わたくじ

穴を掘ってそこに叫んでもいい様な内容ですが、そんな思いつきをなるべく緩く徒然なるままに…

わたくじ

穴を掘ってそこに叫んでもいい様な内容ですが、そんな思いつきをなるべく緩く徒然なるままに上げていこうと思ってます。

最近の記事

街を鑑賞する その3 魅惑の鋭角物件

 こんにちわ。皆さんは散歩はお好きですか?皆さんの中には街を歩いていて、ふと景色が気になって足を停めた事などある方もいるのでは無いかと思います。そんな景色、今回は都会の隙間を余す所無く利用せんとしたがために面白さが発生してしまった物件の話です。  この日本の国土で住める土地というのは全体の30%だそうです。山が多く意外と住める所が少ないが故に、人が住める土地はビタ1平方ミリたりとも無駄にはしない、況んや東京においては、という訳で区画の中で字余りになってしまった様な所にも建物

    • 北大路魯山人風にあんかけスパゲッティを語る

      前口上  こんにちわ。皆さんは明治から昭和にかけ活躍した、かの高名な芸術家にして美食家、北大路魯山人をご存知でしょうか?美食家だけに料理に関する本も執筆されてまして、その本が物凄く面白い。なんでかと言うと文体がメチャメチャ偉そうでつい癖になるんですね。私もちょっとそんな文体を真似て食に関する記事を書いてみようと思った次第。ここからは北大路魯山人の霊に取り憑かれて書く事なので、どんだけ偉そうに書いてあっても私ではありません、悪しからず。 国境を越える事なき不世出の美味  

      • 北大路魯山人風に崎陽軒を語る

        前口上  こんにちわ。皆さんは明治から昭和にかけ活躍した、かの高名な芸術家にして美食家、北大路魯山人をご存知でしょうか?美食家だけに料理に関する本も執筆されてまして、その本が物凄く面白い。なんでかと言うと文体がメチャメチャ偉そうでつい癖になるんですね。私もちょっとそんな文体を真似て食に関する記事を書いてみようと思った次第。ここからは北大路魯山人の霊に取り憑かれて書く事なので、どんだけ偉そうに書いてあっても私ではありません、悪しからず。 シウマイ弁当という形而上の問い  

        • 北大路魯山人風にラーメンを語る

          前口上  こんにちわ。皆さんは明治から昭和にかけ活躍した、かの高名な芸術家にして美食家、北大路魯山人をご存知でしょうか?美食家だけに料理に関する本も執筆されてまして、その本が物凄く面白い。なんでかと言うと文体がメチャメチャ偉そうでつい癖になるんですね。私もちょっとそんな文体を真似て食に関する記事を書いてみようと思った次第。ここからは北大路魯山人の霊に取り憑かれて書く事なので、どんだけ偉そうに書いてあっても私ではありません、悪しからず。 深きラーメンは寡黙にして味を語る

        街を鑑賞する その3 魅惑の鋭角物件

          北大路魯山人風に蕎麦屋を語る

          前口上  こんにちわ。皆さんは明治から昭和にかけ活躍した、かの高名な芸術家にして美食家、北大路魯山人をご存知でしょうか?美食家だけに料理に関する本も執筆されてまして、その本が物凄く面白い。なんでかと言うと文体がメチャメチャ偉そうでつい癖になるんですね。私もちょっとそんな文体を真似て食に関する記事を書いてみようと思った次第。ここからは北大路魯山人の霊に取り憑かれて書く事なので、どんだけ偉そうに書いてあっても私ではありません、悪しからず。 心ゆかしき町蕎麦の世界  その店で

          北大路魯山人風に蕎麦屋を語る

          街を鑑賞する その2 侘び寂び煤け

           こんにちわ。皆さんはどんな所にお住まいでしょうか?私は都市の中で割と下町とされる様なエリアに住んでいますが、この辺を散歩していると大分年季が入って、建物自体が骨董品になっているようなビンテージ物件をよく目にします。もう廃屋になっている様なものもあり、やがては朽ちて取り壊される定めのものですが、改めて見直すとその風情風合いには中々捨て難いものがあり、ここに書き記しておこうと思った次第です。  昭和の建物はその素材の関係なのか、いい感じに枯れているものが多く、つい散歩の足を止

          街を鑑賞する その2 侘び寂び煤け

          街を鑑賞する その1 剥き出しの内臓

           皆さん、散歩はお好きでしょうか?私は街を特に目的もなく徒歩でウロつくのが結構好きです。目的が無いが故に普段気にしてなかった事に気がついた時にも、足を止めてじっくり観察することが出来るからです。そんな暮らしをしているうちに、普段気に留めていなかった建物の壁が結構味わい深いものである事に気がつきました。今日はそんな話をしてみようかと思います。  昔々の話ですが、パリのポンピドゥセンターはエスカレーターやら空調やらの「建屋内トラフィック」を外に剥き出しにしたデザインで激しい賛否

          街を鑑賞する その1 剥き出しの内臓

          モビルスーツ妖怪説

          こんにちわ。    皆さんの中でガンダムを知らない方はいるでしょうか?相当な年配の方はさておき50代以下で「エッ!何ソレ!?初耳!!」という方はもう、ほぼほぼ居ないのでは?と思われ、外国でもそこそこ通用する話題でもあり、もはや世界的にも一般常識化した、と言えるのではないでしょうか。  実際、私が以前オランダに住んでいた時分に向こうの人たちによく言われたのが「何だか日本の自動車デザインってガンダムっぽいよね。」という事でした。確かに向こうに住んでると欧州車に比べ独特の日本車感

