昼と夜が等分であることを、僕は肌感覚で知ることはない。
先週より庭には俄かに彼岸花が咲き始めました。褪色を始める周囲の植物に抗う様に、9月の鎌倉に朱赤の色彩を塗りたくっている。
名前のままに、彼岸=昼と夜が等分の頃を感じて地上に伸び、そして花咲く。
人は春分だ秋分だと言葉にしてくれた先人のおかげで、あるいは科学のおかげで、この日が昼と夜が等分であると知るのです。裏を返せば、日の出のち日の入りがきっかり12時間後だな、と肌でのみ感じることは現代の生活においてはあいにくできないようにも思われ。
しかしながら彼岸花は、地中にいながらにしてそれを感知して、きっかりこの頃合いに芽吹くわけです。猛暑も豪雨も関係なし。
久しぶりの晴天に思う。
植物大先輩、すごいっす。
#ととのえるいけばな
ありがたくいただき、世界のどこかにタネを撒こうと思います。