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二郎系で思ったのと量が違う現象
年末年始にTwitterで話題になったのが、二郎系のチェーン店、豚山荻窪店にて思ったより野菜を多く盛られてしまったという現象だ。
これに関して、誰が悪いとかは本題とそれるので書かないが、二郎系にて思ったより多いor少ない量が提供されるというのは割とある。その対策をここに書いておく。
まず二郎については以前動画にてある程度解説しているので、二郎そのものについての説明は省略する。基本的には低価格で大盛りのラーメンを食べることができ、薄利多売のため独特のルールがあるというのが特徴だ。
では本題で、まず先に思ったより少ない量が提供されるというパターンの方が多いのでそちらを解説する。
二郎自体、量が多いことが特徴なラーメンであるものの、それを知らずに入店してしまう人や、罰ゲームのような扱いで食べきれない量を友人知人に食べさせるみたいな目的で入店する人も一定数いる。まだ残してくれればいいものの、二郎=怖いというイメージが先行し、無理して食べ、店舗付近に嘔吐するということも多々発生していて、そのあたりは店舗運営上の悩みの種となっているようだ。
まず、通常の小ラーメン(野菜の量も通常)を食べきれなかった場合、残してもまず怒られることはない。だが、それを知らずに無理して食べてしまう人が多い。
そこで店舗としてできる対策は、「食べきれなそうな人は量を減らす」ということだ。
具体的には、私がよく行くラーメン二郎京急川崎店では女性は自動的に量が減らされる(値段は変わらない)。傍から見ると、なんだそのひどいシステムは、麺の量を減らしたければ「麺少なめで」と頼めば良い話ではないか、と思うかもしれない。ただ、麺少な目は食券を見せるタイミングで依頼しなくてはならない。あの殺伐とした雰囲気で麺少な目を申告するのは初心者には難しいだろう。
ラーメン二郎京急川崎店は母や妻と行ったことがあるが、女性は自動的に量を減らされることについて、「食べやすい量でよかった」と好評だった。
真の二郎の量を食べたい女性からしたら不評かもしれないが、好評な場合の方が多いのだろう。
女性の他、細身の男性や、男女ペアで来ている客(男性も)に関しても減らされる場合がある。やはり二郎は回転率重視のため、男女ペアで男は食べきれても、女性側が食べるのが遅い場合に男性側が補助して時間内に食べきるように、などの理由だろう。
対策としては、女性が減らされる店の場合は「男性と同じ量でお願いします」と頼むことも可能なようだが、言っている人は見たことがない。
現実的なところでは減らされない店を選ぶことだろう。ラーメン二郎千葉店のように、小よりさらに少ない「ミニ」の設定がある場合は、小で減らされるということは基本的にない。
また、女性が減らされるかどうかの情報はネット上にあまり上がっていない。
これは男女どちらにも言えることだが、一度目の来店に関してはどんな量が出てくるか分からないので、小ラーメンで野菜の量も増やさずに食べ、周囲の客にどのコールでどのくらいの量が盛られるかを確認し、次回以降につなげるという食べ方が良いだろう。一度目は様子見、これが二郎系では鉄則と覚えておこう。
では多めに盛られてしまうというのはどういう例か。
私も経験がある。二郎系ではない店だが、大盛り無料サービスを実施している店で、その店の大盛り自体は食べたことがあるので食べられる量であることは分かっていた。大盛りを依頼すると店員に「かなり多いですが大丈夫ですか」と確認をされる。初回は「大丈夫です」と普通に回答したが、2回目の来店では「余裕です」と、ついイキリ回答をしてしまった。
その回答に店員は腹を立てたのだろう。大盛りの1.5倍くらいの量が登場。
まあ多いなと思ったものの、全然食べられるので普通に完食した。食べ盛りの私にサービスをしてくれた可能性もあるが、店員の動向を観察した感じ、これは嫌がらせだろうなと感じた。
材料費が余計にかかるのにそんなことして何か良いことがあるのかと思うかもしれないが、やっぱり誰しも人の不幸を見るのは心の奥底で楽しいものだろう。量が多いのに大丈夫ですか、と確認して大丈夫と回答した人が思ったより多い食事を提供され、大丈夫と答えてしまったので残すわけにはいかないので無理して食べるしかない。その苦しそうな表情を見るのが店員の日々のストレス解消法の一つということだろう。
このパターンの対策としては、正直「多いけど大丈夫ですか?」と聞かれても、具体的に何グラムか分からないので店側の聞き方が悪いと思う。この聞き方では嫌がらせが行われる可能性が残る。聞かれた時点で「では通常の量でお願いします」と諦めた方が良いだろう。
一応、「麺の量は何グラムですか?」と具体的な量を確認する方法もある。二郎の小は茹で前300gほどで、私は400gくらいまでなら美味しく食べられる。そのあたりを把握しておいて店員と相互に確認するのも良いが、大抵は面倒な客だと思われて結局減らされるという可能性も高いだろう。
また、元々の量自体がかなり多い店も結構ある。最近ではラーメン二郎ひたちなか店は元々多く、女性や高齢者でも容赦なく通常の量を提供していて感銘を受けた。やっぱり対策としての基本は減らされる例と同じく、「初回は通常の量を頼み、ラーメンを大にしたり野菜を増やしたりしない」ことだろう。
では最後に、今回の豚山荻窪店にてなぜ今回のような例が起こってしまったのか。豚山というのは(株)ギフトという町田商店を運営する会社が出店したチェーン店で、今も店舗を増やしている。本家の二郎といえば暖簾分けで、店によって味も量も全然異なるが、豚山に関しては上場企業のチェーン店。ガストが店によって味や量が変わらないように、豚山に関しても変わらないように運営されているはずだ。
今回トラブルになった客に関しても、豚山の他店舗で野菜マシマシの量であっても食べきれたという実績があるので、マシマシを注文した結果想定外の量になってしまったということだろう。私自身、豚山は複数の店舗を訪れているが荻窪店には行ったことがない。どうやら調べてみると、荻窪店に限っては野菜マシマシでかなりの量を盛り付けることがあるようで、それであの結果になったということだろう。
豚山は大企業のチェーン店といっても、その従業員は他の二郎系や二郎そのものと掛け持ちでバイトしている人もいる。大企業マインドではなく、暖簾分けの個人商店イズムが身に着いている人が働いていて、このような結果になるというのもあるということだろう。
正直、私も今回の騒動を聞くまで豚山であれほどの盛りが出てくることがあるとは思わなかった。
今の時代はネットで何でも検索できる時代、豚山のようなチェーン店であっても店ごとの口コミをチェックし、事前に量を予想したうえで訪問するのは大事だなという学びになった。