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お札の発行枚数が減らないのはなぜ?
※当記事は個人の感想であり、特定の団体や個人を批判することを目的とするものではありません。
2024年7月3日から新札が発行されましたが、まだどのお札も新札を見たことがありません。
そもそもほぼキャッシュレスで生活しているので、現金はほとんど使わないのですよね。。なので、実際のところ新札が発行されても特にテンションが上がったりしません。どちらかと言うと、これまでのお札がいつ使えなくなるのか?ということの方が気になります。
こんな感じで、個人的には新札発行の必要性をまったく感じておらず、そこにお金かけるくらいだったらほかのことに(なんならキャッシュレス化の推進に)お金使ってくださいよ、と思ってしまいます。
じゃあ、いったい新札発行にどれくらいお金かけてるの?ということが気になるという話をしたら妻が調べてくれて以下の記事を教えてくれました。
1.6兆円もかかってるの?
先ほど紹介した記事から抜粋しますが、かなり乱暴に言うと1.6兆円とのこと。どこまでを含めるかは難しいところではありますが、「そんなにかかってるの!?」という印象です。
仕事が増えるのは間違いないが、お金は移動しているだけ。機械メーカーにとっては特需でも、支払う側には、マイナス特需になる。
日本銀行は紙幣を発行するために新しく印刷機械を買わないといけないし、金融機関はATMなどの機械を一新する。民間企業は自動販売機や駐車場の精算機などを買い替える必要がある。これら機械の購入に使われる費用の合計が1.6兆円だ。これを経済効果と呼んでいる。
1.6兆円分の特需によって、ATMを作る会社や関連する会社の売り上げが増え、そこで働く従業員の給料は増えるし、新たに雇われる人もいるだろう。ここまではいい話だ。
ところが、1.6兆円もらえるのは、生産者側の視点にすぎない。一方では、社会全体の支出も1.6兆円増えている。
1.6兆円を1億2000万人で負担するということは、1人あたりにして1万3000円。銀行の手数料で支払うのか、自販機のジュースが値上げされて支払うのかわからないが、とにかく誰かが支払わされるのだ。
僕たちの財布の中のお金は知らないうちに減っている。
経済効果として考えたらいいのか???
新札を発行することで発生する「経済効果」として1.6兆円だと考えたらいいんじゃない?となんとなく思ってしまったのですが、引用した記事にも書かれているように、お金がぐるっと回ってるだけで、だれもハッピーにはなってないですね。いろいろ考えていくと、そもそも新札発行に経済効果を求めるな、という気がしてきました。本末転倒な話ですが。
あ、お札に描かれる人とその界隈の人たちにはそれなりにハッピーかもしれません。関連書籍が売れたりイベントやったり。
キャッシュレス決済が進んでいるのにお札の製造枚数が減らないのはなぜだろう?
ところで、キャッシュレス決済の比率は年々少しずつながらも伸びています。(グラフは同サイトから引用)
2023年のキャッシュレス決済比率を算出しました (METI/経済産業省)
![](https://assets.st-note.com/img/1721830031367-mLJaWvifhB.png?width=1200)
が、なぜかお札の製造枚数は減りません。表は財務省のページで公開されているデータを表にまとめたものです。
![](https://assets.st-note.com/img/1721830073755-RAP0uvvRPp.png?width=1200)
キャッシュレスが進んでいるのは少額決済が中心なので千円札の枚数が減っているというのは合理的な気がします。が、高額決済で千円札が使われないというわけでもないので、本当に合理的なのかあやしいところです。あと、全紙幣の合計枚数はほぼ横ばいです。
こんなに必要なのか?というのが素朴な疑問ではありますが、おそらくは市場に流通している貨幣の金額から廃棄する貨幣の金額を差し引いて製造枚数を決めているのだと思います。お札を廃棄している枚数は調べても出てこなかったので、市場に流通している枚数がどのくらいなのかはわからず、です。でも、年々廃棄する枚数が増えていくというのは考えにくいので、やはり一定の枚数または金額が市場に流通するようにコントロールしていると考えるのが妥当でしょう。だとするとキャッシュレス決済が進んでいることはあんまり関係がないのかもしれません。キャッシュレスを推進するのであればお札の枚数も減らしていくのが当然だと思うのですがどうなのでしょう?
おわりに
引用した記事を書いたのは「きみのお金は誰のため」の著者である田内学氏です。話題になったので読んでみようと買ったもののなかなか読み進めることができず放置していましたが、よい機会なのでもう一度チャレンジしようと思います。