山陽銀河+朝倉二郎・前編
夏にWEST EXPRESS銀河の紀南コースに乗車したが、冬は初の山陽コースで運行ということで、ぜひ乗車したいと思っていた。前回は「ファースト」だったので、今回は2名個室の「プレミア2」に乗ろうという計画だ。
本来は誕生日を車内で迎えるため、12月16日発に乗ろうと思っていたが、係員が発券操作を知らずに10時打ちに失敗。その後、千葉支社でのマルス操作体験イベントにて発券方法を学び、あらためて前回10時打ちを失敗した某駅へ10時打ちに向かった。
係員は前回と別の人だったが、実際のところ操作はそんなに難しくないはずなので、わざわざ助言しなくても発券できるだろうと黙っておく。駅員側もいきなり客に操作を指示されても気分は良くないだろう。
また、1ヶ月前に10時打ちに失敗しており、その際に「また次の運転日ですね」と係員から言われたため、操作方法に関して駅内で周知されていてもおかしくないはずだ。
ただ、やはり今回も操作が分からないようだったので、「私はマルスの操作が分かりますので」と申し出て助言させていただいた。
前回は「列車名が勝手に違うものになってしまう」という現象が発生しており、それは回避されていた。しかし、設備を「グリーン個室」に設定する必要があるところ、「B寝台個室」になっていた。これを「グリーン個室」に変えてください、とまず私が言ったものの、変え方が分からないという状況だ。ここを「グリーン個室」に変更するボタンは普段使わないような場所にあり、知らないと見落としてしまいがちだ。それも操作を学び予習済みだったため、ボタンの位置を案内し、無事に入力は完了した。
あとは10時丁度に発信するのみ。この際、係員は電話の時報を使わず、タブレット端末で時計を表示できるサイトにつなぎ、時間を確認していた。正直、それは0.5秒くらい時差があるのでちょっと…と思ったが、1秒出遅れるくらいなら多分大丈夫なので指摘せずにおいた。
係員は10時丁度に発信を押すとやはり「まだ発売時刻前です」のエラー。すぐに発信し直したところ、無事に発券は成功。
自らマルスの操作方法を学ばないと列車の指定が取れない時代を何とか乗り越えることができた。
2025年1月27日(月)
ついに銀河の乗車当日。銀河は21:15に京都発なので、東京を18:30の新幹線に乗れば余裕で間に合う。しかし、せっかく銀河に乗るのに、ただ単純に新幹線で京都に向かうのでは少々もったいない。少し寄り道をしながら京都へ向かうことにする。
千葉6:38→甲府9:05 あずさ3号
まずは朝に中央線方面へ向かう定番列車のあずさ3号で甲府へ。千葉発のあずさ号はこの1本だけだが、この1本が便利すぎる。
甲府10:44→静岡13:02 ふじかわ6号
甲府では1時間半ほどあるので、タイムズカーシェアで周辺を散策。その後、駅前のロピアで食品を買い出し。
乗車するのは身延線特急のふじかわ号。これに乗りたかった。特急ふじかわ号は過去に「東海の特急全部乗る」で富士~静岡間で乗ったのみ。身延線自体も大半の区間は学生時代の乗りつぶしで一度乗ったのみなので、あらためて久々に乗りたかった。
そして取った指定は車端部のセミコンパートメント席。マルスではふじかわ(コ)という列車名になっており、この「(コ)」を指定しないと買えない。
過去にムーンライトながら号が373系で運行されていた際は「指定が満席でも(コ)を指定すれば空席があることがある」という攻略法もよく知られていた。
このセミコンパートメント席自体は、373系の東京発静岡行き普通列車(既に廃止)や、ホームライナー浜松などではありがたく活用して乗車したことがあったものの、本来の役割の特急列車で指定を取って乗ったということはなかった。
JR東海の特急列車はまず気動車のキハ85系の置き換えが完了し、続いてしなの号の383系が置き換えられることが決定している。その次に373系が置き換えられることになるだろう。この373系も今のうちに乗っておくべき車両だ。
ふじかわ号は自由席2両+指定席1両、および(コ)が指定席となっている。元々そんなに混まないので大半の乗客は自由席を利用、(コ)はガラガラという噂だったが、4名掛けのボックスなので「万が一相席だったらどうしよう」と思いつつ乗り込む。しかしそれは杞憂に終わり、(コ)は全部で6区画あるが、私達以外の乗客はどこにもいなかった。ロピアで買った食品を(コ)のテーブルを活用して飲み食いしながら乗車を楽しむことができた。
まだ銀河まで時間に余裕があるので、静岡ではタイムズカーシェアに乗り換え。銀河は夜行列車ながら、シャワールームの設備がないので、ここで入浴することにする。
目的地は口坂本温泉。これは、静岡から井川に向かう県道27号線上にある温泉で、学生時代にレンタカーで大井川鉄道の井川へ車で向かう際に見かけて気になっていた地だ。
静岡市の山間部「オクシズ」に位置するため、そこまでの道は険しい。梅ヶ島温泉方面と分岐する六番バス停からは行き違いが困難な地点も多数現れる。
そして県道27号沿いのバスは上落合という停留所で終点となる。ここまでは大型のバスが頑張って行き違いを行いながら入ってくるものの、この先はさらに道が狭くなり、大型バスの進入は困難だ。この上落合行きバスも気になる存在なので今度乗ってみたい。
ちなみに、口坂本温泉の公式サイトには「上落合バス停下車、徒歩40分」と書かれている。ここから歩いて行く人はほぼいないうえに、この先は5.3kmの上り坂であり、徒歩40分ではまずたどり着けない。少なくても1時間以上かかるだろう。大抵こういう場所の徒歩時間は多めに書かれているが、少なめに書かれているのは珍しい。
しかもこの険道区間、口坂本に行く車と井川に行く車が通るのか、意外と交通量がある。上落合~口坂本の5.3kmで5台以上の行き違いが発生した。
道が狭くても対向車が来なければどうってことないが、一番キツいのは対向車が来る険道だ。この区間を毎日車で走る地元民を尊敬する。
無事に口坂本温泉に到着、温泉に入る道が狭いため、独自の片側交互通行信号機が設置されているのが特徴だ。
温泉は温度が低めで少々ぬめりがあるタイプ。熱いお湯が苦手な私には丁度良く、快適なお湯だった。
入浴後は静岡駅に戻るが、まだ時間があるのでイトーヨーカドー静岡店へ。前回の記事で港町のヨーカドーに父の勤める店舗が入っていたと書いたが、静岡のヨーカドーには父の勤める会社が運営する店舗が入っている。
港町店閉店の寂しさを埋めるためにも、静岡店でそちらを利用。また、食品コーナーで銀河で食べるものの買い出しを行った。
静岡18:52→名古屋20:06 こだま745号
名古屋20:10→京都20:44 のぞみ81号
夜になり、ついに銀河の始発駅である京都へ。19:07発のひかり号を使えば乗り換えなしで京都へ行けるが、帰宅時間帯で自由席の混雑が見込まれるので名古屋までこだま号、名古屋からのぞみ号とした。こだま号はガラガラだったが、のぞみ号は自由席がB席の一部しか空いていない混雑。立っていた方が楽なので30分少々はデッキで立って過ごした。
(銀河への乗車以降は後編へ続く)