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【アニメ感想】名探偵コナン 第1122話「張り込み3」

絡み合う糸解きほぐす時、縦横無尽に煌めく推理!
探偵団と目撃者。力合わせて犯人を追え!
たった一つの真実見抜く、見た目は子供、頭脳は大人。
その名は、名探偵コナン!

脚本は今年初登板の稲本達郎さんです。ちなみに、最初の「張り込み」は松田千里さん、「張り込み2」は扇澤延男さんでした。

登場キャラは江戸川コナン、吉田歩美、小嶋元太、円谷光彦、灰原哀、高木刑事、千葉刑事。



■今週のゲスト声優について

ゲスト声優は、女性店員:京花優希さん、男性客:岡田雄樹さん、女性客:田中奏多さん、黛加代:愛河里花子さん、成岡亮:田中文哉さん、安堂和也:間島淳司さん。

強烈なキャラのオバサン・黛加代役は愛河里花子さん!
『とっとこハム太郎』のこうしくん、『かいけつゾロリ』のイシシなど、人間以外のコミカルなキャラクター役に定評がある愛河さん。最近では、『サザエさん』のタラちゃん役を貴家堂子さんから引き継いだことでも話題になりました。
愛河さんは去年の「愛犬パン君はおりこうさん」に出演したばかり。2年連続での出演です。

犯人の安堂和也役は間島淳司さん。
『とらドラ!』高須竜児、『これはゾンビですか?』相川歩、『神無月の巫女』大神ソウマなど、数々の男性向けアニメで主役を張ってきた間島さん。最近はメインキャラよりも脇役として作品を彩ることが多い気がします。
間島さんも去年の「私がやりましたか?」に出演していたため、2年連続出演となります。



■今週の感想

【登場人物】
藤野未希(ふじの みき)……26歳。市の職員。
黛加代(まゆずみ かよ)……55歳。パートタイマー。
成岡亮(なるおか りょう)……25歳。人気俳優。
安堂和也(あんどう かずや)……30歳。パン職人。


公園で、市の職員・藤野未希が殺害された現場に臨場する高木・千葉。被害者は殴られた上に首を絞められて殺された。
市の職員ってことは「米花市」か「杯戸市」だったりするのかな?
現場には犯人の遺留品と思しき、カフェ「麦と豆」のスタンプカードが落ちていた。

後日、カフェを張り込みする高木・千葉の元には、当たり前のよう少年探偵団がいた。
スタンプの量から考えて、犯人はカフェの常連客。カードを無くしたことに気づいていなければ、犯人が普段通りカフェに現れる可能性は充分にある。

そんな張り込み現場には、黛加代という中年女性も同席していた。
彼女は犯行現場の公園の近くに暮らしており、被害者の悲鳴を聞いて駆けつける途中で、犯人とすれ違って顔を見ていた。
だが似顔絵を作成しようにも、うまく伝えられない。「高木と千葉を足しで二で割って、タヌキを一割混ぜた感じの……」! 高木と千葉って、顔のパーツ自体はまったく同じだよな……笑
もう一度顔を見れば絶対に分かるというので、特別に張り込みに同席させているのだ。

次第に混雑するカフェを、双眼鏡で見張る探偵団。加代は双眼鏡なしで店内をチェックする。
その時、帽子・サングラス・マスクで顔を隠した、いかにも怪しい男が来店。加代曰く「背格好もあんな感じ」だという。しかも、他の女性客を見ている様子だ。

それを聞いた探偵団は急いで店内へ。コナンは芝居を打ち、男に「林先生だよねー? 僕らにおねだりされるのが嫌で他人のフリしてるんでしょー?」と、顔を見せるよう誘導する。「林先生」って「小林先生」のもじりか!笑(「今でしょ」かと思った)
灰原の「ずるーい」可愛い……笑 即座にコナンの芝居に乗っかるの流石すぎるよ~笑 
男が顔を見せた瞬間、灰原が写真を撮って高木刑事に送信。加代が確認するが、犯人ではなかった。
男は、女性客の夫だった。妻の浮気を疑い、顔を隠して尾行していたらしい。妻は夫の耳を引っ張ってプンプンだが、灰原は「意外と今までより仲良くなったりするものよ」と分析する。さすが浮気研究家・灰原!笑

あっという間に日が傾き、閉店時間間近に。歩美・元太・光彦と加代は退屈な張り込みにすっかり飽きてしまうが、コナンは双眼鏡を手に飽きることなく見張り続ける。
灰原の「彼、生粋の探偵だもの」、いいセリフ~!
スマホの画面を見る加代は、どこか見えにくそう。最近老眼が始まったのだという。

そんな時、コナンはまたも帽子・サングラス・マスクで顔を隠した怪しい男を発見。しかも今度は、スタンプカードを無くしたような素振りを見せている。
さっきと同じやり方で男に話しかけるコナンたち。しかし男が声を荒げたため、店内の客や厨房のパン職人らの注目を集めてしまう。そこに加代も駆けつけ、男を睨みつける。
業を煮やした元太たちが無理やり変装を解くと……なんと最近人気のイケメン俳優・成岡亮(なるサマ)だった! 加代は彼を見て驚いた表情を見せる。女性たちに囲まれた成岡は逃げるように店から退散、加代も成岡を追いかけてどこかへ行ってしまった。せっかくお忍びで来てたのに、なるサマ可哀そう……元太たち、謝ったほうがいいぞ!