          モビルスーツ妖怪説

          エネルギー徒然草

           こんにちわ。近頃の環境意識の高まりによって、皆さんの中でもエネルギー問題に関心のある方が増えているのではないかと思います。ただ環境意識に関わるというだけではなく、産業や安全保障の領域での喫緊課題、裾野の広い話題として身近に感じられている方々も多いのではないでしょうか?  エネルギー問題を鑑みるに、元を辿れば18世紀あたりから始まった産業革命が大きな転換点として挙げられると思います。産業革命のその心を一言で表すと「いかに楽して沢山作るか」という事になるのかなと思います。モノ

          エネルギー徒然草

          自動車デザインの諸行無常

          こんにちわ。皆さんの中で普段車に乗っている方も結構いると思うのですが、もし好きな人ならやっぱりデザインは気になる所ですよね。 私は以前オランダに住んでいた時期があり、その間結構いろんな博物館なんぞを訪れたものです。ヨーロッパはやはり自動車発祥の地ですから自動車関係の博物館も沢山あります。 今日はドイツのポルシェ博物館にて受けた感銘と、デザインの難しさについて記しておきたいと思います。 これはポルシェ博士が自分の自動車メーカーを立ち上げる時に作ったマスターピースです。空力

          自動車デザインの諸行無常

          甲冑と騎士道について

          こんにちわ。皆さんは甲冑、と聞いて何を思い浮かべますか?いわゆる西洋の鎧、中学二年生くらいの男子心をくすぐるキラーアイテム、というのが私のイメージです。今日はその甲冑について感じる所を記しておこうと思います。  昔、私はオランダに住んでいた時代があり、近隣諸国によく旅行に出かけたものでした。中でも印象深い場所の一つにチェコのプラハ城があります。チェコという国は最近まで共産圏だったせいか、他のヨーロッパ諸国とはなんとなく違う雰囲気あり、そんな雰囲気の中に山ごとそびえ立つ大変綺

          甲冑と騎士道について

          消えた安全坊や

          こんにちわ。皆さんは「安全坊や」をご存知でしょうか?走ったり歩いたりしている子供型の立て看板のようなもので、見通しの悪い道に設置してドライバーの注意を促そうというアレです。  私は近所を散歩するのがほぼ日課のようになっており、家の周り少なくとも半径3km以内は舐めつくすように知っております。そんなある日にふと気付いたのですが、そういや安全坊やを見かけないなあ、と。  私が住んでいるのは東京の端っこの方、職場は都心、いずれも見通しの悪い道には「飛び出し注意!」とか立て看板が

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          あなたの知らないハイジ

           こんにちわ。皆さんはアルプスの少女ハイジをご存知でしょうか?全く知らない、という人もそうそういないのではと思います。若かりし頃の宮崎駿氏、高畑勲氏が手がけ、ファミリーアニメの金字塔とも言うべき日本が誇る名作です。相当昔の作品ですが、その輝きは褪せる事なく今も語り継がれております。  冒頭の絵は私がウロ覚えで描いたハイジ像です。「似てねー!」「こんなんハイジじゃない!」などの糾弾の声が聞こえる様です。しかし後ほど皆さんも、私がウロ覚えでしかもペンタブはおろかマウスすら使わず

          あなたの知らないハイジ

          公園遊具の超芸術性について

          こんにちは。 私が子供の頃、デザインという言葉に対してモノの形や色を考える仕事、さらに言えば「儲かる芸術」の様な解釈をしておりました。手先が器用で絵を描くのも好きだった私は芸術系大学へ進学を決めますが、両親から油絵ではメシが食えん、頼むからデザインにしてくれと言われ、まあそうだろうなとデザイン学科に進学、今に至ります。  デザイン業界の末席に身を置いて、日々の努めに勤しむうちに、この業界自体も大きく変わってきました。子供の頃の理解であったデザイン=モノの形や色を考える仕事、

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          笑いと恐怖は紙一重、と言う事について

          こんにちは。俗に笑いと恐怖は紙一重、と申しますが、皆さんの中にもゾンビ映画で爆笑してしまう、とか楳図かずお先生のまことちゃんが怖い、とかそんな経験をした方がいるかも知れません。今回は私の紙一重経験について、お話したいと思います。  今を遡ること遥か昔、暗い受験期を潜り抜け、私も無事に志望大学に合格することが出来ました。ずいぶん田舎にある大学で、田舎というよりは山、山の中に校舎が点在していると言った方が良い様な大変自然に恵まれた場所でした。  しばらく自宅から通ってましたが

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          漫画原作映画学芸会論

           こんにちは。 タイトルがまるで中国語の様ですが、今日は映画の話です。まずタイトルを翻訳すると「漫画を原作にした映画とは、すなわち学芸会的なものと呼べるのではなかろうか論」です。  今に始まった事では無いですが、昔より漫画原作の映画が増えている様に感じます。一つには漫画そのものの地位が向上していったという事があるでしょう。かつて少年ジャンプは文字通り少年の為のものでしたが、いまや小学生だけが手に取る雑誌ではなくなっています。平成ぐらいからそんな流れになってきており、今や漫画

          漫画原作映画学芸会論