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臨床心理士の私が中小零細企業とどうやって顧問契約を結んでいったのか?⑤
文章のレベルは中3!
臨床心理士をはじめ、専門職が文章を書くときに特に気を付けないといけないことがあります。
それは「中3レベルの言葉で書く」ということです。
顧問企業を持つ、臨床心理士以外の専門職、弁護士、ドクター、社労士らに対してお礼状を書くときも、もちろん同じこと。
私がマスコミに入社したとき、毎日しつこいように「中学3年生がわかるように書け」と言われました。
考えてみれば、日本ではほとんどの人が義務教育=中学校を卒業しますし、なんといっても「マス」=「大衆」に理解してもらわなければいけませんから。
ですからどんなに難しい専門用語もその道のプロに「この表現でいいですか?」「言い換えるとこうでしょうか?」と確認に確認を重ね、ときには取材手帳にご本人に書いてもらったことも(笑)
「私はSCをやっていますが」
→「私は小学校でカウンセリングの仕事をしています」
あるいは
「私は小学校で子供やその親御さんの心の相談にのっています」
「産業分野でのダイアログの必要性は今後、高まるでしょう」
→「仕事をする上で、お互いの意見を最後まで聞き、尊重する姿勢はこれからますます必要になるでしょう」
などなど。
その分野の共通語は、他分野では「???」です。
弁護士に「私、SCです」と言っても、まず通じません。
お礼状に専門用語をそのまま書けば「乱暴だな」という印象を与えてしまいますが「中3が理解できる言葉にかみ砕く」というひと手間をかけることで、すっと相手の頭に入っていきます。
新聞の記事を読んでみてくださいね。難解なようで、するっと読める言葉になっていますから。おっと「難解」という言葉を使ってしまいました。「難しい」で十分伝わりますね(笑)
(つづく)