すっかり日が落ち、とうとう店もクローズに。高木千葉は撤収することにする。
コナンたちも帰路につこうとするが、歩美・元太・光彦は張り込み現場のお菓子目当てに引き返していた。しかし、カフェの前に着いた元太たちは、何かを待ち伏せしている加代を発見する。

一方、コナンは事件の真相に気づき、慌てて高木刑事にカフェに引き返すよう電話する。
加代が成岡の素顔を見た時、老眼である加代のピントは、成岡の奥にいた店員に合っていた。そう、犯人は常連客ではなく、店員だったのだ。
安堂のスタンプカードがスタンプいっぱいだったのは、ズルしてたってこと~!?
加代と探偵団はパン職人・安堂和也を罠にかけ、捕まえることに成功。そこにコナン・灰原、高木・千葉も合流する。
安堂は取り押さえられるが、スタンプカードの指紋や、夜道ですれ違ったという加代の証言は証拠にならないとシラを切る。
だがコナンは、スタンプカードが犯人の遺留品であることも、加代が夜道で犯人とすれ違ったことも、どちらも犯人しか知り得ない事実だと指摘する。
追いつめられた安堂は、観念して犯行を自白。常連客だった被害者に密かに想いを寄せていた安堂は、夜の公園で彼女に声をかけたが悲鳴を上げられ、殺害してしまったということ。う~~~、被害者が可哀そう……。でも現実に起こりそうな事件だよね……。

その後、犯人逮捕の手柄を独り占めしようと暴走した歩美・元太・光彦と加代は各方面からこっぴどく怒られたという……笑



■稲本脚本のキャラクター解像度

今回の話、過去の「張り込み」シリーズの中で一番面白かった!
伏線回収もしっかりしてたし、加代さんもいいキャラしてた~!(愛河里花子さんのお芝居がめちゃくちゃハマってた!)

例のごとくしゃしゃっていた探偵団も、ちゃんとお灸を据えられたことが示唆されていて、モヤモヤせず終わったし!笑

今回は特に、稲本さんのキャラ解像度に感心しました!
まずは高木刑事。
最初に探偵団がカフェに突入した際、「信じましょう。コナンくんもついてるし」と言っていたのが、高木→コナンの信頼関係が見えて良かったです!

『名探偵コナン』36巻・FILE.11「この世で一番…」より引用

コナンと高木って、東都タワーで一緒に閉じ込められた仲(!?)なので、信頼関係は厚いんですよね。(ハロ嫁では無かったことになってましたが……泣)

そして灰原!
元太たちの保護者的な立ち位置もさることながら、浮気研究家としての側面も発揮!笑

『名探偵コナン』102巻・FILE.11「コラボ」より引用

また、コナンのことを「彼、生粋の探偵だから」と評したり、コナンの芝居に即席で乗っかったりと、コナンとの関係性も良かったです。

さすが稲本先生! 各キャラへの解像度が高く、原作リスペクトが感じられます!



■【今週のおすすめ】『メグレとグラン・カフェの常連』ジョルジュ・シムノン

今回は「カフェの常連」「カード」というキーワードから、ジョルジュ・シムノンが1938年に発表した『メグレとグラン・カフェの常連』(原題:Ceux du Grand Café)をご紹介! 「メグレ警視」として知られる有名な名探偵主人公が、警察を引退した後のストーリーが綴られた短編小説です。

警察としての職を退いたメグレは、夫人の勧めで≪グラン・カフェ≫に入り浸り、カードに興じるようになっていた。だが、そこのカード仲間の一人である肉屋・ユベールがトラック内で射殺されているのが発見される。カフェの店主やメイド、現役の警視らがメグレを頼るが、メグレはそっけない対応をとる……。

……というお話。警察を辞めた後のメグレがなんともいえない哀愁を漂わせていて、シリーズ屈指の人間らしさを見せています。事件もなんだかやるせなくて、読後感が尾を引きます……。


灰原「Next Conan's HINT!」
コナン「秘密基地!」
光彦「明日はこどもの日です!」
元太「かしわ餅!」
歩美「ちまき!」

コナン「今日は俺の誕生日!」

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