壊れる前に訪れてほしい、イチオシのSDK2ワールドについて語る
ワールド探索部アドカレンダー８日目！ピンチヒッターとして記事を書かせていただいたwata23です。
初めましての人は初めまして。私は普段VRChatでワールドを作ったり、ワールド製作者向けの記事を出したりしています。
今まで作ったワールドをツリーに下げておきます
— 渡踏ミナ(wata23) (@wata23_37) March 7, 2022
番号が大きくなるほど新しい順番になってます
プライベートのものはVRC内で声かけていただければポータル出します
そんな私ですが、VRChatは2019年2月から始めていて、3年間以上vrchatで過ごしています。
私がVRCを始めた頃はまだSDK2で製作されたワールドしかなかったので、favorite欄にあるワールドはSDK2のワールドが半分くらいを占めています。
しかし、残念ながら来年初頭にはSDK2が廃止になり、古いワールドは緩やかに壊れていくことが予想できます。
そこで、この記事ではSDK2の私のイチオシのワールドと、オススメワールドを紹介しようと思います。
壊れる前に是非訪れてみてください。
前置き：SDK2製ワールドの見分け方・楽しみ方
さて、具体的なSDK2ワールドの紹介に入る前に、SDK2製ワールドの見分け方の話をさせてください。
現在主流のSDK3で製作されたワールドと、SDK2で製作されたワールドには２点ほど違いがあります。
SDK２で製作されたワールドでは
①滑空できます。
②垂直な壁が登れます
初見のワールドでもジャンプできるワールドでしたら、すぐにこれで見分けることができます。
まず①についてですが、空中に居る時に小刻みにスティック(or 移動ボタン)を入力することで、SDK2ワールドでは滑空することができます。これを利用して、遥か遠くの足場まで移動したりすることができます。
（飛行アバターを使うのはズルな気がしますが、これは仕様なので！)
（余談：フレンドがこれのことを舞空術って呼んでて笑っちゃいました)
ちなみにSDK3ではそのまま落ちていきます。
次に②についてですが、SDK2では壁に向かってスティック入力したまま、ジャンプボタンを連打することで垂直な壁でも登れます！
SDK3では登れませんが、SDK2では登れるので気力さえあれば色んな所に行くことができます。
これらの仕様を使って、是非色んなところを隅々まで探索してみてください。
イチオシのワールド「Lonely Station」
これから始まる私のｵﾀｸ語りを見て、『うわっ……』って思って記事を見るのをやめても、このワールドだけは是非訪れてみてください。
このワールドは私がVRChatで一番好きなワールドです。Quest対応なので、Quest単体のフレンドも連れていくことが出来ます。
このワールドが最初にPublishされた時、このワールドには雨が降っていました。
現在は天候が変更できる球体が備え付けられ、最初は桜のパーティクルが舞い散っているので、その事を伺い知ることはできませんが、私は覚えています。このワールドには雨が降っていたのです。
インスタンスを立てて、ワールドに入ると、ポツンとした小さな停車駅に一人。雨の音だけがただただ響き渡る駅のホームで、誰かを……あるいは何かを待ち続ける。
跳ねる水滴と濡れた床。滴り落ちる水滴と濡れたガラス。傘立てに放置されたPickupできる傘を開き、深くかぶれば、そこに聞こえるのは雨音を弾く音。
求めている雨の表現が全てあったように感じて、当時の私はひどく感動していました。その思いは今も変わっていません。
線路に向かって右側にインタラクトできる水晶玉があり、天候やパーティクルを色々変えられるようになっています。
天候を色々変えて楽しんだ後は、是非天気を雨にしてみてください。
ところで、この記事を読んでいるみなさんは、
『フレンドの誰かにJoinしてきてもらいたい』
と思ったことはありますか？
私はたまにあります。
普段良く遊ぶフレンドが軒並みPrivateにいる時。
あるいは人が大勢いるインスタンスに居て、Joinする元気がない時。
そんな時、このワールドをFriend+で立てる時があります。
天候を雨にして、傘を差し、雨音と傘が水を弾く音に耳を澄ませます。
