終電時の改札対応
先日Twitterで、サンライズ瀬戸・出雲号の上り列車に大阪駅から乗りたかったが大幅に遅延しており、遅延に合わせて午前1時過ぎに改札に行ったら改札が閉まっていたという投稿が話題になった。
それに関してはJRからの公式な発表が特にあったわけではないので詳しくは取り上げないが、終電時の改札、特に遅延時は扱いが難しかったのでそれを記しておく。
JR大阪駅なんかは「乗れる終電」は0:33発のサンライズ出雲だが、「降りれる終電」は神戸線の0:46着の大阪止まりだろう。こういった、当駅止まりがあることにより、乗れる終電と降りれる終電が異なる駅は、乗れる終電が発車したら自動改札機の設定を変更し、入場はできないようにして出場のみのモードにすることが多い。こうすることにより、終電が行ってしまっているのに気づかずに改札に入っていく人を防ぐことができる。設定を変えずに改札に入られても乗れないから終電が行ってることに気づいて出てくるだろうと思うかもしれないが、そう簡単にはいかない。この深夜の時間帯は酔っぱらい=酔客の割合が非常に高い。終電の発車後には駅を巡回して中に誰もいないことを確認してシャッターを閉めるが、改札に入られたら最後、改札内のベンチなどで寝てしまい、引きずり出さないと駅のシャッターを閉められないという場面もある。そしてシャッターを閉めるのが遅くなればなるほど、改札業務をしている時間が長くなり、酔客に絡まれる可能性が高まる。乗換駅や大きな駅であれば、他社線の遅れで自駅からの終電に間に合わなくなった、という乗客を見かけるパターンはよくある。しかし、他社線の遅れなのでこちらでどうすることもできず、「終電乗れなかった!どうしてくれるんだ!」と言われても「すみませんがこちらではどうにもなりませんので…」と言うしかないという結果となる。それを避けるためには終電が行ったら速やかに改札を閉めて営業終了とすることが重要である。
私が勤務していた駅は「乗れる終電」と「降りれる終電」は同じ時間であったが、終電のドアが閉まるタイミングで自動改札機を出場専用に設定変更し、乗り遅れた人が入ってこれないように努めていた。終電後に酔客に絡まれてしまうと単純に寝る時間が短くなる。速やかに改札を閉めて終電と共に業務を終了するのはとても重要なことだ。
サンライズの大幅遅延に少し似ているような状況も経験したことがある。終電は通常通り来るものの、他路線の遅れによる乗換客の便宜をはかるため、「救済臨」と呼ばれる臨時列車が運行されたことがあった。この場合の救済臨とは、例えば東海道新幹線が大幅遅れで午前1時に東京駅着、それに合わせて午前1時10分発の宇都宮線を臨時で走らせる、のような列車のことだ。こちらはその性質上、起点駅からのみ乗車可能で、途中駅では降車のみという扱いであった。私の勤めていた駅は終電が0時30分頃、その救済臨は1時30分頃に来るという。これは改札はどうするのだろう、1時半まで開けっ放しだとちょっとしんどいな、と思ったところ、「正規の終電が発車後に通常通りシャッターを一度閉め、救済臨が到着する直前に再度開ける」とのこと。確かに、それなら酔客の侵入も防げて救済臨にも対応できて上手い対応だと思った。
今回の大阪駅のサンライズに関しては、乗降ともに可能な終電なので、他の終電が行ったら一度シャッターを閉めるという手は使えない。今後の対応としては全ての改札をサンライズ遅延時もサンライズの到着まで開けるという対応になったようだが、そうするとどうしても酔客の誤入場、絡まれの発生は増えるだろう。その対策が上手くできつつサンライズの遅延に改札で対応できると良いだろうなと思いました