名前を呼べるってすごいこと。

僕の好きなバンドにSUPER BEAVERというバンドがいて。

今日から先行配信で、「名前を呼ぶよ」という新曲が配信されました。

この曲は映画の主題歌にもなっていて、サビの部分を聞いたことはあったし、昨日見たYoutubeでの無料ライブ配信でも歌ってくれていたのだけど、その時はキャッチ―で盛り上がる曲だな。ぐらいの印象しか持っていなくて。

ただ、このバンドの魅力は特に歌詞にあると思ってて、誰しもが持っていたりするんだけど上手く表現できないような細かな心情が描かれてたり、当たり前すぎて意識するようなこともないことを当たり前じゃない、すごいことなんだと再認識させてくれたり。そんな歌詞を、伝えたいことが最大限伝わるために作られたような素敵な音楽に乗せて届けてくれるので、歌詞に集中して曲を聞くと、ただ聞くよりもさらにその曲の本当の魅力に触れられるんですよね。

だから新曲を聞くときは毎回歌詞だけに集中して聞くということをしているんですけど、今回はいつにも増して、歌詞から考えさせられる衝撃が強くて。この気持ちは書き残しておきたい!!という衝動に駆られたので、聞いてすぐ筆を走らせています。

では、早速本題に行こう。

名前を呼べるのって当たり前なことじゃない

いやいやいや、名前を呼ぶのぐらい普通じゃん。毎日誰かの名前呼んだりするし、当たり前にできることでしょ。ってこのタイトルだけ見た人は思うかもしれませんね。自分も最初はそんな感覚でした。

でも、よくよく考えてみると、名前を呼べるまでにはいくつも段階があって、その段階を越えたからこそ誰かの名前を呼べてるんだよなって気づかされて。

まずそもそも、外に出ると見たことのない顔の人たちがほとんどで、名前は知らないし、知ろうとは思いもしなくて、二度と知らずに終わってしまう人の方が圧倒的に多いから、名前を知ってるっていうだけでも、世界の中で言えばかなり限られた人数しかいない訳で。

さらに、名前を知ったとしてもその名前を直接呼べる人っていうのはもっと少なくなるもので。例えば、「あの人誰?」「ああ、2組の○○君って人だよ。」みたいな感じで名前だけを知ることはあっても、直接関わらなければ名前を呼ぶことは無いまま終わるし、○○っていう名前だということだけは知ってるけど、顔は見たことなくて素性は全く知らないから呼びようもないみたいなこともある。あるいは名前は知ってるんだけど、恥ずかしくて呼べないみたいなパターンだってある。

そんな中で、出会って、名前を知って、仲良くなって、名前を呼んで、何回でも呼び合えるような関係になってる人がいるってすごく奇跡的なことじゃないですか?

知らない人がほぼ全てみたいな世界で、偶然その人と出会って、たまたま名前を知って、親しくなって、、、っていろんな段階を越えていって、いつ名前を呼んでも答えてくれるような関係性になって。

特に○○君、○○さんみたいなちょっとまだ距離感のある名前の呼び方で呼び合う関係性じゃなくて、あだ名とか下の名前とかで呼べるような親密な関係の人って、数えきれないほどの知らない人の中から考えるとほんっっっっとにごくわずかな訳じゃないですか。

そう考えると、誰しもが当たり前にみんなやっていることなんだけど、実はすごく運命的なことであって、当たり前じゃない。すごいことなんだなって、そして名前を呼べる関係でいる人が周りにいるって素敵で幸せなことなんだなって思えたんですよね。

この感情ってなかなか普段の生活だと絶対に感じられることは無いような感情だし、下手したら一生感じることの無いような思いな訳で、それをたったの4分37秒で、厳密にいえば歌詞の最初の4行だけで伝えてきたSUPERBEAVER。すごくないですか。すごいよね。すごい。

だからこそ、彼らの音楽が好きなんですけどね。

これからも名前を呼べる人を大切に、そしてもっともっと増やしていけたらいいなと、何か愛おしくなるようなそんな気持ちにさせられた曲でした。

もし良かったら、4日後にPVが出るので是非聞いてみてね。もしくは先行配信してるので音楽アプリで是非。

最後まで読んでくれた人ありがとう。








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