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【アニメ感想】名探偵コナン 第1137話「行列店、味変の秘密」

絡み合う糸解きほぐす時、縦横無尽に煌めく推理!
探偵団の確かな味覚。謎が推理によく絡む!
たった一つの真実見抜く、見た目は子供、頭脳は大人。
その名は、名探偵コナン!

原作回開け、一発目のアニオリ。
今回の脚本は稲本達郎さん!……え、ホントに!?w

登場キャラは、江戸川コナン、吉田歩美、小嶋元太、円谷光彦、灰原哀。



■今週のお話

【ゲストキャラクター】
尾方幸作(おがた こうさく)……29歳。将司の息子
尾方健司(おがた けんじ)……66歳。将司の兄
番場栄一(ばんば えいいち)……47歳。ラーメン店「一番」店主
黒崎龍矢(くろさき たつや)……31歳。将司の元弟子
尾方将司(おがた まさし)……63歳。「尾方軒」店主


歩美・元太・光彦が、血相を変えてコナンと灰原の元にやってくる。
どんな大事件が起きたのかと身構えるコナンだが、彼らが持ち込んだ事件とは「尾方軒のラーメンの味が変わってしまった」というものだった。
歩美たちに連れられて、米花町にある中華料理屋・尾形軒にやってきたコナンと灰原。緒形拳!?w
尾方軒はコナン(新一)が子供の頃からある店で、現在は、大将の尾方将司と息子の幸作の二人が切り盛りしている。「ガキの頃からある」と口を滑らせて、慌てて「……って蘭ねーちゃんが言ってたよ」と訂正するコナン!w
一同はさっそく問題のラーメンを注文する。
カウンター席で横一列になる探偵団、かわいい!w
「普通に美味しいじゃない」と灰原。だが歩美・元太・光彦の三人は、いつもと味が違うことを訝しむ。
そしてコナンはというと、厨房にいる大将がこちらに背を向けたままなことが気になる様子。顔を見られたくない理由でもあるのか……?
それを聞いた光彦は、大将に手を出してしまった幸作が、それを誤魔化すために替え玉を用意したのでは、と疑惑を持つ。大将と幸作は口喧嘩が絶えなかったそうだ。
それを確かめるため、幸作の隙をついて厨房へ入った光彦たち。
だが疑いとは裏腹に、大将はいつもと同じで一安心。
しかしコナンは、やっぱり大将がニセモノだと見抜く。調理服のサイズが合ってないし、結婚指輪をはめている。いつもの大将なら、衛生面を気にして外しているはず……。ってことはコナンも昔「尾方軒」に来たことがあるんだね!
コナンが問い詰めると、幸作が白状する。この大将そっくりな人物は、将司の兄・健司だった。
本物の将司は四日前、書き置きを残して家を出て行ってしまったのだという。
だが幸作は、将司のラーメンを目当てにくる客をガッカリさせないように、健司に将司のフリをするよう頼み、厨房に立ってもらっていた。
調理はすべて幸作がしていたため、ラーメンの味がいつもと違ったのだ。
健司は、元弟子の黒崎がいてくれれば……とボヤくが、幸作に睨まれてしまう。

探偵団は、居住スペースを見せてもらうことになった。
将司の書き置きは「ちょいと旅に出る 心配するな すぐ戻る」という内容。
将司は携帯を持ってないため、連絡がつかないのだ。だが、命よりも見せが大事な将司が何故姿を消したのか……?
筆跡は確かに店のメニュー札と似ているが、字が震えていることから、将司が誰かに脅されて書いたか、誰かが将司の筆跡をまねしたのでは?と推理する探偵団。
そんな時、歩美が棚から、幸作がバンドを組んでいた時代に出したCDを発見する。幸作は音楽の道を歩んでいたが、諸般の事情で辞めてしまったのだという。
そしてコナンは、台所に置いてある新品らしき中華鍋を持ち上げて、何かに気づく。将司特注のものらしいが……。
さらに、カレンダーの裏の壁には、大きな穴と黒っぽいシミが。
将司の身に何かあったのだろうか?
コナンは幸作に、将司失踪後、厨房にいる大将を執拗に見ていた怪しい客がいなかったかを尋ねる。犯人が店に来ていれば、誘拐したはずの将司が厨房にいるのを不自然に思うはず。
幸作が思い出したのは、近所のラーメン店「一番」の店主・番場栄一。挙動不審だったし、手には包帯を巻いていた。
彼は尾方軒の評判を落とすため、「でかいネズミが出る」「幽霊が出る」という噂を流したこともある。
それを聞いたコナンは、目には目を、と口角を上げる。

