男子新体操というジャンル
こんにちは!
さてさて…
名古屋のとある社長さんからお声がけを頂いて、その会社が企画するイベントの中でパフォーマンスをすることになりました。
その方からのパフォーマンスの要望は「男子新体操をして欲しい」でした。
わかりやすさの追求
僕たちは男子新体操の大会に出場する傍らでパフォーマンス用の演目も作り、数ヶ月に1回くらいイベントに出演させていただいています。
イベントとなるとやはり舞台が狭いし、時には天井が低い時もあります。
また、男子新体操を知らないお客さんが見るのでわかりにくいものは全て省かないといけません。
男子新体操独特の徒手運動と呼ばれる動きや、「見栄えはしないけど難しい技」を演技の中からなるべく削除して、誰がみてもかっこいいと思ってもらえるような内容にする必要があるからです。
なので、パフォーマンスの場で披露するものは、言ってしまえば「男子新体操ではない」のです。
僕はここ数年「どうやったら男子新体操をより見てもらえるようにできるのだろうか?」と考え続けてきました。
そして、その一つの答えがパフォーマンスであり、誰がみてもわかりやすい"男子新体操のスキルを活かした"パフォーマンスを世の中に届けていくことによって、競技の存在が広げるべきなのではと考えていました。
しかし、それは間違いなのかもしれないと最近思い始めています。
男子新体操というジャンルでの需要
それはなぜかというと…
これまでいただいたパフォーマンスの依頼の中に「男子新体操の演技をして欲しい」という要望が多かったからなのです。
それは、"男子新体操のスキルを活かした"演技ではありません。
"男子新体操の"演技です。
僕の中でこれは非常に大きな驚きでした。
自分たちが「わかりにくい」と思って削除してきたものは意外にも需要があったということだったのです。
もしかしたら、その需要があるのは僕たちがいただく依頼の多くがダンス関係のイベントだからかもしれません。
ダンスのイベントでわざわざ外からダンスの出演者を呼ぶ必要はありませんから。
ただ、それ以外にも「どっちの演技も見させてもらったけど、男子新体操の競技をしている時の演技の方がなんとなく好き」という意見もいただいたりします。
やっぱり、男子新体操の演技ってすごいんです。
なんとなくだし言葉ではうまく説明できないけど、何か引き込まれるものがあるんだなって思うのです。
であれば、思いっきり男子新体操の演技しようよ。
「玄人好みの良さ」をたくさん詰め込んだちゃんとした男子新体操の演技を披露していこうよというのが今の僕の考えです。
多分これは海外に行っても同じな気がしていて、ちゃんと男子新体操をした方が評価をいただけるのではないかと思うのです。
そういった意味では、男子新体操は体操のジャンルでもなく、ダンスのジャンルでもなく、パフォーマンスというジャンルでもなく、「男子新体操というジャンル」なのだと思います。
もちろん、「いつどこでもやれない」というパフォーマンスとしての弱さはあります。
しかし、そこさえクリアできれば唯一無二のジャンルとして世界に十分通用するコンテンツだと思っているので、その弱さの克服方法を考えていきたいものです。
井藤 亘(いとう わたる)
名古屋アクロバットスクール
20年以上続けてきた「男子新体操」というスポーツをより多くの人に知ってもらうため、日々活動をしています!! 頂いたサポートは、今後の活動費、またはその勉強のために使わせていただきます!🙇♂️✨ また、サポートとともに記事のリクエストも募集しております。