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灯火。

8月15日終戦記念日。
えぽあホールにて公演した愛宕劇団舞台「九人の乙女〜氷雪の門」のオープニングとエンディングに歌うという大役をいただきました。

数年前この舞台を観劇するまで知らなかった事件。

こうして伝え続けてくれているから知ることができたし、僕も含めてそれを見た人たちがまた別の誰かへと伝え繋いでいくことができるんだなぁと思った。

終戦後に起こった交換手達のあまりにも若すぎる死は、救いもなく、ひたすらに悲劇で、そしてその悲劇すらも大きな悲劇のほんの一つでしかないという事実。

一昨年の夏、「蛍」という曲を書くにあたり、戦争について1ヶ月間資料や動画や記事を漁りまくったことがある。

調べるが調べる程に、戦争のもたらした力と、それに反するあまりにも大きすぎる代償を痛感させられた。

もう二度と繰り返してはならない、その答えしか出なかった。

この曲は戦時中、特攻隊として片道の燃料だけを積み飛び立った儚い命、未だにその帰りを待ち続ける想い、いつの日か自分自身もその命を終える時、織姫と彦星のように天の川を渡り再会を願う、そしてそんな人生の物語を後世へと語り繋ぐ盆の風景を描いた楽曲。

オープニングは自由に使っていいと一任してくれて、「証し」、そして「蛍」を歌いました。

エンディングは今作の脚本・演出を手掛ける中間真永さんの楽曲「命火」を共演させていただきました。
きっと戻らないことを知りながら見送る人の心情を描いた悲しくも美しい楽曲です。
YouTubeにも上がってるのでぜひ。


僕らは既に平和になった国に生まれ、これまでずっと平和の中で生きてきた。

だから自分から触れて考えに行かないと、特に深く知ることもなく過ごしていくのかもしれない。

あらゆることは80年周期で繰り返すといつ説がある。

ちょうど1つの世代が始り終わる年月とも言える。

そうやって知らない世代が大半を占め、同じ歴史を繰り返してきたのではないだろうかと思った。

そうならないためにどうするか。それは”知る”ということの他ならない。

その1ピースに自分もなれたのだとしたら、自分がこの舞台に立った意義があります。

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