しばらくして、店にやってくる番場。幸作の証言どおり、挙動不審だ。
すると突然シャッターが閉まり、店内は真っ暗に。
暗闇の中で、チュウチュウチュウと声がし、光る目が番場に迫る! そして頭から血を流した白面の大将が!
番場は「やばいところを見ちゃっただけでしょうが!」と泣き叫ぶ。なにこのシーン! おもろw
と、店内に明かりが灯る。
調理器具を使ってネズミのフリをしたのは歩美・元太・光彦で、幽霊は健司。薄力粉とペンキを顔に塗ったのだ。
番場は、自分自身がネズミと幽霊が苦手であるため、悪い噂を流すのに使った。コナンはそれを見抜いて利用したのだ。幽霊は分かるけどネズミが苦手って!w ドラえもんかい!!!
すっかり参ってしまった番場は、素直に四日前の出来事を話す。
店の前で、コワモテの男たちによって車に詰め込まれる将司を見たという番場。腕の怪我は、ただ逃げた時に転んだだけだった。
コワモテの男たちがヤバい集団だと思い、関わり合いになりたくなくて黙っていたのだという。
そんな番場は、店内の写真を見て「こいつが集団の中にいた!」と気づく。
それは将司の一番弟子だった黒崎龍矢。写真の横には彼のサインが飾ってある。
料理の腕は確かで、将司も目をかけていたのだが、四年前に突然クビにされた。
その後、彼が悪そうな連中とつるんでいるのを、健司が目撃している。
しかも、光彦は彼の顔を指名手配写真で見たと言い出す!
クビにされたことでスレて、アウトローな道へ走ってしまったのか……。
するとコナン灰原は、シャッターの裏で誰かがコソコソしていることに気づく。
すぐさまシャッターを開けると、二人のサングラスの男が聞き耳を立てていたが、慌てて車に乗って逃走する!
コナンは急いで幸作の車に乗り込み、追いかける。
幸作は車を走らせながら、コナンに自分の考えを吐露する。将司は、実の息子が音楽の道に進むため、第二候補の黒崎を後継者に選んだ。だが幸作が音楽を辞めたために黒崎をクビをしたのではないか。黒崎がそれを恨んで将司に危害を加えたなら、それは自分のせいだ……と。
だがコナンは、将司がまだ生きているはずだと元気づける。「取返しのつかないことになる前に防げるかも……いや、絶対に防ぐんだ!」コナンくんカッコ良すぎるよ~~~!!!
二台の車はどんどん田舎に向かっていく。
そしてようやく車は、旅館に到着。
玄関には、真っ黒の傘がいくつもささった傘立てと、「本日貸し切り」の看板がある。
意を決した幸作が広間に入ると、コワモテの男たちが数十人いた。
その中には黒崎もいて、朗らかに幸作との再会を喜ぶ。将司の居場所を問いただす幸作だが、黒崎は知らないという。
聞き耳を立てていた二人の男も、飯を食いに行ったが閉まってたから帰ってきただけだ、と主張。
コナンが部屋を見回すと、大量の日焼け止めクリームや帽子、黒崎のサインなどが目に入る。
頑なにしらばっくれる黒崎に、やっぱりここには将司がいるはずだ、と床に落ちていた白髪を見せるコナン。
しかも、物干しには尾方軒のタオルがかかっていた!一目瞭然すぎwww
親父をどこへやった!と黒崎に詰め寄る幸作。
だがコナンは、将司は自らの意思でここにきたと話し始める。探偵団と健司も合流し、謎解きがスタート。
傘立てにあった日傘、帽子や日焼け止めクリーム。ここまで日焼けを気にするということは、コワモテの男たちはみな、俳優。そう、悪役アクション俳優だった!
光彦が見た手配写真は、ドラマか何かのもの。おいおい光彦www
店内にも黒崎のサインがあったことから、将司と黒崎の関係は良好。
夢だった俳優の道へ進ませてあげるため、将司がクビにした、というのが真相だった。
そして将司が姿を消した理由。
中華鍋が極めて軽い特注品だったこと・字が震えていたこと……。将司は重い腱鞘炎にかかっているのでは?とコナンは語る。そして壁の穴はよろけてぶつかってできたもの。将司は腰も痛めているのかもしれない。
そんな将司は、湯治場として有名なこの場所に、黒崎たちに連れてきてもらっただけだ。
コナンに言われて、姿を表す将司。
治療のために店を離れたものの、まさか幸作が自分なしで店を開けるとは思わなかったと白状。
腱鞘炎や腰のことを打ち明ければ、音楽をやりたい本心を殺して店を継ぐと言い出しかねない。だから理由を隠して姿を消したのだった。
コナンは幸作の唇にマウスピースの跡があることなら、また音楽を始めているのでは?と言うが、幸作が練習していたのはチャルメラ。店のためにSNSでバズろうとしたのだった。
幸作は「音楽に戻りたいとは思わない、親父のラーメンが好きだから跡を継ぎたい! ラーメンの作り方を教えてくれ!」と熱を入れて頼み込む。
……が、将司は「甘えんな! 自力で自分の味を見つけやがれ!」と一喝。
そんな二人に、元太が無邪気に鰻重ラーメンを提案する。
歩美たちは元太にツッコミを入れるが、後日、尾方軒は新メニューの「ひつまぶし風鰻重ラーメン」で行列を作っていた。
まあ、食ってみっか……とコナンは苦笑する。



■今週の感想

脚本は稲本達郎さん! 稲本達郎さん? い、稲本さん!????
いつもとフォーム変えすぎでは!? 全っ然気づかなかった!!!
ぶっちゃけ、大和屋さんか浦沢さんかと思ったw
これまでの稲本さん脚本回で、ここまでギャグに振り切った回ってあったかな?
探偵団のボケとツッコミがキレッキレでしたね……w

そしてコナンくんの「絶対に防ぐんだ!」がカッコ良すぎた~。
普段、殺人事件に直面するコナンくんが「間に合わなかった」から始まる『アンナチュラル』だとすれば、今回のような話しは「間に合わせる」『MIU404』的なお話!
……まあ、今回は事件でもなんでもなかったんだけどね……w



■固有名詞

・尾方軒

米花町にある中華料理屋。
三十二年の歴史を持つため、コナンも知っていた。大将が指輪をしないことを知っていたから、もしかしたら通っていた?

