アンダーヘアってなぜ生えるの?みんな処理しているの?気になるメカニズムと対策をご紹介
■アンダーヘアってそのまま放置していいの?
思春期を迎える頃に生え始めるアンダーヘア。高校生頃になるとボリュームも増え、大人の女性とほぼ変わらない状態になります。
アンダーヘアは衣類や下着で隠れているため、腕、脚、脇などのムダ毛と違って処理に力が入らないもの。
しかし、下着や水着からアンダーヘアがはみ出るのはいや…、濃く太い毛が無造作に生えていると気になる…という方が多いのも事実です。
そこで今回は、濃く太いアンダーヘアが生えるメカニズムと処理の仕方について詳しく解説します。
■アンダーヘアはなぜ生える?なぜ他のムダ毛よりも濃いの?
思春期になると子どものころはツルツルだった陰部に毛が生えるようになります。陰部に生える毛のことをアンダーヘアと呼びますが、一般的には11歳頃から生えはじめ、15~16歳頃に成長のピークを迎えます。
では、水着を着るときやセックスのときに悩みの種となりやすいアンダーヘアがどうして思春期になると生えてくるのか詳しく見てみましょう。
・アンダーヘアは女性ホルモンの働きによって生える
アンダーヘアは思春期を迎え、卵巣からエストロゲンと呼ばれる女性ホルモンの一種が分泌されるようになると生えてきます。
エストロゲンは女性らしい体つきを作り上げるホルモンです。
エストロゲンが盛んに分泌されるようになると、まずは乳腺が成長して胸がふくらみ、陰毛が生えてくるようになります。
そして初めての生理を迎えるのが一般的な「性の成熟」の流れ。
性の成熟の仕方には個人差がありますが、アンダーヘアが生えてくるのは身体が大人に向けて順調に成長している証です。
・アンダーヘアが他の毛より濃いのはなぜ?
アンダーヘアは、腕や足に生える毛と比べてはるかに濃く太いのが特徴です。どうしてアンダーヘアだけこんなに濃いの?と思ったことがある方も多いはず。
アンダーヘアが他の部位より濃いのは「ヘアサイクル」が関係しています。ヘアサイクルとは、ひとつの毛根から毛が生えて成長して抜け落ち、また新たな毛が生えてくるための準備をするまでの期間のことです。
髪の毛のヘアサイクルは3~6年ほど。一方、足や腕のムダ毛のヘアサイクルは2~3か月ほどとされています。髪の毛と比べるとヘアサイクルがはるかに短いため、細く薄い毛しか生えてこないのです。
アンダーヘアのヘアサイクルは足や腕のムダ毛より長め。そのため、硬くコシのある毛が生えてきます。
・アンダーヘアは何のために生えてくるの?
アンダーヘアは女性器の一部分でもありますが、どのような役割を果たすために生えているのか明確なところは分かっていません。
さまざまな説がありますが、最も良く言われているのは「女性器」を守るためだというもの。
女性器は非常にデリケートな構造をしているため、下着と肌の摩擦、セックスでの摩擦によるダメージを避けるためのクッション代わりにアンダーヘアがあるとされています。
また、女性器を覆うことで膣や尿道の中に雑菌が入り込むのを防いでいるとの説もあります。
■アンダーヘアの形が気になる…。どんな形に整えるべき?
他の人のアンダーヘアを近くで観察する機会はまずないからこそ、自分のアンダーヘアの状態がよいものなのか悪いものなのか分からず悩んでいる方も多いでしょう。
アンダーヘアの生え方は人それぞれです。
膣や肛門の周りにも濃い毛が多く生えている方もいれば、ごくわずかな薄い毛が生えているだけの方もいます。
女性器と同じく、「正しい形」というものはありません。量が多くて気になる方は処理して「自分が好きな形」に整えればよいのです。
では、アンダーヘアはどのようなことに注意して処理すればよいのでしょうか?
・かみそり?抜く?脱毛剤?
みなさんはカミソリや毛抜きなど、自分の好きな方法で脚や腕のムダ毛処理をしているでしょう。
しかし、女性器はとってもデリケート。誤った方法で行うと大切なカラダを傷つけることになります。
女性器へのダメージを避けるため、処理に慣れない頃は剃ったり抜いたりするのではなく、毛を切りそろえるのがおすすめ。
上達したら、アンダーヘア用のヘアカッターで形を整えるとよいでしょう。
注意したいのは、毛抜きで抜き取ることと脱毛剤の使用です。
ムダ毛を毛根から抜くと目立たなくなるため、足や腕の毛を毛抜きなどで抜き取っている方もいるかもしれません。
しかし、アンダーヘアにはNGです。
強い痛みが生じたり、粘膜に炎症を引き起こしたりすることも少なくありません。
そして、脱毛剤は女性器の粘膜に刺激を与えることがありますのでアンダーヘアに使用するのはやめましょう。
・どんな形が好まれるの?
大切な人に見られる可能性がある部分だからこそ、パートナーが好んでくれる形にしたいですよね。
アンダーヘアの形の好き・嫌いに関するアンケートよれば、男性は自然に近いトライアングル型が一番よいと回答しているとのこと。
「この形がいい」というこだわりが見つかるまでは、清潔感のある自然な状態の三角形に整えるとよいでしょう。
■アンダーヘアの形はさまざま!それぞれに合った処理をしよう
アンダーヘアは女性器を守る役割がありますが、下着や水着からはみ出したり、あまりにも毛深かったりすると、清潔感が足りないと感じてしまいますよね。
腕や脚、ワキのムダ毛処理が一般的になった今、手つかずのアンダーヘアが気になってしまう気持ちはとてもよくわかります。
とはいえ、女性器はとてもデリケートな部位。慣れないうちは、女性器を傷つけないないよう「長さを整える」ところから始めるのがおすすめです。
アンダーヘアにはたくさんのかたちの種類がありますので、自己処理をしていくなかで、「このかたちにしよう」と、自分のお気に入りが見つかるはずですよ。
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・医師監修:成田亜希子先生
一般内科医として幅広い分野の診療を行っている。
保健所勤務経験もあり、感染症や母子保健などにも精通している。
日本内科学会、日本感染症学会、日本公衆衛生学会、日本健康教育学会所属。