ただ静かに響くその音は孤独を引き立てつつも、不思議と私の心を落ち着かせてくれます。
そうやって、このワールドでただ雨の音に耳を澄ましている時。
フレンドがJoinしに来てくれることのなんと嬉しいことでしょうか！
普段遊びに来てくれるフレンドのありがたみが雨の音とともに染み入ります。
もし、残念ながらフレンドが来なくても、必ず来てくれるものがあります。
そう、電車です。
このワールドは駅のホームなので、電車がやってきます。
良く観察するとホームの壁の上部に時計がかけられています。
ワールドに入ると確か11時45分くらいなのですが、12時丁度に電車がやってきます。
この電車には乗ることはできませんが、インタラクトすることが出来ます。
インタラクトすると、
「When it rains, look for rainbows. When it's dark, look for stars.」
という文章が流れ、とある演出が起きます(文章ネタバレはお許しを……スッと読み終わる前に消えがちなので……)
どのような演出が起きるかは秘密ですが、私は初めてこの演出を見たとき涙を流しました。
ワールドのDescriptionの文章には「will you find your true happiness when it arrives？」（意訳：電車が訪れたとき、あなたは本当の幸せを見つけることが出来るのでしょうか？）と書かれています。
私はこのワールドで、それを見つけられたように思います。
いつかこのワールドのように、人の心を打つワールドを作りたいと思っていますが、それはいつのことやら……。
長くなりましたが、私のこの記事で是非このワールドに興味を持って、訪れていいただけたら幸いです。
上では一人で訪れたときの話をしましたが、複数人でこのワールドを訪れて、電車が来るまでのんびりお話しするのもお勧めです！
さて、ここからはちょっとした小ネタなどの話をします。
天候を雨にすると、非常に暗くなって何があるのか見えにくくなります。
ですが、水晶玉の下に懐中電灯が二つ置いてあり、それで照らすことが出来ます。
明かりはローカルですが、懐中電灯自体はグローバルなので、複数人いる時は全員インタラクトして点灯した状態で誰かが持つといいでしょう。
懐中電灯でホームにある椅子の上を照らすと、そこにはワールド作者であるAdi.さんと思しきイラストが乗った雑誌があります。
ホームの裏側の壁面には「Cake was here」という謎の文章が……。何かネタがあるのかと思って調べたのですが、良く分かっていません。
電車をインタラクトして見られる演出はローカルなので、演出途中でやってきたフレンドには見えていません。是非別の機会に連れてってあげましょう。
電車の演出が終わると元の天気に戻ります。以前は30分おきくらいのペースで頻繁に電車が訪れていたのですが、いつの間にか初回だけになっていました。また見たい場合はインスタンスを立て直しましょう。
これは勝手な私の想像でしかありませんが、天気が雨だけの状態から色々増えて、最初に桜パーティクルが舞っている状態になったのは、作者であるAdi.さんにも何かしらの心境の変化があったのかなと、余計な勘繰りをしています。
Adi.さんも真の幸せ(true happiness)を見つけられているといいなと思っています。
それ以外のSDK2オススメワールド紹介
流石にLonely Stationほど熱く語れるほど思い入れがあるワールドはないですし、そんなことしてたら記事が膨れすぎてしまうので、ｻｸｻｸと紹介していきます。
適当に選んで11ワールド分載せてみました。どれもオススメのワールドです。(最後のアップデートが2020年以前のものに絞ってみました)（ホラワはありません）
①Ene's Cave
静謐な水、幻想的なキノコやクリスタル、差し込んでいる光やパーティクル。その全てが私の好みで、Lonely Stationと並ぶくらい訪れているワールドです。気持ちを整えたい時に訪れています。
②clock_tower
Clock Towerと言えば巨大ハサミを持った殺人鬼「シザーマン」に追われる古いゲームがあるので、まさかホラワか！？と身構える人もいるかもしれませんが、安心してください。多分関係ありません（ハサミはあるけど）
