最後の神聖ローマ皇帝フランツ2世(オーストリア皇帝としてのフランツ1世)の趣味は園芸であった。
ハプスブルク家の秘密の花園蝶の家・パルメンハウス《ウィーンの中心部》
(ホーフブルク 王宮庭園隣)
モーツァルト像のある王宮庭園を散歩すると、ほどなく「パルメンハウス」に行きあたる。
パルメンハウスとは大温室の意。フランツ·ヨーゼフ皇帝からの委任で、設計はユーゲントスティ(ウィーンのアール·ヌーヴォー様式)を代表するフリードリッヒ・オーマンにより1906年に完成する。
現在は三つの部分に分かれ「蝶の家」「レストラン」「旧パルメンハウス」となっている。
蝶の家は室温が25℃に保たれ、蝶は15種類ほど、約300匹が生息する。
フランツ・ヨーゼフ帝以前にもここには皇帝の温室があった。中に椰子(やし)の木があり、オレンジやレモンも育てられ、花畑では、チューリップ薔薇が栽培されていた。最後の神聖ローマ皇帝フランツ2世(オーストリア皇帝としてのフランツ1世)は大の園芸好きで、シェーンブルンにも自分の菜園を持ち、自ら手入れをしていた。
何か一つ手を動かす趣味を持つことが、この王家の伝統であった。フランツ2世はガーデナーとして知られていたが、後の皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の趣味は木工細工。エリザベートと
の結婚祝いにはその職人仲間よりベッドと簞笥(たんす)が贈られている。
蝶の家
Tel:(01) 533 85 70
https://www.schmetterlinghaus.at