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昭和な製本機械たち だけど今でも現役です その1ー焼付けプレス機

 我が社には、昭和な生身の人間(私です)の他に昭和チックな機械たちも現役で頑張ってくれています。今回からはそんなレトロな機械をシリーズで紹介していきます。

例えばこの機械。二連式焼付けプレス機といいます。

二連式焼付けプレス機

上製本で、表紙と本体を圧着させるのに使います。現在は、自動のフォーミングマシンというものが「表紙クルミ機」に連結されていますので、普通はお役御免なのですが、自動というのは制限があるもので、束(本の厚み)が薄いものや、逆に厚過ぎる物。また、大きすぎる物は自動機は使えなくなってしまいます。

その時に活躍するのが、この昭和レトロな機械なのです。
もちろん、表紙をくるむこと自体が機械では出来ないような手作業の場合は、もう、大活躍です。
当社は、手加工のくるみ作業を売りにしていますので、この機械がないと、お手上げです。

次の2枚の写真は、当社のオリジナルノート「BOOK NOTE」の製作時のものです。

背の焼き付け加工

これは、表紙と本体の背をボンドで接着した後に、テーブルの下にあるがガスバーナーで熱してある鉄板に押し付けて強制乾燥させながら、密着させているところです。

その後、刷毛でノリを入れます。

のり入れ作業

そして、また、この機械でプレスして圧着させます。

このように、上から「押さえのクランプ」が降りてきて、2t位(?)の力でプレスしています。

次の写真は、この機械の銘板をアップで写してみました。

時代を感じさせる刻印

この、刻印を見ても、平成に近い昭和ではないことがよくわかると思います。「鐵」の字や横書なのに漢数字の電話番号なんて、なかなか見かけません。まして「深川」局番ですよ。
しかし、残念ながら、この会社はもう存在していません。

当社のオリジナル製品の「BOOK NOTE」も「Seven Seasシリーズ」も「NÚtta」も、この機械がないと、製本出来ない作りになっていますので、これからも大事に使っていかなければならない思っています。


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