていた。
ドクターからも、ただ業務のことで話しかけただけでもキツイ態度をとられたり、ミスすると暴言を吐かれたり。
残業は毎日2~3時間、繁忙期は終電帰り。
こんな環境でも、同じ部署の人間関係がよければまだ頑張れたと思う。
でも、それも決していいとは言えず。
上司が上司として機能していない。
パワハラは当たり前。
まともな上司が来てくれたと思っても、すぐ辞めてしまう。
新卒で入ったのに、会計入力やレセプト※の仕事もきちんと教えてもらえない。
※レセプトとは、診療にかかったお金のうち患者さん負担分を除いた残りのお金を請求するための書類。医療事務のスキルとして重要視される業務でもある。
同僚間でも、なんだかギスギスしていた。
今思い返せば、いちばん納得いかなかったこと。
外来業務の合間に自分が担当する仕事をしてたら、それをよく思わなかった年上の後輩が、私以外全員の同僚を味方につけて文句を言ってきたことがあった。
「私たちは、業務の合間に自分の仕事なんかできない。だからあなたも、外来がある間は自分の仕事をしないで」と。
当時は、どこか釈然としないままモヤモヤしながらも、言われたことを受け入れた。
相手は後輩とはいえ、社会人経験が少ないのは私のほう。
故に、「私が非常識なのだろうか」と思っていた。
でも、今ならはっきりわかる。
そんなことを言われる筋合いはない。
自分の仕事ばかりして、優先すべき目の前の外来業務をおろそかにしてるなら、言われても仕方ないと思うけれど。
自分の仕事をする時間がとれないなら、それは上司にかけあうべきことであり、不満を私にぶつけるのは間違っている。
そしてそれを、1対1や上司を通して私に言うのではなく、私以外を味方につけて1人を相手に数人で伝えてきたことが、今でもいちばんモヤモヤしている。
だけど、今になって少し思う。
その人はそういうやり方でしか、自身の不満を伝える術を知らなかったのかもしれない、と。
あの頃からもう10数年は経っているけれど、私はまだその人の当時の年齢に達していない。
達するまでには、さらにあと10年ほどかかる。
若いうちに「周りとの調和を大切に」「正しい方向に導けるように仕事をする」ことを学べた私は、とても幸せだったのだと思う。
そんなことが色々と続いたある冬の日。
夜遅い時間の、もう人が少ない帰りの電車の中でふと思った。
「仕事やめようかな」
まだ2年も働いていないから、転職への不安はもちろんある。
でも、私はここで働き続けて、何を得られるのだろうか。
教育をしてもらえないこと、その時間もないことが不安だった。
せっかく色んな診療科のある救急病院で働いていながら、基本的なことを何も教えてもらえない。
何かが積み上がっていく実感が、まるでない。
このまま時間だけが過ぎていって、社歴だけが重なっていって、私には何も残らないのではないか。
そう思った。
軽率な判断かもしれない、とどこかで思いながらも、頭の中は「帰ったら、退職願を書こう」ということでいっぱいだった。
しばらくして、すぐ上の上司に退職願を提出。
すると、その上の上司から呼び出された。
そして、引き止めにあった。
「近いうちに外来の責任者になってもらおうと思ってたのに」とか言われて。
心の中では、
「あなた、いつかの朝礼で『お前らの代わりはいくらでもいる』って言ってなかったっけ?」
「基本的な教育も受けてないのに、何故新卒の私を責任者にさせようとするの?」
と思いながらも、意志は強かったので何も言わずにただ時間が過ぎるのを待ち、最終的には退職願が受理された。
そして、退職することになった。
あの時の清々しい気持ちは、今でもはっきり覚えている。
退職後は、クリニックを中心に履歴書を送った。
救急病院は、殺伐としていて私には合わないと判断し、クリニックか救急指定のない病院を受けようと思った。
でもやはり、現実は厳しい。
2年も続かなかった、スキルもない。
自分で選んだ道、こればかりは仕方がない。
そう思いつつ、不採用が続くのはなかなか辛いものがある。
そんな中、ひとつの求人を見つけた。
そこは、私が専門学校の時に実習でお世話になった病院だった。
病院全体が穏やかな雰囲気で、他部署のスタッフやドクターが、実習生だった私にも優しく接してくれるような、温かい雰囲気のあるところだった。
履歴書の志望動機に、実習生としてお世話になった時の思いを書き綴った。
書類選考はとおり、面接。
終わった時は、ちょっと自信がなかった。
けれど、ありがたいことに内定をいただけて、働くことが決まった。
退職から、1か月ほど経ってからのことだった。
かなり長くなってしまったので、続きはまた別の記事に書こうと思います。
今回は殺伐とした内容になってしまいましたが…。
この転職は、本当に私の人生の中で転機だったな、と思えるようないいものだったので、次回はこんな風にはなりませんので、ご安心を!笑
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
それでは、また。
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