レバーを押すたびに、色々な景色を見ることが出来る素敵なワールドです。中にはとても面白いギミックがあるものもあるので、フレンドと一緒に行くととても楽しいと思います。
③Twin Spire Village
ここは古いワールドの中でも超有名かなと個人的には思っています。好き渡った青空と崖に巻き付いた白基調の建築物が美しいワールドです。シマエナガがあちこちに居てインタラクトすることでテレポートできるのですが、一匹だけ隠しシマエナガが居て、隠しエリアへと連れてってくれます(要PlaySpaceMover or 飛行アバター)
④Glory Lake
魚？のような赤白のポリゴンが泳いでいる夕暮れの湖です。昔は自動販売機から餌を買って餌やりをすることが出来たのですが、残念ながら既に壊れてしまいました。でもあちこちに張り巡らされている鉄骨を歩き回るだけでも、結構楽しめます。
⑤Aoto Train
(旧名: Moto Train)
ここもTwin Spire Villageに並ぶくらい有名ワールドだと思っています。
動きのある電車のワールドで景色を切り替えることが出来ます。コインを５つ集めることで、別の風景を見ることもできます。
ですが個人的には最初の風景で、電車の上に寝転がって、動いている雲を眺めているのが大好きです。
⑥Holy Sword Forest v3․1
ここはかなり絵が強いので、ツイッターとかで見かけて行ったことがある人も多いのではないかと思います。突き立っている剣はワールド製作者であるyasufusaさんがご自身でモデリングしたもののようで、Boothとかでも販売されています。
小ネタとしては、剣のアバターがどこかに隠されています。探してみてください。
⑦spring nohara
沢山のワールドを出されている宮野原宮乃さんの昔のワールドです。
辺り一面に花が咲いているワールドはよくあると思うんですが、このワールドはずーっと遠くまで咲いていて、ずっと歩いて行けます。お散歩に最適です。
個人的には、少し水に浸かっているところが島の中ほどにあるのですが、そこが綺麗で好きです。
⑧The Spire V1․3 - By Qyr and Sketchu
SDK2でClimbing Systemが出たときに、結構な数のワールドがPublishされましたがそのうちの一つです。クライミングしていくときの手汗がやばくて、めちゃめちゃドキドキできるワールドです。
でかめのアバターを用意していかないとしんどいところがあるので、注意ですね（PlaySpaceMoverでゴリ押しできなくはないですが、大変)
一番上まで登った時の達成感は半端ないです。
⑨Tiny House Summer
小さな海のお家なのですが、このワールド作者さんの作るワールドは細かいネタが沢山あるのでとても楽しめると思います。個人的には冬のお家のワールドもおすすめです(椅子式のスキーがあって、乗っているときにピックアップを掴むと、スキー板で滅茶苦茶な飛行を開始するので、フレンドと行くと笑えます)
⑩Myojin Line v1․60
作られた架空の路線ということで、妙に解像度が高くて個人的に好きなワールドです。電車内部とかも妙に細かくて、ローカル路線の電車に乗っている気分にさせてくれます。ワールドごと動くタイプなので、あとからjoinするのはしんどい目に合うと思います。待ち合わせて行きましょう。
⑪Vket3 NeoShibuya-Error ネオ渋谷-Error
なぜVKet！？って思うかもしれませんが、どうしても勧めたいものがあるのです。ハチ公前にパーティクルライブ会場へのテレポーターがあり、Reimhakさんのパーティクルライブが見られます。
このパーティクルライブが実にカッコいいのでよかったら見に行ってください（結構明滅激しいので、そこらへんは注意してください）
おわり
いかがだったでしょうか？
若干ニッチなワールドも含めて紹介したので、行ってないワールドがあったら是非行ってみてください。
個人的にSDK2ワールドは色々と思い出がありすぎるので、なくなると悲しい気持ちになります。削除される場合もありますし、プライベートになってしまうワールドもあります。
無くなってしまうその前に、ワールドに訪れて、こんなワールドがあったなという記憶と思い出を残してもらえたら幸いです。
ここまで読んでいただいたあなたに感謝を。お疲れ様です。