正実のなんでもICT相談室リターンズ その168 ChatGPTで言語活動する材料を作って評価まで(下編)
本日の動画:https://www.youtube.com/watch?v=TH_FR1UEwd0
Q:さて、前回は「ディベートのスクリプトを出力する」tipsでしたね。今日はどうしますか?
A:で、なんのためにDebateのスクリプトを読ませたか、イマイチ理解できないっていう声もありましたが、僕はエッセイライティングをさせる時に「誰でも1人ディベートしてる」と思ってるんですよね。エッセイでは「〜するべきだ」という主張をしなければなりません。でも、「Aすべきだ」というには他の選択肢を吟味しなければなりません。
Aしたら、xになる
Bしたら、yになる
Cしたら、zになる
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Q:確かに取るべき手段を比較することも大事ですけどそれによって何が得られるかを考えないと、手段の優劣を比較することはできません。
A:そう。なので、A、B、Cと手段を比較して一番良いとされるAは本当にするべきなのか、を問うこと無しに何かを主張することは難しいと思ってます。
Q:ということは「Aするべきだ」と本当に考えてるのであれば潜在的に、BもCも検討してみたけど、残ったAをあらゆる角度や「対論」とそれぞれの得られるadvantageとdisadvantageで比較して考える、っていう作業大事ですよね。
A:それをせずに「いきなり、Aをすることの是非」を書き始めると「本筋じゃない議論」に終始するよくある「論破合戦」になると思うのですよね。
Q:しかも「時間かかります」よね。だからそこは仮のディベートで仮の議論をスクリプトで読んでもらうことで「仮に脳内1人ディベートをしてもらう」のが前編の目的だった、ということでよろしいでしょうか。
A:そういうことです。HEnDAのディベート大会でも今ではチーム戦としての賛否を争うゲームとしてのディベートと、それを経て「自分としてはどちら側が良いと思うか」について論文を書かせるようになったのはいい傾向だと思います。ただゲームとしてディベートやった、それも尊いですがせっかくなら「それを通して自分としてはどういう思考に至ったか」まで本当は落とし込んでほしいと切に思います。
Q:でも、エッセイライティングするときって大変ですよね、採点とかも。ルーブリックってなんか作り慣れてないですし。
A:それも、いっそのこと相談しながら「たたき台」作ってみましょう。
仮にこんな指示を作ったとします。
エッセイライティングの指示書タイトル: 「日本政府は10年以内にコペンハーゲンの自転車友好政策を統合すべきか」
指示:
まず、自分の立場を明確にしてください。この政策に賛成ですか、反対ですか?
賛成または反対の理由を明確に述べ、具体的な例や証拠を用いてその理由をサポートしてください。
「相手方は〜と主張するかもしれませんが、それは[無関係/重要/正しい]です」というフレーズを使用して、予想される反論を取り上げ、その反論を効果的に反駁してください。
エッセイは明確な導入部、本文、結論で構成されている必要があります。
エッセイの全体的な語数は250語以内にしてください。
ヒント:
あなたの意見や考えを明確に伝えるための言葉を選んでください。
参考として提供されたディベートのスクリプトを使用して、あなたの主張や反論をサポートする情報やアイディアを取得してください。
Q:まあ、それなりにしっかりした指示だと思います。
A:で、このエッセイライティングのrubric criteriaを作ってください、と。流石に観点だけは必要なので、
Clarity of Position
Quality of Arguments
Addressing Counterarguments
Organization and Structure
Q:まあこれも代表的ですよね。
A:で、1と4は2点、2と3の観点は3点上限にしてdiscriptaを作って、って命令してみてください。
Q:
A:ね。
Q:悪くないですね。
A:あとは今回は観点1と4は2点までなので表記を見直して訂正して、概ね完成です。
Q:なるほど。あとはPDCAじゃないですけど、やりながら調整して数年かけていいものを作っていく、と。
A:そういうことですね。
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