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「バクテン!!」を全日本チャンピオンが徹底解説⑦

こんにちは!
さて、本日もお知らせから始めさせていただきます!

先週に引き続き、今週は高校生までの全国大会「全日本新体操ユースチャンピオンズシップ」が開催されています!
すでに1日目の個人予選は昨日終了しましたが、今日明日とまだまだ大会は続きますので是非ご覧下さい!
配信URLはこちら!↓

2日目↓

3日目↓

ではでは、第7話の解説に入っていきます!!

これまでの解説のアーカイブはこちら↓

志田先生のケガ

今回のお話では、これまでハッキリと明かされていなかった志田先生の過去がでてきましたね。
ケガを隠して試合に臨んだ結果、演技中にそれが悪化して二度と競技復帰できない体になってしまった…
というなんとも残酷な過去をお持ちの志田先生だったのですね…。

実は、僕も同じ経験があります。
試合中のケガではありませんでしたが、僕の場合は試合前日に会場で公式練習をしているときのことでした。
いつも通りタンブリングなどを確認して練習していたところ、「パキッ」という嫌な音が全身に…。

内くるぶしの骨折でした。
しかも綺麗に真っ二つ。
足首が痛いことは試合の1、2ヶ月前の時点で監督に伝えていたのですが、それを理由にメンバーから外されることが嫌だったので、自分が感じていた本当の痛みや感覚は隠していました。
正直、学校での練習の時点で「あー、これ骨の痛みだな…」というのはわかっていたのです。

自分の「やりたい」を押し通して騙し騙しやっていた結果、試合前日に立つことすらできない足に。
最終的には「急遽5人で演技をする」という最大の迷惑をチームにかけてしまいました。
今のアオ高の状況で言えば、双葉が試合前日に動けなくなって3年生の最後の大会を最悪なものにしてしまった感じですかね…。

ということで、ほぼ同じ経験がある僕は、今回のお話を自分のことのように思いながら見ていました。
僕の場合は手術をして翌年には復帰することができましたが、志田先生の場合はそれで競技人生終了ですもんね…。
なんとも残酷な話です。
ちなみに、手術の際に骨を固定するためにくるぶしに埋め込んだボルトがこちら↓

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そして、僕が共感したのは志田先生のケガについてだけではありません。
それを支えてくれた馬淵先生についてもです。

志田先生がケガをした演技を一緒にしていた馬淵先生は、志田先生が勝手に無理をしたことによる迷惑を少なからず被っているわけです。
それでもああやってずっと助けてくれる馬淵先生…。
志田先生は本当に心救われたでしょうね…。

実際、僕がケガをしたときも支えてくれる先輩や同期がたくさんいました。
たくさんの人に迷惑をかけた+人の温かさに触れることができたあの日の経験は、僕を一周りも二周りも大きな人間に育ててくれました。
志田先生の目つきが変わったのは、単に新体操を辞めたからだけではなく、そういった経験もあってのことなのかなと僕は思っています。

引退後のギャップ

ケガにより競技復帰ができなくなった志田先生は、さらに一つ壁にぶつかりました。
それは世の中のギャップです。

選手として新体操をしていた時は誰もが憧れるエースだったが、新体操がなくなったら周りの人の反応は冷たかった…。
自分が大好きな新体操を活かせない。
周りの人に認めてもらえない。
その結果、新体操とは全く関係のない環境で第二の人生を始めることとなりました。

新体操の部活動を持っている先生方の中には、志田先生のように新体操部の顧問じゃないところからスタートした方が何人もいらっしゃいます。
新体操部を発足できたとしても、部員が満足に集まらないチームもあるし、満足な練習環境がないチームもいっぱいあります。
新体操を指導するのって本当に大変。

そんな裏側の現実も包み隠さずアニメにしてくれている「バクテン!!」だからこそ、多くの人に見て欲しいなと心の底から思います。
そして、新体操の競技自体もこの流れに乗っかっていろんな問題を解決していってほしいなと思います。

