ITエンジニアは企業へどうアプローチすればよいか
ITエンジニアの会社選びについての記事の13回目です。今回の記事では、企業へのコンタクトのしかたについて書きます。これまでの記事はこちら。
この世界は、コネの築きやすい狭い世界
この業界は狭く、コネを通じて人が会社に入ったりするのを、よく目撃します。ITエンジニア同士のコネクションというと、次のようなものがあるでしょう。
・ 業務時間中に、開発現場で生まれるコネクション
・ 業務時間外の、ユーザー会や勉強会などで生まれるコネクション
・ 学生時代からのコネクション
希望する会社のエンジニアと直接話す機会があれば、積極的に活用し、紹介してもらうべきです。
応募側のメリットはもちろん、企業の実態を、フラットな立場の相手エンジニアからズケズケと聞き出すことができるということ。
企業側のメリットは、自社のエンジニアにより、長い交友期間を通して下された求職者への評価を参考にできる、ということ。
つまり、入社後に互いが互いに幻滅するリスクを大きく減らせるということ。これは大変大きいですね。
『引き抜き』と『居抜き』
コネ入社には注意深く行わなければいけないケースがあります。『引き抜き』と『居抜き』です。
開発現場で生まれたコネクションを利用し、その案件が続いているさなか、ないし終わって間もないうちに転職を決めると、これがいわゆる『引き抜き』。その上あつかましくも、転職後に転職先企業から同じ現場で仕事を続けると、『居抜き』と呼ばれるそうです。
どちらの行為も、転職者や転職先企業にとっては大変合理的に見えますが、残念ながら現在わが業界の商慣習では、商道徳に反するおこないとされるようです。やりかたを間違えるとハレーションを大きく起こす、綱渡り行為です。
この記事では、綱を渡る方法までは書きませんし、書けません。もしやるなら、転職先企業とはコミュニケーションを密にしながら、注意深く慎重に。
直接連絡という方法
コネがない場合はどうでしょうか。もっとも正攻法な正攻法、それは会社の問い合わせフォーム、採用ページからの直接コンタクトです。
このやりかたが、採用される可能性を最も高めてくれます。なぜなら、このこと自体が
・積極性の高さ
・その会社への志望度の高さ
のアピールにつながるからです。企業側も求人サービスへの出費が抑えられ、いいことずくめ。
現場のエンジニアの面談を希望します、なんていうのでもよいのでコンタクトしてみるといいですね。
さて、コンタクトした結果、募集していません、という返答が返ってきた場合ですが、この場合は諦めがききます。その会社は今いる社員に対して、仕事が少ないということ。避けるべき企業とみなしても良いでしょう。
まとめと次回予告
今回の記事では、企業やその社員に対して直接コンタクトすることには、大いなる利点があることを見ました。
さて、これまで13回にわたって、ITエンジニアの転職にまつわるあれこれについて、書いてきましたが、これで概ね書ききりました。次回はこれまでの内容を軽くおさらいしたいと思います。