#80 なんだかせつない仕事
お客さんが?な事をする場合がある。
かまいたちの漫才のセリフで「コンビニのレジに弁当2つ持っていき、1つは温めて、もう1つは捨ててください!」というのがあるのだが、簡単に言うとそのような依頼を受けるという事だ。
この場合お客さんが2個分の弁当代を払ってくれれば、それほど無理な注文ではないような気がするが、この依頼を受けた店員さんはほぼ間違いなく???と感じるだろう。
私は、一体この客は何を考えているのだろうか?何か深い意味でもあるのか?何かのテストなのか?などなど色々と深く考えてしまう。
どこまでお客さんの行為に干渉できるのか?
よくニュースで郵便局や銀行の窓口でお年寄りが、大金を引き出そうするのを、職員が不審に思い声をかけて、振込め詐欺を事前に防いだというのがある。
これもいくらまでの引出なら職員は、怪しまなく声をかけないのだろう?
そして、声をかけられたお年寄りで、「自分の金をどう使おうと勝手だ!」と怒りだしたりする人はいないのだろうか?とも思う。
どの対応が正しいかは一概に言えないと思う。
仮面ライダースナック事件
私が子供の頃「仮面ライダー スナック」というお菓子が子供達の間でとても流行した。それについてくるおまけが目当てで買うのだが、本体のお菓子があまり人気が無く、おまけのカードだけ取ってあとは棄ててしまうという事件が各地で起きて、社会問題化した。
今でもポテトチップスに「プロ野球カード」がついているお菓子が売っているが、当時の「仮面ライダー スナック」の中身がポテトチップスなら、こんな事件など起きなかったと、私は今でも思っている。それくらい美味しくなかった。
だからといって道端に棄てても良いと言うわけでは無いと思うが、ちゃんとゴミとして回収日に出せば問題はなかったのだろうか?
最近ならCDのおまけ目当てに、大量に同じCDを買う大人も、その処分には苦労したのでは無いだろうか?
また、ペットショップへ来て、あっという間に衝動買いするお客さんにも、少し違和感を抱く。
しかし、どれも正規に料金を支払われてしまうと中々踏みめないし、売る側もこの様な行為を想定しながらも、黙認するのが商売においては合理的だということになるのだろう。
売ることに関わった人の気持ちは?
でも、実際に対面で対応した、駄菓子屋のおばちゃんや、ペットショップの店員さんは、心がすごく消耗するのではないかと思う。
オートメーションで機械がピッキングして梱包するCDの通販なら、問題は出ないのだろうか?
その場合でも、棄てられた大量のCDを何かの拍子に目撃した、その歌を歌った歌手の心は大丈夫なのかな?と思った。
こんな事を思う私は、資本主義社会で生きていくのには、向いてないかもなぁと、還暦間近の今頃になって思った。