モテ度と成績は関係ない

真面目な話は終わりにしてここからは少しラフにいきましょう!👍

今回のお話の冒頭では、女川が「県大会2位になったのに全然モテない」って言いてましたね。

このシーンでは、
「いやいや、女川くん。全国大会で何回優勝してもモテませんよ。」
と思った井藤くんでした。

僕、これまで全国大会で9回優勝してきましたが、それがきっかけで女の子にモテた思い出は一切ございません笑
試合会場でファンの方からプレゼントをもらったりなんていう選手もいたりしますが、結局そういう選手はみんなカッコいいんですよ…笑
成績とモテ度は比例しません。笑
(ちなみに、団体選手よりは個人選手の方がモテます。)

ましてや女川くん、県大会2位でそんなことを言っているようじゃまだまだですよ!!😂

そういえば、今回は七ヶ浜・築館・女川が中学生の時の描写がありましたが、女川の中学時代が別人すぎて驚きです…!
短髪だし色は落ち着いているし…。
赤陽大学のマットの上でジャンプしている時にはすでに金髪に変化していましたが、いつからロングヘアーになったのでしょう…。
髪型の変化には何か理由があるのでしょうか…🤔

その他

・「キックダブル」という技

志田先生の過去編で少しだけ演技映像が出たのですが、その中では組み技が行われていましたね。
志田先生が跳び役(“タマ”と呼ばれることがあります)になって、空中で捻りの動作をしていましたが…。

これをやっていたのかなぁというのがこちら↓

2008年 国士舘大学(3:00~)

2015 青森大学(1:45~)

これは、空中で2回捻りを行う「キックダブル」と呼ばれる技です。
チアリーディングではよく見る技で、跳ぶ人の技術はもちろんですが、跳ばしてキャッチする人の技術も必要な高いレベルの技です。

・コンクリートの上でのタンブリング

志田先生が教頭先生にお願いするシーンでは、コンクリートの上でタンブリングを行いましたね!
志田先生が行ったのは、「ロンダート→テンポ(手無しバク転)→バク転→スワン(伸身宙返り)」でした。
スピードがあってとても綺麗でしたが、あれをコンクリートの上でいきなりやるとは流石ですね志田先生…笑

普段、新体操が行われているマットの下にはバネと柔らかいスポンジが敷いてあるのでとっても柔らかくて跳ねます。
それがなかったとしても、体育館の木の床であれば、木がしなって跳ね返してくれるので多少はやりたいことはやれます。芝生なども同じです。
しかし、コンクリートは少しの柔らかさもないので、地面からの跳ね返りは全くもらえません。
僕も地面でパフォーマンスをするまでは「床なんてどこでも一緒でしょー」と甘く見ていましたが、コンクリートだけは次元が違いました😅

怪我をしているとはいえ、コンクリートであのレベルのタンブリングをこなす志田先生…。
本当に流石です。
頭が上がりません笑

まとめ

中間試験を無事乗り越えていよいよ本格的に地方大会への練習を始めていくアオ高新体操部!
美里も寮に入ってきたので6人で過ごす時間が増えて、これからさらにさらに楽しくなりそうですね!

今週も最後まで読んでくださりありがとうございました!
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ではまた次回!

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井藤 亘(いとう わたる)

🇺🇸フロリダ ディズニーワールド常設ショー
Cirque du Soleil 「Drawn to Life」男子新体操アーティスト🤸‍♀️

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YouTube:WATARUN VLOG
Twitter:@wataru_cirque

Instagram:@wataru_cirque

個人HP:男子新体操/井藤 亘Wataru Ito

・インターハイ団体優勝
・全日本新体操選手権大会団体4連覇
・テレビ東京「年忘れにっぽんの歌」鳥羽一郎コラボ 出演
・BS11「ザ・チーム〜勝利への方程式〜」出演
・TBS「音楽の日」三浦大知コラボ 出演
・Avex主催 「STAR ISLAND」サウジアラビア公演 出演
・中学、高等学校第1種教員免許状
・日本スポーツ協会公認 スポーツリーダー

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20年以上続けてきた「男子新体操」というスポーツをより多くの人に知ってもらうため、日々活動をしています!! 頂いたサポートは、今後の活動費、またはその勉強のために使わせていただきます!🙇‍♂️✨ また、サポートとともに記事のリクエストも募集しております。