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連れ去られ循環に組み込まれた木の鳥
先日のこと。花材を採りに山に入って落ちた枝や朽ちた根を
あれやこれやと眺めまわしていると不意に地面と目があった。
「えっ、眼!?」
それは確かに眼でした。
鎌倉に越してきた頃、玄関先に鉄製の象と並べておいた木製の鳥。
諸国民芸店あたりで買ったその鳥と目があったのです。
錆ゆく象は日頃認識していたものの、
鳥を並べて置いたことなど等に忘れてました。
小動物と間違われてカラスかタヌキに連れ去られたのでしょう。
そして喰えない、とわかると山の中に打ち捨てられた。
そのときから鳥は循環の中に組み込まれ、
昆虫たちの棲家となったのです。
まいまいとゲジゲジはハマったまま、
うまい具合に背中ばかり食べられて、かれらの住まいとされています。
うまい具合、だなんて
自分の"シメシメいいネタができたぞ"感が
しっかり言葉に出ちゃっている。
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