山口晃氏の「やまと絵」展における「私の一点」は、「やまと絵」ではなく雪舟「四季花鳥図屛風」だった。
今朝私のスマホの画面に、ある記事の題名が大きく映りました。
12月3日付で投稿した記事の中で、私は「雪舟を高く評価する赤瀬川原平、山下裕二、山口晃各氏が、一般向けの書籍の中で、雪舟の《四季花鳥図屏風》について言及しているのを見たことがない」と、残念な気持ち半分、雪舟の破天荒さ、革新性を評価するのなら、この花鳥画も取り上げてほしかったと、恨み半分書いたところでした。
ところが、その気持ちが届いたのか、冒頭に示した記事の中で、山口晃氏はなんと「やまと絵」ではなく、雪舟の《四季花鳥図屏風》を「私の一点」に選んだことが判明しました。そして私が望んだようにそれについての絵画的な分析を寄稿しているのです。
その分析は、私の「線スケッチ」の立場からの分析とは全く違い、右隻から左隻へ、山口氏の視点が移動するごとに受け止める絵の波動の効果を詩的に表現しています。
皆様にも参考になるのではと思い、紹介いたします。
(おしまい)