コナクラの皆さんなら、米花町のラーメン屋といえば真っ先に「マジで死ぬほどヤバイ ラーメン小倉」を思い出しますよね。
こちらは、元は杯戸町にあったラーメン屋で、米花町に移転して行列が出来るように。
小倉と尾方軒の位置関係は不明ですが、どちらも今は行列店!

・真夜中のシグナル

幸作がバンド時代に出したCD。



■今週のゲスト声優について

ゲスト声優は、番場栄一:遠近孝一さん、黒崎龍矢:間宮康弘さん、男性:三瓶雄樹さん、尾方幸作:佐藤拓也さん(初)、尾方将司:掛川裕彦さん、尾方健司:川津泰彦さん。

ラーメン屋の息子・尾方幸作役は佐藤拓也さん! なんとコナン初出演です!
サトタクさんといえば『ジョジョの奇妙な冒険』のシーザー・A・ツェペリ、『カードファイト!! ヴァンガード』櫂トシキ、『刀剣乱舞』燭台切光忠など、イケメンお兄さんキャラを数多く演じていらっしゃる人気声優さんです。

失踪した大将・将司役は、コナンに何度も出演している掛川裕彦さん。
『ちびまる子ちゃん』戸川先生、『ONE PIECE』ジュラキュール・ミホーク、『キン肉マン』キン肉マンゼブラなど、国民的アニメの脇を彩るべテラン声優さんです。

ライバルラーメン店の番場栄一を演じたのは遠近孝一さん!
『NARUTO-ナルト-』の日向ネジや『勇者指令ダグオン』の大堂寺炎などのイケメンキャラだけでなく、『デジモンアドベンチャー02』のホークモンのようにコミカルなキャラまで、様々な役を演じ分けるバイプレイヤーのおひとり。
コナンには寺島刑事というアニオリキャラの役で数回にわたって出演されています。

コワモテの元弟子・黒崎龍矢は間宮康弘さん。
間宮さんといえば、今回のようなゴツいキャラを数多く演じていることで知られています。
『ファンタスティック・ビースト』ジェイコブ・コワルスキー、『忍たま乱太郎』稗田八方斎、『爆丸バトルブローラーズ ニューヴェストロイア』スペクトラ・ファントムなどが代表作。



■スタッフ・キャスト

【脚本】稲本達郎
【絵コンテ】大宙征基
【演出】戸澤稔
【作画監督】佐々木恵子

【声の出演】
 江戸川コナン:高山みなみ


 吉田歩美:岩居由希子
 小嶋元太:高木渉
 円谷光彦:大谷育江

 灰原哀:林原めぐみ


 番場栄一:遠近孝一
 黒崎龍矢:間宮康弘
 男性:三瓶雄樹


 尾方幸作:佐藤拓也
 尾方将司:掛川裕彦
 尾方健司:川津泰彦

【サブキャラクターデザイン】増永麗
【デザインワークス】小川浩

【原画】スタジオブーメラン/柏原英里花/大原淳/久木理恵/黒沢裕一/瀬戸優貴/川崎真穂/髙橋ひとみ/戸澤稔



■【今週のおすすめ】『炊事婦の失踪』アガサ・クリスティ

『教会で死んだ男』アガサ・クリスティー著、宇野輝雄訳、早川書房、1982年

今回は「いなくなった料理人を探す」ということで、『炊事婦の失踪』(原題:The Adventure of the Clapham Cook)というミステリーをご紹介!
著者はミステリーの女王アガサ・クリスティ。エルキュール・ポアロが活躍するシリーズの短編で、1923年に発表されたものです。

トッド夫人から、炊事婦失踪の真相究明を依頼されたポアロ。炊事婦のイライザは、休暇に入ったっきり帰ってこなかった。夫人が外出中に、謎の男が彼女の荷物を持ち出していったのだという。聞き込みを進めるポアロだったが、あくる日にトッド夫人から、一ギニーの小切手と依頼の撤回を求める手紙が届いた! これに怒ったポアロは、なんとしてでもイライザを見つけ出そうと決意する。

……というお話。意外なところに伏線が隠されています。デヴィッド・スーシェ主演の実写ドラマ『名探偵ポワロ』では、記念すべき第一話でした!


歩美・元太・光彦「Next Conan's HINT!」
コナン「カラーボール!」
元太「うな重パン、うな重ピザ、うな重……」

コナン「『重』がなきゃいけるよ!」
元太「ん?」

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