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今日の玩具:張子の熊_20190212
北海道土産の木彫りの熊をカラフルにする、というのをかれこれ10年くらいやっておりまして。それの張子、さらに首振りものをつくってみました。
広い意味で木彫りの熊も郷土玩具ではあるのですが、成り立ちなどは以前の記事に書いていますのでご興味があればどうぞ。
張子で日本各地の郷土玩具をつくるという謎のプロジェクトをしているのですが、福島県の「赤べこ」を代表とする首振り構造のものをつくったのを機に(実際につくったのは茨城県の「横向き虎」)、これに再度挑戦したくなりました。
▼「横向き虎」をつくったときの記事
というわけで、もともとつくっていたペイントされた木彫りの熊を、首振りの張子にしてみました。
▲前回課題が残った"首振り"もしてくれるようになった!
この首振り物は、いろいろと面白いチャレンジができそうなので、また何か思いついたらやってみたいです。
静岡県の浜松張子などは首振りでユニークな張子をたくさんつくっています。以下のリンク先に行くとたくさんの浜松張子が見れて楽しいです。
今日は木彫りの熊を首振りの張子にできて超嬉しかった以上のことは書くことはありません(笑)。
あ、宣伝だけしておくと、僕の木彫りの熊ペイントシリーズですが、アーツ千代田 3331という秋葉原辺りの元中学校を文化施設にリノベーションした施設の1F、「3331 CUBE SHOP」で販売しております。
※2020年11月30日現在は品切れのため販売しておりません。
『BEAR GARDEN』というシリーズです。以下の熊たちが、売れていなければあるはずです。よろしくどうぞ〜。
【追記】
せっかくなので昔のアーカイブも貼っておきます。
この熊シリーズを撮影するときに一つだけルールがありまして、それは公園という「擬似自然」の中で撮ると言う事です。
公園ってイギリスが産業革命で近代化された際に、都市部の環境がとても荒廃したためにつくられた背景があるらしいんですよ。で、市民の健康のために擬似自然をつくったと。
この裏返った構造が、木彫りの熊の成り立ちと微妙に重なっている感じが僕にはしていまして。
北海道土産で熊だから、土着的な「アイヌの民芸品」と思われている向きもありますがとんでもない。これは近代以降、大正時代の舶来品が元でつくられたものです。近代以降、北海道に入植してきた農民たちの冬の収入のために奨励された擬似土着文化。というか本物と偽物という二元論では片付けられない何かがたくさんあると思っています。
舶来の神様(仏教)と土着の神様(神道)を混じり合わせる「神仏習合」によるハイブリッド感を見るといいますか。
そういった存在の木彫りの熊(アイヌ的に言えばカムイ/神)が、人里(公園)に下りてきて、新たな土着性あるいは郷愁がそこに立ち現われると面白いなと思ってやっています。
うっかり「新たな土着性」「新たな郷愁」と語義矛盾した言葉を使っていますが、あらゆる古典も生まれた時点では、新奇な新作であったはずです。
<追記(20190401)>
形を改良して型をつくり量産できるようにしました。
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